伝染性紅斑


流行時期:通年みられるが、秋から春に多い。

原因:ヒトパルボウイルスB19(HPV-B19)の経鼻感染。

症状:一般に軽症に終わる。
HPV-B19感染から約1週間に「軽いかぜ症状」がみられ、微熱を伴うこともある。特徴的な顔面頬部の発疹は、蝶翼状の境界鮮明な紅斑で、軽度に隆起し、火照り感がある。顔面の発疹に一両日遅れて四肢(上肢から下肢の伸側)、躯幹に小豆大から爪甲大の紅斑が出現する。これらの発疹は次第に融合した後、中心部から退色してゆき、レース状、網目状、環状など多様な発疹となる(写真)。発疹のほとんどが1〜3週間前後で消失するが、刺激により再燃することもあり、また軽い異常感もある。
時に:成人で点状出血性発疹や関節痛、関節炎症状により1〜2日歩行困難になることがあるが、ほとんどは合併症をお こすことなく自然に回復する。
 ウイルスの排泄は,発疹が出現する1週間前の軽いかぜ症状の時にあり、この時期に感染力が強い。妊娠初期の妊婦で初感染の場合、胎児水腫をおこし流産することもある。免疫不全の状態にある人の場合、ウイルスの排出が持続する。溶血性貧血の基礎疾患があると骨髄無形成クリーゼを起こし、貧血が増悪することがある。

潜伏期間:17-18日前後

好発年齢:

 小学校低学年生に多く、ときに幼稚園、中学生でも小規模ながら集団発生がみられる。また、乳児、成人例、家族内や病院内流行もあるので注意する。

保育所と学校の管理:

 学校保健法で規定されている疾患ではないので、各地域により学校休業の対応が異なるが、この疾患は発疹が出現した時期にはすでにウイルスの排出は止まっているので、熱がなければ他児への感染防止のために学校・園を休ませる必要はない。

合併症:

 本症は予後良好であるが、合併症としてまれに関節炎、肺炎、脳炎、脳症、髄膜炎、心筋炎、肝炎などが報告されている。また、HPV-B19感染症として再生不良性貧血、胎児水腫が注目されている。

治療:対症療法が行われる。発疹以外の全身症状は成人のほうが多様である。