9月からカンピロバクター(後述)による腹痛、下痢を主訴とする食中毒が目立ちます。
話を伺ってみると数日前に焼肉店へ行かれた方が多く、さらに数日後家族内でも当人からの感染を来す例もかなりあります。外食の際は注意をしましょう。

 感染性胃腸炎 


 細菌、あるいはウイルスなどの感染性病原体による嘔吐、下痢を主症状とし、その結果種々の程度の脱水、電解質喪失症状、全身症状が加わるものを感染性胃腸炎と云う。年長児や成人では細菌性腸炎の頻度が高いが、乳幼児ではウイルス性腸炎が圧倒的に多い。特に1才以下の乳児は症状の進行が早く、乳児嘔吐下痢症と呼ばれる。

A. ウイルス性胃腸炎 

 

1. A群ロタウイルス腸炎は主に冬期に乳幼児に多発する。重症化することがある。(ロタウイルス腸炎のページにリンク

2. ノロウィルス(小型球型ウイルス、SRSV)腸炎
 昨年(平成18年)晩秋に流行した感染性胃腸炎が本年も大流行し、本年のほうが蔓延化が目立ちます。
原因はカリシウィルス科に属する直径27-32nmの小型ウイルスである
ノロウィルス(小型球型ウイルス、SRSVとも呼ばれる)で、汚染された食物(生カキ、サラダが多い)、飲料水などを介して感染し(糞口感染)、学童、成人、老人施設に集団発生することが多い。11月から3月の冬季を中心に流行する。潜伏期は2〜3日で、悪心、嘔吐、腹痛、下痢、発熱などの胃腸炎症状をきたす。
大抵は軽症で3〜4日の経過で改善するが、脱水に対する手当てが遅れると重大な結果をもたらすことがある。
また、発症後1週間は糞便や吐物中にウィルスを排出し、感染源となる。
成人では冬期に生カキによって感染することも多い。カキはウィルスで汚染された海水を取り込み、濃縮すると考えられている。学童の集団発生は春秋の時期に学校給食に由来するものがみられ、原因食品は通常カキ以外である。原因不明とされた食中毒患者検体からしばしばSRSVが検出されることがあり、乳児以上のウィルス性下痢症の原因の多くを占める。
診断:
 これまでは糞便、吐物、食品などから遺伝子検査(PCR法)や電子顕微鏡検査によりノロウイルスを検出することがゴールドスタンダードであったが、これらの方法ではコストと時間を要し結果が判明したころには症状が軽快し、感染の蔓延化を防ぐ役には立たなかった。
平成19年12月13日、デンカ生研よりノロウイルス抗原を迅速に検出する
クイックEx-ノロウイルスが発売された。右図のテストラインに青線が出れば陽性である。
前処置も入れて約30分で判定できるイムノクロマト法であり、遺伝子検査であるPCR法と比較して感度73%・特異度99%であり感度はやや低いが、陰性を陽性と誤診断しない特異度の優れた検査である。欠点は現在のところ健康保険を使えないため高価なことである。疑わしい患者に調べると大部分がノロウイルス陽性であり、現在大流行している感染性胃腸炎の原因は殆どがノロウイルス腸炎と考えられる。

3. 札幌ウイルス腸炎 
 カリシウィルス科に属する直径30-35nmの小型ウイルスで、集団発生する2才未満の乳幼児の急性胃腸炎の原因としてはロタウィルスに次いで多い。

4. アデノウイルス腸炎
 主に3才未満の乳幼児にみられ、この年令層の感染性胃腸炎ではA群ロタウイルスに次いで多い。腸性アデノウィルスとしては40型、41型が主であり、世界各地で検出されている。通年性だが夏期にやや多くみられること、比較的軽症で発熱が少ないことがA群ロタウイルスと異なる。

5. C群ロタウィルス腸炎
 おもに3才以上の年長児や成人にみられ、春から初夏にかけて多くA群のような大規模な流行は殆どない。

6. アストロウィルス腸炎
主に乳幼児に散発性の急性胃腸炎を起こすが、成人や老健施設で流行することもある。カリシウィルスに次いで多い。冬季に発症するが、一般に軽症で嘔吐や発熱も少ない。

7. その他
 夏に流行するエンテロウイルス感染症の一部には下痢症もある。また、B型インフルエンザウィルスでも胃腸症状をおこすことがある。

ウイルス性胃腸炎のまとめ

ウィルス科

直径nm

特徴

重症度

迅速診断法

レオウィルス

ロタウイルス

70

生後6ヵ月から2才までの乳児に多く、重症化しやすい。冬季に集団発生する。

最重

あり

カリシウィルス

ノロウィルス
(小型球形ウィス、
SRSV)

27-32

学童、成人の食中毒様集団発生、および全年令層の急性胃腸炎

なし

札幌ウィルス

30-35

乳幼児の急性胃腸炎、集団発生

なし

アデノウィルス

腸管アデノウィルス

70-80

胃腸炎だけでなく、結膜炎、上気道炎、肺炎、虫垂炎、腸重積、出血性膀胱炎などの原因となる。7型は重症化する。

あり

アストロウィルス

アストロウィルス

28-30

主に乳幼児に散発性の急性胃腸炎を起こす。

なし

1nm=10億分の1メートル

B. 細菌性胃腸炎(食中毒)

 食品に付着増殖した原因菌、またはその産生する毒素を食品とともに摂取して起こる。

[原因病原菌]:

 厚生省の食中毒統計に定められた原因菌はサルモネラ菌属(腸チフス菌およびパラチフスA菌を除く)、ブドウ球菌、ボツリヌス菌、腸炎ビブリオ、病原大腸菌、ウェルシュ菌、セレウス菌、エルシニア・エンテロコリチカ、カンピロバクター・ジェジュニ/コリ、ナグビブリオ、およびその他の細菌としてエロモナス・ヒドロフィラ、エロモナス・ソブリア、プレシオモナス・シゲロイデス、ビブリオ・フルビアリスなどが含まれる。

[疫学]:

 食中毒が発生するにはかなり多量の菌量を要し、少なくとも10万〜100万個、多くの人が発症するには1千万個以上を要するといわれる。一部の菌を除いてはヒトからヒトへの感染は起こりにくい。ボツリヌス菌中毒以外は急性胃腸炎症状を呈し、しばしば集団発生が起こり、近年は外食産業に由来する患者数が多い大規模化の傾向がみられる。食中毒統計によれば70〜80%は7〜10月に発生している.

[発症様式]:

 発症のメカニズムによって次のように分けられる.

1. 感染型:食品中に混入して増殖した原因菌が腸管内でさらに増殖し、その毒作用によって胃腸炎症状を発症する。サルモネラ、腸炎ビブリオ、病原性大腸菌、腸管侵入性大腸菌、カンピロバクターなどによるものが含まれる。

2. 毒素型:原因菌が食品中で増殖し,毒素を産生する。この毒素で汚染された食品を摂取して発症する。感染型に比して胃腸炎発症までの潜伏期が短い。ボツリヌス菌、ブドウ球菌、セレウス菌嘔吐型によるものが含まれる。

3. 中間型:食品とともに摂取された原因菌が腸管内で増殖して毒素を産生し、胃腸炎症状を発症する。腸管出血性大腸菌、毒素原性大腸菌、ウェルシュ菌、セレウス菌腸炎型、エルシニアなどによるものが含まれる。 

[病原菌による症状の説明]

1.サルモネラ腸炎
 腸チフス菌、パラチフスA菌以外のサルモネラ菌に起因するもので、われわれの周りにいる動物、イヌ、ネコ、ニワトリ、ウマなどの家畜やネズミ、カメなどの自然界の鳥獣の間に広く分布しているサルモネラ菌が卵、食肉などとその加工品を汚染して食中毒が発生する。
 1980年代前半から鶏卵に由来するサルモネラ・エンテリティディス食中毒の増加が欧米で問題となっていたが、わが国でも1989年以降、サルモネラ・エンテリティディスが首位を占めるようになり、鶏卵汚染との関連が注目されている。夏に発生が多い。液卵と呼ばれる業務用の鶏卵加工品が汚染されていると、調理時の温度管理不完全な飲食店などを中心に広域、大規模な食中毒が発生する。最近、ケーキの
サルモネラ食中毒が多く報道されている。
 潜伏期は12〜48時間程度、主症状は発熱、腹痛、下痢で、しばしば血便を呈し、嘔吐を伴う。乳幼児や抵抗力の弱い人では敗血症になることがある。
 本菌による食中毒は症状が強く、経過も一般に長い。発熱は38〜39 ℃で。1週間程度続くこともある。下痢の回数は1日数回から10回以上,期間も数日にわたり、水様のことが多いが膿粘血便のこともある。

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2.腸炎ビブリオによる腸炎
 
 腸炎ビブリオは沿岸の海水中に存在し、夏期に海水温が25 ℃を超えると魚介類の消化管、体表面に付着し、水揚げされた魚介類が死ぬと、肉中に侵入する。真夏の室温中での魚肉中の本菌の増殖はきわめて旺盛で、短時間で百万〜1億個以上の菌量に達する。このため、暑い夏の時期に温度管理不良の海産魚介類から本菌による食中毒が多発する。魚介類を生食するわが国では夏期に発生する食中毒は本菌が多いが、食べる習慣が少ない小児では発生しにくい。
 主病変は小腸で,急性の胃腸炎症状を呈する。潜伏期は数時間程度で、夕食に刺し身、寿司など生魚を食べ、深夜あるいは翌早朝に急激に発症するものが多い。主な臨床症状は激烈な腹痛と下痢で、悪心、嘔吐を伴う。血便を伴うこともある。37〜38 ℃の発熱を伴うことも多く、ショック症状をきたすこともある。
 初期の症状は激烈であるが、経過は短く、食べた翌日の午後には症状は改善するものが多く、通常2〜3日で回復する。

血便を訴えて来院される幼児・小児が目立ちます。家族からの感染もあり、細菌検査を行うと多数の方がカンピロバクターによる細菌性腸炎です。肉類に付着した細菌よる食中毒の一種で、後述するギラン・バレー症候群の原因となることがありますので、外食の際には特に注意が必要です。

3.カンピロバクター・ジェジュニ腸炎

 カンピロバクターはウシ、ブタ、鶏などの腸管に高率に分布し、これらの動物の排泄物によって汚染された肉、牛乳や地下水などを摂取、あるいは肉を調理したまな板を十分に洗わないと感染する。潜伏期は1〜7日と長い。小児下痢の原因の20%を占める。下痢は平均1日10回くらいで水様便が最も多いが、約半数に血便を認め、下痢改善までに平均5日を要する。腹痛、悪心、嘔吐を伴い、発熱は38〜39 ℃が平均3日くらい持続する。新生児では敗血症や髄膜炎などの全身感染をおこすこともある。急性に発症する左右対称性の四肢運動麻痺を起こすギラン・バレー症候群の原因ともなる。

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ギラン・バレー症候群

 末梢神経の一次的障害によって急性の筋力低下をきたす疾患である。数日から2週間後に神経症候は極期に達し,その後数週間ないし数か月のうちに徐々に回復する先行感染としてカンピロバクター、肺炎マイコプラズマ、ヘルペスウイルス属などの感染があることが多い。潜伏期間は1-3週間。 小児では3〜4歳以上の児に発症することが多いが、新生児例も報告されている。
 障害されるのは主として運動神経であるが、感覚神経、自律神経も障害され、それに対応する症状(異常知覚、血圧の変動など)が出現する。筋力低下は約半数の症例では末梢側に、15%の症例では中枢側に優位である。外眼筋、顔面筋など脳神経支配領域が障害されることもまれではない。呼吸筋の麻痺も認められることがある。 深部腱反射は減弱もしくは消失し、神経伝導速度の潜時が延長する。 髄液では、細胞数は増加しないが蛋白が増加する(蛋白細胞解離)。

 軽症例では治療はとくに必要としない。重症例では、呼吸管理などの対症療法に加え、ガンマ・グロブリン大量療法あるいは血漿交換療法が試みられ成人では有効とされている。重症例は呼吸障害に加え、自律神経障害に対応する時間単位に変動する血圧、不整脈などが出現し、これが死亡原因となるため集中監視室ICUでの管理が必須であ る。

 症状の進行は4週以内に停止し、6か月以内に末梢神経障害はかなり改善する。多くは後遺症なく治癒するが、10-20%の患者が筋力低下などの後遺症を残す。死亡例はまれであるが、3%に再発を認める。

 カンピロバクター・ジェジュニの菌体外膜の糖脂質とヒトの神経細胞表面の糖脂質の構造が非常によく似ており、カンピロバクター・ジェジュニを攻撃するために作られた抗体が、誤ってヒトの神経細胞を攻撃する自己免疫疾患であることが最近明らかになった。カンピロバクター・ジェジュニの先行感染を伴い抗GM1抗体の上昇した症例では、筋力低下が高度で回復が不良である。現在のところ抗GM1抗体の測定には健康保険は使えない。

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4. 病原大腸菌(下痢原性大腸菌)による腸炎


 腸管内正常細菌叢を構成する大腸菌とは別に下痢を起こす大腸菌は食品衛生法では一括して病原大腸菌と呼ばれるが、下痢を起こす機序も臨床像も異なる次の4種類が含まれる。病原性大腸菌(EPEC)、腸管侵入性大腸菌(EIEC)、毒素原性大腸菌(ETEC)、腸管出血性大腸菌(EHEC)である。これらの大腸菌は特定の血清型に該当し、主に家畜や食肉に由来する食中毒を起こし、中にはヒトからヒトへの二次感染を起こすものもある。

1. 腸管病原性大腸菌(EPEC)
 汚染された食品を摂取後、菌は小腸粘膜上で増殖し、上皮細胞に侵入するが、細胞内では増殖しない。サルモネラ症様の下痢と腹痛を主症状とする急性胃腸炎を起こし、発熱や嘔吐を伴うこともある。

2. 腸管組織侵入性大腸菌(EIEC)
 大腸粘膜上皮細胞に侵入し、増殖する。定型例では腹痛,発熱と赤痢様の粘血便や膿粘血便を呈する。

3. 腸管毒素原性大腸菌(ETEC)
 小腸に定着,増殖して腸毒素を産生する。下痢を起こし、腹痛を伴うこともあるが、発熱はない。症状の持続は2〜3日程度で。重症例ではコレラ様であるが、通常は水様便ないし軟便である。海外旅行者下痢症の原因菌の首位を占めている。

4. 腸管出血性大腸菌(EHEC、ベロ毒素産生性大腸菌:VTECとも)
 赤痢菌毒素様のベロ毒素を産生し、2次感染もみられ、指定伝染病である。わずか10〜100個の菌数でも発症しうる。汚染源は牛であり、病牛、子牛、乳牛、肉牛の順で保菌率が高い。70〜90%が
O157 であり、他に128,115,114,111,26,18などがある。
 初期には泥状、水様下痢便で、1〜2日後に激しい鮮血便を呈する出血性大腸炎を起こし、鮮血様の血性となる。下痢が始まって8日前後に溶血性尿毒症症候群や脳症を続発することがある(1パーセント程度)。特殊な治療はなく、透析、血漿交換、輸血などを適宜行うしかない。小児では一応ホスミシンが試みられるが、重症例では無効である。軽症例では水様性下痢、あるいはほとんど無症状のものもある。 

5.ウェルシュ菌による食中毒

 本菌はヒト、動物の腸管内や土壌中に存在する。食中毒性ウェルシュ菌の芽胞は耐熱性が強く、加熱調理した後にも生存しており、室温保存中に発芽し、10万〜100万個/gに増殖し、食品とともに摂取され、腸管に達して芽胞を形成し、エンテロトキシンが産生されて腸管壁に作用し、水分の分泌を促進して下痢が起こる。原因食品は肉類、魚介類を含み、調理後数時間以上室温に放置された焼飯、ピラフ、スパゲティ、カレーライスなどで、再加熱しても不十分である。
 潜伏期は8〜24時間、おおむね軽症で、下痢、腹痛、嘔吐を呈するが発熱は少なく、経過も短い。

6.腸炎エルシニアによる食中毒

 エルシニア・エンテロコリティカは動物の腸管内に存在する。豚肉、牛乳、動物、および感染したヒトの排泄物で汚染された地下水や沢の水などから感染し、3〜7日の潜伏期の後に発熱、右下腹部痛を伴う虫垂炎型あるいは下痢を主とする胃腸炎型の症状を呈する。乳幼児では敗血症や溶血性尿毒症症候群、冠動脈瘤を起こしたりすることもある。一時期川崎病の原因ではないかと云われたこともある。

7.セレウス菌食中毒

 自然界に広く存在する腐敗細菌である。食品中で増殖し、食中毒を起こす。
下痢型:潜伏期間8〜16時間で発症し、腹痛、下痢を主症状とする。肉類や野菜によるものが多い。
嘔吐型:潜伏期間1〜5時間で悪心、嘔吐を主症状とする。米飯によるものが多い。

8.ブドウ球菌食中毒

 耐熱性エンテロトキシン(腸管毒)を産生する黄色ブドウ球菌で汚染された食品を介する毒素型食中毒である。本毒素は長時間の冷凍、煮沸でも破壊されず、胃酸や消化酵素で不活化されにくく、消化管から吸収されて中枢性に催吐作用を発揮する。感染源は調理者の手指の化膿巣である例が最も多い。鼻咽腔保菌者も重要である。平均2〜3時間の潜伏期後、突然悪心、嘔吐、腹痛をきたす。下痢、発熱はほとんどない。幼児や感染防御能低下患者ではショック死することもある。大部分24時間以内に軽快する。
(黄色ブドウ球菌の項にも関連説明あり、リンク)

9.ボツリヌス菌食中毒

 ボツリヌス食中毒は腸詰中毒の別名で古くから知られており、致死率の高い食中毒である。加熱不十分な瓶詰め、真空パック食品などの酸素が少ない条件下で食品中で増殖したボツリヌス菌の産生する毒素が消化管から吸収され、神経筋接合部に作用して筋麻痺を起こして複視、発語・嚥下障害、四肢麻痺、呼吸筋麻痺などを来たし、重症例では死亡する。潜伏期は12〜36時間のことが多い。食品を十分加熱すれば食中毒を起こすことはない。
 わが国では例数は少ないが、本年8月に東京でイタリアから30トン輸入された瓶詰めオリーブ漬け「グリーンオリーブ」を食べた数人のレストラン従業員が
食中毒にかかり、うち1名が重症で入院した。厚生省は同食品を食べないよう勧告している。

10.乳児ボツリヌス症

 乳児期前半は腸内細菌叢が不安定で、経口摂取されたボツリヌス菌が腸内で発芽増殖し,毒素を産生することがある。便秘、哺乳力低下、嗜眠傾向、次いで神経症状が出現する。吸収された毒素による神経・筋接合部の障害による。呼吸管理によって良好な予後が得られる。わが国では12か月未満の乳児にハチミツを与えないよう指導されている。