上の写真は、土器破片の一部を切断した薄片で、中央左の鉱物片は安山岩起源の単斜輝石、中央右の鉱物片は花崗岩起源のカリ長石です。試料の岩石の融解の様子から、この土器は850℃以下の焼成がされたといえます。
また、本試料の発掘地点周辺には、花崗岩質岩は分布していないことから、この土器は搬入されたものと考えられます。 |
上の写真は、土器破片の一部を切断した薄片で、淡黄色で鉄分の少ない粘土の中に、赤褐色の粘土の細脈が見られることから、両者を混ぜて練り上げて焼いた土器と考えられます。
安山岩質の火山岩片を母材とし、石英、斜長石、単斜輝石、斜方輝石、角閃石を含んでいます。出土地点周辺は安山岩質岩が広く分布していることから、この土器は当地でつくられたものと考えられます。
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上の写真は、土器破片の一部を切断した薄片で、焼成時の収縮によって幅が広く長さの短い空隙がたくさん認められます。 |