更新日 2004/08/06

いにしえのパソコン


はじめに

僕が10代の頃、パソコンは産声をあげました。僕が知っている、古いパソコンの話をしたいと思います。


本編
BASICインタプリタ

「BASIC」はコンピュータ言語のひとつ。初期のパソコンに採用されたことによって普及しました。この当時の文法を使用したBASICは絶滅したといってもよいと思います。他には「C」「C++」「COBOL」等々、色々なコンピュータ言語があります。

「インタプリタ」はプログラムを実行する処理プログラムのひとつです。実行時、プログラムを1行ずつ解釈・実行していきます。現在では、あまり使われていない処理方法です。他には「コンパイラ」というプログラムを実行する処理プログラムがあります。

ちなみに、マイクロソフト社が小さな会社だった頃、この「BASICインタプリタ」の開発をしていました。初期のNEC製のパソコンで社名を見た記憶があります。


初期のパソコン

パソコンが登場した頃、御三家というのがありました。NECのPC-8001、富士通のFM-8、シャープのMZ-80B。CPUはザイログ社のZ80系かモトローラ社の6809系のみでした(両方とも8bitCPU)。

プログラムやデータの読み書きは市販のカセットテープで行いました。この読み書きが異様に遅く、下手をすれば10分くらいは平気でかかるのでした。「ピーヒョロヒョロ」とFAXの受信音のような音を聞きつつ、ひたすら待つのでした。

初期のパソコンは電源を入れると、内蔵のROMからBASICインタプリタを読み込み、BASICプログラムの入力待ち画面になりました。ただし、シャープのMZシリーズのみ、電源をいれてから、BASICインタプリタをカセットテープから読み込む「クリーン・コンピューター」という仕様になっていました。また、コンピューターに何かをさせようとすると、BASICでプログラムを作成するしかありませんでした。

以後、パソコン起動時の初期画面は、このROM-BASICから、DISK-BASIC、CP/M、MS-DOS、Windowsと続きます。


パソコン雑誌

記憶にある雑誌では「RAM」「マイコン」「I/O」「the BASIC」「the BASIC MAGAZINE」「Oh! X」等々がありました。

パソコンのゲームは、もっぱら雑誌を購入して、その雑誌に記載されている、機械語('FF','CA'等、2桁の16進数)を、ひたすら入力した者のみができました。これが、かなり大変な作業で、タイプ量が多く、しかも、少しでもタイプミスがあれば、間違いなく動作しないのでした。

また、パソコン雑誌の付録として、一時期ソノシート(安っぽいペラペラのレコード)がありました。レコードプレーヤーで再生して、パソコンに直接読み込ませるのです。「プチッ」という音がすると、必ず読み込みエラーになりました。というか、まともに読み込んだことの方が少なかったです(^^)。

以後、パソコン雑誌の付録は、5インチFD、3.5インチFD、CD-ROMと続きます。


ポケコン

ポケット・コンピューターの略語です。初期のパソコンは本体だけでも、かなり値段が高かったため、手軽にコンピューターを扱いたい人は、値段の安いポケコンを購入しました。BASICプログラムを実行できる電卓といえば、わかりやすいと思います。

僕もシャープの「PC-1500」を持っていました。このポケコン、驚くことにカナ表示ROMが別売りでした。今では考えられないオプションです。また、カセットテープに読み書きを行うためには別売りのキットが必要でした。大きさもビデオテープ(VHS)よりひとまわり小さい程度で、ポケットには入りませんでした。


X1ターボ

シャープが発売していたコンピーューター。僕が長年愛用していたパソコンのひとつです。CPUはZ80A、フロッピーは5インチでした。このパソコンの特徴は色々あります。モニターでテレビを見ることができました。もちろん、リモコンも付いていました。また、キーボードからもチャンネルをかえることができるのでした。キャプチャー機能もありました。

用途としては、ゲームをするために使用することが多かったです。「ソーサリアン」「大戦略」「森田将棋」等々。一番はまっていたのは「大戦略」ですが、コンピューターと対戦する、将棋の拡張版みたいなゲームでした。ちなみに僕は、将棋は弱いです(^^)。


OS(オペレーティング・システム)

OSも、現在シェアがもっとも高い「Windows」に至るまで、いくつものOSが消えていきました。僕が持っていたパソコン用のOSだけでも、「CP/M」、「MS-DOS」が消えました。他にも、名前を知っているだけですが、富士通FM-11等で使用されていた「OS-9」、「MS-DOS」に敗れた「CP/M86」、「Windows」に敗れた「OS2」などがあります。

また、現役のOSとして、マッキントッシュの「Mac-OS」、オフコン等で使用されている「UNIX」等があります。


パソコンの古いCM、番組

パソコンが登場してからしばらく後、こんなCM、番組がありました。

富士通のFM-7シリーズ (CM)
タモリが登場。タモリは、自称「パソコンマニア」と言っていましたが、本当なんでしょうか。

東芝パソピアシリーズ (CM)
故横山やすし、木村一八親子が登場。この頃の木村一八は、せいぜいでも小学生くらいでした。

パソコン・サンデー (番組)
今はフリーとなった小倉アナが司会をしていたパソコンの番組。シャープのMZシリーズを使用して、BASICの学習をする番組でした。オープニングで流れていた「姫神センセーション」の曲が、渋い感じがして好きでした。


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