HP名称の説明 



「Good-byeアルコール依存症」という名称はおかしいのでは
 このページをクリックされたことに対して、あなたに敬意をまず表したいと思います。
 何故ならば、「Good-byeアルコール依存症」という名称は、アルコール依存症という病気が治るような印象を持つからです。実際は、アルコールの専門医も自助グループの会員間でも、決してアルコール依存症という病気は治らないと言われているからです。病気が治るようなHP名はおかしいのでないかと思った方が、このページを読みに来られたのだと思うからです。病気からGood-byeできればこんなに良いことはないが、できないのにこんな名前をつけてと、ちょっとムカッとしておられるかもしれません。
アルコール依存症で治らない部分とは
 確かに、アルコール依存症は治らない。しかし、全部が治らないのではなく、治るものと治らないものがあるというのが一番正確であろう。では、どんな点がなおらないのだろうか。
 アルコール依存症と診断された方の飲み方は、飲み始めると自分の最初の思いと異なった飲み方になってしまう。自由な飲み方ができず、飲まないか徹底的に飲むかのどちらか2つしか選択できない。これは、長年にわたって飲酒することによって身につけてしまったものである。その本体は、脳に何らかの変化をもたらした結果で、機能的か器質的かは別にしても、この変化は一生続くと考えられている。「1年でも飲まないでおれると、もう治ったのでは思えて、飲んでみると結局は気付いたときは連続飲酒発作に陥っている」とアルコール依存症者から語られることでも明かです。アルコール依存症という病気になった人は、飲酒すると、どれだけの期間飲まないでいたとか、飲酒量の多少と関係なく、アルコール依存症であった時の飲み方になってしまうのである。板に釘を打ったが、間違った方向にいったので、一度抜いて、同じ穴から正しい方角に打とうとしても、結局は同じ間違った方向にいってしまうようなものである。アルコールが入ったとき、アルコール依存症者は脳に刻まれた飲み方しかできないのであって、この部分は治らないのである。
アルコール依存症で治る部分とは
 では一体治るのは、どんな部分なのでしょうか。私は、アルコール依存症になる前や、なってから身に付いた考え、行動パターンは、断酒を続けながら変えることが可能と思っています。断酒会やAAに参加している人たちに、多く見受けられます。もちろん、短期間に変更できるというものではありませんが、可能なのです。人間として一番大事な部分は、そう、治ることができるのです。
「Good-byeアルコール依存症」の名前はやはりグー
 何故この名前を選んだのか、私には二つの理由があるからです。一つは、アルコール依存症の知識のない方や、病気について知りたい方にはGood-byeという文字は魅力的であると考えたからです。もう一つは、病気の治らない部分はあるが、アルコールを飲んでいた時と比べて、考え、行動パターンなど人間として変わることはできると思うのです。Good-byeは飲んでいたときの自分との決別を意味すると思っています。私の周りに、まさに私の考える「Good-byeアルコール依存症」の方が多くおられます。依存症者がアルコール依存症と真に出会ったときに、もう一人の自分を見つけ、今までの自分にさよならすることなのでしょうか。