懐 古 再 生
壊れた古い機械を再生する話

●DOSV機達

 とある3月の雨の朝、年度末に当たる某県庁本館の裏にある粗大ゴミ捨て場で、山と積まれたロッカーやキャビネットなどの事務機器の中にDigital−EqipmentCorpのDECPC−486DXLPと、NECのPC9801RA51の本体が雨に打たれてうち捨てられているのを発見した。ゴミの山の中には、PC9801VM2とかCompaqマシンとか、各社のワープロ専用機やキーボード、古いページプリンタやディスプレイなどが色々混じっていたのだが、単車での輸送という環境を考えると、DECPC433と、RA51の2コに加え、富士通製の外付けHDD、2ドライブの3.5インチ外付けFDDに限らざるを得なかった。
 テーブルの上で、雨の滴を古新聞に流し出したあと、開いてみてみると、DECPC433は内部にも水が侵入しており、通電は危険に思えた。綿埃はあまり見当たらず、エアコンの効いたマシンルームなどで稼働していたようにも見える。RA51は内蔵5インチドライブが破損しているようで、使えないように挿入口にベッタリとガムテープが貼られており、そのガムテープもベタベタに変質して、破損してからの経過年数が相当期間であることがうかがえた。内部は、綿埃が充満しており、雨に打たれてこびりついている。外付けHDDとFDDはかなりましな方で、内部は少ししかぬれておらず、それでも外部端子はビショぬれで、通電するとリークによるショートは確実だった。
 とりあえずDECPC433の内部の水分をちり紙で吸い取り、数時間室内で扇風機に当てて乾燥させたのち通電してみるも、最初にけたたましくビープ音がするだけで全く起動しない。RA51も内部のぬれモノをはがし、乾燥させた後通電すると、内蔵SASIドライブが廻りだし、HDDからMSDOSが起動した。手持ちのキーボードを繋いで再起動し、FDで見てみると、内蔵40Mは、MSODSでフォーマットされており、各種アプリがインストールされているが、かなりのセクタに物理的損傷があり、突然、ファイルアクセスでリトライを頻発し、内蔵HDDは、見切った方がよさそう。また、5インチFDドライブは、挿入口を封じているガムテープにマジックで「使うな。フロッピーがこわれる」と大書してあるところを見ると、ヘッドの位置が狂っているか何かで、メディアがクラッシュするものと思われた。そこで、開いて、ドライブを解体してみると、稼働期間の間、非常に埃っぽい所にあったと見えてヘッドクリアランスやスピンドルモーターなど、ありとあらゆる所に固化した綿埃が詰まっていて、媒体を取り出そうとしてもヘッドが上がらず、磁気面に傷を付けるハメになっていたことが判明した。無水エタノールをひたした綿棒やピンセットで徹底的に清掃した結果、5インチドライブ2つとも復活した。
 次に富士通製の外付け100MのHDDはドライブはクァンタム製で内蔵ファンのついた高信頼性製品、SCSIなら使えそうだったが、乾燥して通電してみるとドライブが回転しだして、繋いで中を見てみると、OSが違うと言うことで、中身は見られなかった。後で分かったが、私が使ったSCSIインターフェイスはロジテックのもので、いくらSCSI機器は互換性があるといっても、固定ディスクは初期化フォーマットした機器と異なる機器では、見られないのが当たり前。そこで思い切ってロジテックのSCSIインターフェイスでMSDOS6.2に初期化した。初期化すると130Mが問題なく使用できた。
 3.5インチFDD外付けは、乾燥しても湿気のためかフロッピーをイジェクトしても粘り着くのかなかなか取り出せない。しばらく使っていたら少し改善した。読み書きは問題ない。
 一番手こずったのはDECPC433だった。DOSV自体、はじめてで、通電してもビープ音だけで全く起動しないのが、メモリが剥ぎ取られていたせいだということが分かるのに数日を要した。早速DOSV用72ピンSIMMの16メガを8千円で買ってきて、取り付け、キーボードやマウスも買ってきて(この時点で動作の保証は無いのにすでに1万を越える出費!)繋いで電源を入れるとようやく起動し、WIN3.1が立ち上がった。設定を見てみると、ここで気がついたが、ISAバスにノベルのイーサネットカードNE2000が刺さっていて、ネットワーク管理用のアプリがインストールされていて、何らかのネットワーク部署で稼働していたモノと思われる。内蔵240メガATAPIHDDはDECの純正ラベルあり。アプリ自体はネットワーク管理ソフト以外は3.1用のワープロソフトなどがほとんどで、利用価値もなく、アッサリ初期化することにする。しかし、雨に打たれたせいか内蔵3.5インチフロッピードライブが調子悪く、不定期に突如リードライトエラーを起こす。これはしばらくブランクディスクを差し込んで少し改善した。ドライブ自体を交換必要かも。
 メインボードはCPU廻りの部分だけコネクタで分かれた特殊な作り。ISAはライザカードに差す作り。ディスプレイコントロールはオンボード。幸いDECの米国HPにアクロバットリーダーのリファレンスマニュアルがあったのでダウンし、ついでにドライバ関係を、DECPC433に関係ありそうなディスプレイやBIOS関係などを幅広にダウンしておいた。後日気がついたが、DECのHPは、この年の4月を境に大幅に模様替えし、4月になってからは、古い機種のドライバ関係のライブラリが削除されてしまっていた。
 DECPC433は画面の解像度を変えようとするとドライバがほとんどないので、ダウンしたドライバを適宜フロッピーで与えてやることで、1024×768の8BPPが可能になった。BIOS設定のバックアップもファイルに設定を保存するプログラムをダウンしてあったのでOKとなった。しかしHDDが内蔵240Mだけでは非常に貧弱で、CDROMも無いのでアプリのインストールもままならず、ちょうど、PC9821XA16の内蔵IDEドライブ(ウエスタンデジタル製、2.1Gだがドライブの後半からセクターエラーが連発して再フォーマットするもダメで、摘出して燃えないゴミに出す予定だったモノ)が転がっていたので、ダメモトでDECPC433に繋ぎ、BIOS設定で適合するドライブパラメータはないものの一番近い設定の900Mを選んで起動すると、540Mのドライブとしてフォーマットできた。(セクタチェックをしていないので、いつかの時点でエラーが出るかもしれないが、WIN95をインストールしたが今のところ問題ない..)次にCDROMだが、メルコの安いネットワークカードが5600円でJ&Pにあったのでネットワークにつなげれば、CDROMもネット経由で可能なので、ISAのネットカードをつけて、XA16とネットを組む。
 この後、DECPC433DXLPは9800円で買ったデジカメやスキャナ、ジャンク品3000円のプロッタなど、外部IOサーバを担当することになり、アダプテック互換のSCSIカード(起動ROMなし=SCSIで起動できない)が6400円で購入できたので、余っていたエレコムの外付け倍速CDROMを繋いだ。安物SCSIカードはコネクタの位置がずれていて、およそDOSV機の範疇では考えられないほど頑丈な鉄板で非常に上等に仕上げられたDECPC433の筐体の穴をヤスリで広げるというもったいないことをさせられるハメになってしまった。あとはDOSVショップにP75相当にクロックアップするAMDのチップを使ったI/Oのアクセラレータ19000円が食指を動かせられる。
 WIN3.1+PCDOS(J)で順調に動いているDECPC433DXLPにWIN95をインストールすることにする。WIN95は某プリインスト機のOSR2を使用する。インストールフロッピーをDOSで作成。注意点はCDROMがSCSI接続な点。SCSIドライバはハード添付FDに入っていたモノを、CDROMドライバはCDROMについていたモノ+MSのMSCDEX。わりとすんなりインストールされ、ディスプレイも800×600で立ち上がった。ネットワークは少してこづった。IRQがP&Pで設定されず、色々試したあげく、COMポート2をカットすることでやっとこ認識した。こんな時になんだが、ジャンクショップで500円と1000円で手に入れたISAのディスプレイカードが2枚あったので試してみる。アクロバットのマニュアルによると、オンボードのビデオを止めるにはジャンパーディップスイッチを1箇所設定変更する必要あり。2枚のカードはどちらもメーカなど素性は不明。あわよくば95がP&Pで自動認識してくれるかも。結果、500円はディスプレイコントロールチップのメーカ名もズバリ検出に成功、VGAながら、8BPPで動いた。1000円の大きめのマトロクスのミレニアムに似た形のカードは逆に、メーカ不明でたいそうなVRAMが積まれているにもかかわらずVGAで16色しか出なかった。まあ、どちらも緊急用にストックしておく。
 95でのDECPCの動作感触はまずまずで、OSR2の立体アニメーションスクリーンセーバーの時刻表示はパラリパラリといった感じ。ゲームのソリティアは、XA16ほどではないけど、トランプはかなり飛ぶ感じ。DOS窓ではJW_CADなど、描画速度などでは全く問題ない。非常に高速。オンボードビデオは色数は限られるが、速度的にはかなり高性能。WIN95にしたことで、ネットカードをもとのNE2000に差し戻し、メルコのカードをP200MMXマシンに流用して、XA16と、後述するWIN95化したRA51とでハブを介したネットワークが完成する。
 CPU486は発熱対策は全くとられておらず、冷却ファンはおろか、ヒートシンクすら付いていない。通電しながら指で触るとかなり熱い。50゜Cはあろうか。ヤマダで950円でシンク付きのファンユニットがあったので、付けた。シンクにグリスを塗り、四隅をエポキシでCPUに接着し、ファンをつけた。少しうるさくなった。
 話は前後するが、最初から気になっていたが、DECPCの内蔵クロックが壊れているのか少しづつ遅れてくる。通電中はさほどでもないが、久しぶりに起動すると、何日も止まったままだったりする。マニュアルによるとクロックのエラーはマザーの交換だと出ている。開いて見てみるとバックアップ用のバッテリーが見える。試しに電圧を測ってみると、4.5Vの表示ラベルに対して実測1.5Vほどしかない。バッテリがアガっているようだ。さりとて交換用のバッテリはない。4.5V=乾電池3本なので、 手持ちの単3×4本用の電池ケースに細工して3本用として、マザーに通電しながらコネクタからバッテリをはずし、作った単3バッテリーを接続する。それ以来、クロックの遅れはなくなった。CMOSのBIOSも不都合はなく、バッテリ変造交換は成功したようだ。


●PC9801RA51の復活
 とりあえず、乾燥、掃除、5インチFDの分解掃除で内蔵40MでDOSモードで起動するようになったが、数ヶ月後、HARD−OFFというジャンク屋でPK−A486BL60というRA51対応のI/O製のCPUアクセラが中古6千円であったので、換装してみる。486BLは変わったアクセラボードで、起動中にリセットスイッチを押す回数でクロックの倍率を変更できる。押さなければコア60MHZで起動する。例によってCONFIGに内部キャッシュのためのドライバを仕込んでとりあえず内部60MHZ、外部12MHZ(?)で動作した。 今まで使っていたVX2(486S50で作動)をリタイヤさせ、変わって、RA51にVX2のSCSI、ディスプレイの98NB2、Cバス8MのRAM、メルコのネットワークカードを装備して(Cバスはこれで満員)居間でDOSゲーム機として使うことにする。HDDは、ロジテックの200Mと復活させた富士通の130Mをつなぎ、RS232CにSC88VL音源、ディスプレイ出力にI/Oのスキャンコンバータで25インチTVで800×600でゲームできるようにした。
 しかし、日を追うにつれて内蔵40MのSASIがセクターエラーを頻発しだし、いよいよ見切りをつける。ついでに「今日のトクする」で書いてあった「DAに95をインスト..」を読んで、DAで可能ならRAでも..と思い、WIN95をインストールしてみる。200Mあるので、容量的にはヨクしなければ十分可能だろう。メモリは8M+1.6Mしかないが..
 まずディップスイッチで内蔵ディスクを「使用しない」に設定し、SCSIにCDROMをつなぎ、3.1がインスト済みなので、上書きインストしてみる。まず、3.1でCDや98NB2、486BLが正常に作動するようにCONFIGなどを設定しておき、WIN3.1から95CDのインストを起動。一応640×400(!)で起動するようになって、I/OのHPから95用の486BLキャッシュドライバやNB2のドライバをDLしてCONFIGに組み込み、WIN95で作動するようになった。WIN95マシンが、XA16とP200、DECPC、RA51の4台になったところでネットワーク設定をして、4台でファイル等を共用するネットワークが完成した。
 RA51のWIN95化の詳細については、別ファイルVX2RA51とこの文書の「HDD420M三兄弟の末っ子」の章を参照のこと。

●P55C−200の激安製作
 かねてからMMXPentiumのオーバー200Mhzを使ってMSフライトシミュレータをやりたいと思っていたので、DECの復活作業などでDOSVの概要が分かったので、いわゆる「DOSV」をスクラッチから組み立ててみようと思う。手持ちは、9800円で買ったIOの2.1GHDDと、Hードオフで買ったジャンクなVGAカード、キーボードとマウスは当面DECと共用。
 足りない部品を買い足し始めたのがH10の春頃から。まず、CPU。まだDOSV情報が少なかったため、Yマダ電機で箱入りMMXP200(純正クーラー付き、開封展示歴あり)を17000円で買った。 次に、マザーボード。コレもよくわからず、激安機を組み立てると割り切って、P55Cが使えるSOCKET7の、期間限定セール品1万円をPソコンの館で購入。ついでにSDRAM32Mも1万円で買った。 あと、CDROMとFDDも割高だったけど購入。最後のケースは、Yマダで11千円でATXミニタワーを買った。
 次にソフト。PCDOSは、DECから加工し、CDROMドライバを追加。WIN95はFMVのものを流用。PCDOSで起動し、WIN95をインストール。ビデオボードがネックのため、VGA4BPPしか出ない。たまらず、Pソコンの館へ行き、ワゴンセールの特価品アイオーのGA−PU8/PCIを買ってきてようやくMMX200に見合う画像が出る(18千円)。この後、メルコのイーサカードを付けて95ネットに参加。
    決算
     品名       金額    
    P55C−200 17,000円     
    GIGABYTE 10,000
    2.1GHDD   9,800
    SDRAM32M 10,000
    ATXミニタワー 11,000
    FDD       3,000
    CDROM     4,500
    GA−PII8   18,000
    KBD       3,900
    MOUSE     1,900
    LAN       4,900

 順調にFS95専用ゲーム機として動いていたP200に障害が発生した。原因は、ある日、起動すると、キーボードを誤認(日本語106のところを英語101)したため、WIN95上でシステムプロパティのキーボードを101から106に変更して、要求に応じて95のCDをセットしたところ、ハングしてしまった。何度セーフモードを経てもリセットして「PRESS A KEY TO RESTART」と出るだけ。。
 原因は95のCDROMを誤って「NEC98シリーズ」のプリインスト版95を読み込ましたことにあったのだ!WIN95テクニカルガイドなどを参考に、正しい95CDをセットして、FDにPCDOS起動FDを差し込んで(本当は95インスト過程で書き出すWIN95FDで起動するのが正しいらしい)FDから起動、Q:¥SETUPとやると、インストーラが自動的にHDDをサーチして、修復セットアップをやってくれるので、画面を眺めているだけ。途中で、「・・・より新しいバージョンのファイルがあります。上書きしますか?・・・」と出るので、ファイルのコメントを読んで、グラフィック関係ファイル以外を上書きして先へ進む。何とか、VGA4BPPで再起動に成功したので、デバマネでGAを眺めて、画面のプロパに戻ると、XGA24BPPが使えるようになっていたので元の解像度、色数に設定し、再度再起動すると、復旧できた。デスクトップ、スタートメニューも異常なし(ただ、GAの必要なファイルをどうかしたのか、画面プロパでGAの設定に関するタブが消えてしまった。。)
 ある日、激安PCIサウンドカードを買ってきて、セットして、ドライバを組み込もうとしたら、マイコンピュータからCDROMのアイコンが消えていた。しかたなく、ネットワーク経由で組み込もうとネットワークアイコンをクリックしても、ネットワークが見えない。システムのプロパティでネットワークカードがエラーになっていた。
 どうやら先の日本語106キーボードドライバをNEC98用のWIN95CDROMと間違えてインストールした副作用のようで、しかたなく、WIN95を再インストールする事にする。 カード類は、PCIにGAPU8と激安サウンドカード、ISAにメルコLGY−VIを装着して、まずWIN95インストールフロッピ(CDROMドライバをP55Cのパイオニア製にCONFIGSYSを差し替えてある)をセットし、FD起動。「2」のHDD初期化+WIN95新規インストールを選択する。WIN95OSR2のCDをセットし、ハードウェアの検索で装着済みのデバイスに「サウンド」と「ネットワーク」をチェックしたが、何も起こらず、淡々とインストールが完了。最初の再起動で、VGA8BPPで音なし、ネットなしで立ち上がった。 まずビデオ。GAPII8の付属ドライバFDをセットし、ハードウェア組み込み。A:で何やら2つのINFファイルが出たが、何も選択せずに「OK」を押してWIN95を再起動。依然としてVGA8BPPのままなので、画面のプロパティを見ると、ドライバが「標準ディスプレイカード」のまま。「GAPU8」に切り替えると、1024の24BPPが動き出した。
 次に、見えるようになったCDROMにサウンドドライバCDをセットして、ドライバをインストール。サウンドの設定を行う。最後に、LAN設定。ハードウェアのインストールで、メルコで出た選択肢は1つ。すなわち「LGY−AT」。これを選択して、95CDからドライバが組み込まれ、(95のP&Pを信用した)、WIN95を再起動すると...ここからハング、セーフモードの泥沼に陥った。デバドラを手動で再設定しても、この環境で使わないにしてもダメ。組み込み順番が悪いのかと思い、再度PCIのディスプレイとサウンドのカードのみにして、WIN95を初期化インストールし直して、安定動作を確認後、LANカードを装着して、P&Pで(LGY−VIの取説どおりの手順で)ドライバ組み込みしても95スタート時ハング、シャットダウン時ハング、スタートしてもLANが動作不可と出て95CDを読み込み要求して、スタンダードドライバを2重にインストールしてそのままハング、ついには再起動のBIOSのCPUチェックでハングしてしまう。
 結論から言うと、これが、PCIとISAの混在干渉による不具合ということで、やむなくサウンドカードを元のISAブラスターのバルク品に差し替え、再再度95初期化インストールすると、全く問題なく、ビデオ・サウンド・LANが動き出した。ビデオはカード付属の95ドライバ、サウンドは95標準ブラスタードライバ(添付CDドライバは不使用)、LANはマニュアルどおりAMD−PCNETを選択これも95標準のドライバを使用。とにかく、今回のP200のサウンドをPCI化し、余ったブラスターをDECPCへ移動する計画は中止。次回は、激安PCIのLANカードを準備し、P200のカードをすべてPCI化することをもくろみたい。


●A3プロッタの掘り出し
 夏のある日、金沢郊外の*ARD−OFFという中古屋へいって、98やディスプレイなどのジャンクの山を掘っていると、ROLAND−DGの8ペンプロッタのDXY−980Aが出てきた。3000円である。ここの店は、ジャンクでも一応テストしているようで、脈のありそうなジャンク品には値札に「作動しました」とか「電気 入りました」とか書いてあるのだが、980Aにはなにも書いて無く、静電吸着式プロット盤面からXYアームにかけて電源ブロックなどを、粘着テープで無造作に止めてある。別の棚から同じくR−DGのDXY1200だかが15000円で発見されたので、3000円じゃあ、あまり脈がなさそうと思いつつ、今日は不作だったので、980Aを買うことにしてもって帰った。
 プロッタは、昔、パルスモータとアップルインターフェイスの勉強のために何台か自作したが、製品版を手にするのはこれがはじめて。ペン交換の単純なシカケや、静電吸着の回路など、興味深い。早速通電したが、パルスモータがホールドするだけで、全く動かない。試しにカーソルキーを押すと、ヘッドが動くので、レディになっていないと思った。自作の経験から、ヘッドはレディでパソコンの信号を処理し、アンレディでカーソルキーで微調整すると予測した。DOS版ながらフリーソフトのJW_CADをインストールしてプロッタドライバを組み込んで出力してみるが、ウンともスンとも言わない。インターフェイスがRS232Cとパラレルの2系統あり、両方で試してみるが、全く動かない。それからプリンタの例から何らかのテストデモモードがあってもおかしくない。 意味の半分しか分からないディップスイッチをパチパチやったり、パネルの特定のキーを押しながら電源オン(プリンタではテストモードになることが多い)してみたりしたが、ヘッドはピクリとも動かない。ただカーソルキーに従って無機的に動作するだけだ。基盤を取り出してみるが、外見上は何ともない。初心に帰って、JW_CADのプロッタファイル設定のDOCなどを読んでみると、シリアルは設定が難しく、パラレルを勧めると書いてあり、パラレルに絞って、ディップスイッチをさわっていると、突然、ヘッドが1番ペンをグリップして、HOMEへ戻ってくるではないか。
 何度かやってみたら、ようやくパラレルで接続する設定が見つかった。ハード、インターフェイスともに完動品で、内蔵漢字フォントが無いだけで、JW_CAD側で文字をWINのTTフォントのベクトルデータに変換する子プロセスを組み込んで、順調に動作している。

●マックUFXの発掘
 *ARD−OFFネタをもう一つ。デスクトップ本体のジャンクの山を掘っていたらマックUFXが出てきた。ジャンク地方では初のマックだ。中古方面でも品薄で、純正はパワーブック1台、デスクトップはパイオニアの互換機が15万円!プリンタージャンクの中にもスタイルライタらしき破片があったので、いよいよジャンクにもマックが登場するのか。UFXはその場で中を見ると、かなり古めかしいフルハイトの富士通製HDDが1機。ディスプレイはオンボードじゃなくて、NuBUSに刺さっているカードから出ている。ほかに10BASEネットワークカードが刺さっていて、HDDの下に見えるマザーにもSIMMの頭が何枚か見えるので、ダメならUSIの部品取りにでも使おうと5000円で購入。
 早速USIからキーボードなどをひっこ抜いてFXの電源オン!。2度目かにようやく起動音がして画面が出たが、内蔵HDDが回っているのにOSが起動せず、フロッピーを要求するBIOSの画面でストップしている。仕方なく、NORTONディスクドクター起動FDを差し込んでSCSIチェックするも、HDDは認識されない。USIでUFX用の起動FDを作成してやって見てもダメ。それならダメモトでZIPを繋いでみて、電源ONすると、なんと内蔵HDDからシステムが起動した(MACOS7.5.5)どうやらSCSIにターミネータが無かったので機器が認識されなかったようだ。
 ZIPをSCSIに繋いで、ターミネータを設定すると、内蔵540メガは何事もなく起動し、RAM68M、(RAMダブラで3倍の200Mになっている)、VGAの24BPP画面、アプリはフォトショップやページメーカー、5太郎などが見える。問題の内蔵SCSI540Mは、富士通製で、フルハイト、塗装がかなり古く、どうやらあとから別のDOSV機などから付け替えたモノらしい。アクセスランプのリードが途中でちぎってある。
 拡張項目などを設定更新して順調に動いていたが、ある日、電源オフ直後にカバーをあけてHDDにさわってみるとさわれないほどアツイ。50度はありそう。FXの冷却状態を調べると、電源内蔵のファンが見えるが、吸い込みグチをふさぐようにNuBUSのディスプレイカードが刺さっている。これはFXの設計的なミスで、スロットはどれに挿してもケース内の空間を2つに分断するようなことになり、放熱効率は極端に悪くなる。さらに540Mもの大容量HDDを想定しておらず、大規模改造が必要。HDD脇のケースに大穴をあけ、8センチ角形ファンを買ってきて取り付け、吸気と排気2つでプッシュプル構造とする。さらにあいているNuBUSスロットのフタをはずし、排気効率を上げる。これでHDDの異常な発熱は収まった。
 MACのペリフェラルコネクタは、IBMPC陣営とデザインを異にしており、丸くて小さいADB、シリアル、ローカルトークの3種類とSCSI(NEC98のRS232Cと互換性あり)。ディスプレイはNEC98の古い型と同じだが、解像度をジャンパーで設定する特殊コネクタを挿さなければならない。ADBはマウスも同じ形状のコネクタでデイジーする。この、ADBが、実はビデオデッキなどのSVHS映像ケーブルコネクタと同じなのである。SVHSケーブルはデッキなどに付属してくるので、どこの家にも転がっているはずで、高い金を出して短くてゴワい純正ケーブルを使うよりもタダで長くてしなやかなSVケーブルを使った方がよい。(ただし私の場合はコネクタの出っ張りが凸と凹で逆になっており、ヤスリで適当に削って使っている。)

●名機PC9801VX2の再登場
 VX2は、中古で買ったのが平成の初め頃、それからXA16に切り替えるまで長らくデスクトップの主力機として働いてきた。9801NからリモートアクセスするRDOSのサーバーとして働いたり、100MHDDでパソコン通信でひたすらPDSのダウンローダーに徹したり、はじめてCPUのアクセラレータが発売されて、サイリックスの486DLCにコプロもつけて、レイトレーシングソフトでレンダリングしてみたり、ようやく普及が進んだWIN3.1をインストールして、劇的に安くなったグラフィックボードをつけて、CDROMをコレクションしたり、まだ話題でしかなかったインターネットにPCVAN経由でMOSAICブラウザで接続して、米国大統領官邸やルーブル美術館を訪れてみたり、イメージスキャナをつないだり、タブレットを繋いだりフリーの楽曲データを収集してMIDI音源を鳴らしてみたり、サウンドブラスターで音を加工してみたり...書き出せばきりがないほど活躍してくれた、私にとっての名機である。
 しかし、一昨年、XA16にその座を譲ってからは、2階のリビングでもっぱらDOSマシンとしてゲームコントローラを繋いでスキャンコンバータでTV画面に映してゲーム専用となっていた。今年3月にRA51がやってきて、その座も譲って、Cバス拡張メモリ、イーサネットカード、MIDIインターフェイスなどをすべて明け渡して、部屋の隅でがらんどうの筐体をさらしていた。
 しかし、*ARD−OFFでボードのジャンクを漁っていたら、懐かしいCバスのSCSIボード、子亀の乗ったメモリボード、グラフィックボードを発見した。ついでにキャノンのバブジェットBJ330Jも買ってきた。98全盛期にしゃかりきに拡張してあらゆる要求を満たしてきた、そのペリフェラルのほとんどがまとめて1万でお釣りのくる値段で再度揃ってしまったのである。あとCバスのイーサネットボードが揃えばネットワークも含めて完全復活を果たせるのだが、Cバスイーサのジャンクは本当に品薄。ネット普及の前にCバスは衰退していたと思う。そこで、98ノーマルディスプレイしか無いことでもあり、取りあえずスタンドアロンでDOSをインストールして、往年の面影を取り戻すことにした。以下、ロジテックSHDS100から、しばらくNEC98VX2での顛末。

●ロジテックSCSI HDD「SHDS100」に関する顛末
 最近、*ARD−OFFというジャンク屋に入り浸っており、マックUFXやローランドDGのXYプロッタなど、定価ではン十万円を越すような物をン千円で手に入れて喜んでいる。PC9801のCPUアクセラやグラフィックボードなども、すでに生産が中止され、Cバスものなど店頭から消えつつある物がジャンクとはいえ格安で手に入ることはたいへん喜ばしいことだ。(希望として、キャノンのバブジェット5000円とCバスメモリ3000円、それにまだ見ぬSCSIの500MクラスのHDD、マックのジャンクがほしい)
 しかし、CバスのSCSIインターフェイスだけは話が違って、実に5枚のボードを買ってようやくあたりが出た。まず日電の純正55ボードとICMのIF−2769の2枚を買って、起動しにくくなっているSHDS100を繋いで見るが、純正55ボードはメモリチェックすらしない。IF−2769は一旦起動画面が出たが、何も考えずにリターンを押すと、なんと100Mが500Mとして認識されてしまった。どうやら最初の起動画面は、ドライブのシリンダーパラメータを選ぶDOSVのCMOS設定のような画面だったらしい。偶然選んだのが500Mのだったらしい。(当然ファイルが100Mを越えるとハングする)
 次に買ったのが緑電子のMDC−552LEとICMのIF−2761の2枚。MDC−552LEはマニュアルも付いた立派なジャンク。しかしどう設定を代えても起動しない。IF−2761は、これまででICMが一番成功に近かったため(注意深く入力していれば今ごろ使えていた..)再チャレンジだが、やっぱり認識しない。
 またまた性懲りもなくジャンクボードを掘っていると、今度はロジテックのボードが出てきた。SHDS100と同じメーカなので相性も良さそうだし、何より500円だったので、さっそく繋いでみたが、やっぱりダメ。ボードのROMが動いてSCSIサーチをかけ、#1のS100を探し出して、起動ドライブ(FDD#1)から最初のDOSのクレジットは出るが、COMMAND.COMのほんの直前で、なぜかハングする。
 ここまででなんとか認識したIF−2769で500Mとしてだましながら使っているが、満杯が近くなるといつハングするかハラハラしながら使うのはイヤなので本気で復旧させてみる。 IF−2769で500Mに認識したということはパラメータを2769が不揮発メモリにセットを記録したか、S100の管理領域にそのように書き込んだかのどちらかだ。2769側なら、初期画面の出し方がどうしても解らないので2769を捨ててS100を別のボードに繋いで認識させる方法が考えられ、そのように予測してS100をRA51の別の(95とDOSの2台のHDDで動いている)ロジテックボードに繋いで認識させてみるが、不当な割り込み発生というメッセージを出すのみで認識途中でエラーになる。どうやら2769で最初にブートした際にS100の管理領域に誤ったパラメータを書き込んでしまったようだ。
 ここで考え方を変えて、UNIXのインストーラFDのパーティションエディタでなら見えるかもと思って起動するが、カーネルスタートの前でハングして起動しない。やっぱりダメ。ふと、いままでMSDOS6.2でやっていたのでこれを、古いDOSでやってみようと思い立って、RA51のロジテックボードに繋いで、3.3DでHDFORMATを走らせると、「他のOS」で「350M」のパーティションがようやくみえた。ここまでくればシメタもの。「領域解放」は「DOSの領域でないので」できなかったが「装置の初期化」で、全体を再フォーマット(約5分)、「領域の確保」で全体を指定すると(約3分)、マップで「MSDOS領域106M」がようやく認識できた。S100の管理領域の誤ったドライブパラメータがようやく正しく書き換えられたようである。今度はVX2の500円のロジテックに繋いで、6.2でたち上げ、再度HDFORMAT。起動ドライブとして再フォーマット。領域確保した。これでめでたく500円ボードで繋げることができた。

●ジャンクRAMボードR34のインストール
 *ARD−OFFに3000円でアイオーのCバスRAMボードR34+EX34F(R34用の増設カメノコ)があったので、VX2につけてみた。そのままではメモリーサーバーFD(C1992の古いバージョンのもの。C1993の新しいメモリサーバUではR34のセットアップは出来ない)で立ち上げてもR34は認識されず、セットアップは、R34のマニュアルのとおり、ボードの後ろ端のINITスイッチの1番をON状態にしてCバスに差し込み、パソコンの電源をONにしてからINIT1番をおもむろにOFFに戻すと、次回のリセット後メモリーサーバーFD起動でR34が認識される。
 メニューの「スイッチレスメモリーボードR34の設定」を選択し、機種設定をVX2、おすすめどおりプロテクトに12Mすべてを割り当てて再起動すると、メモリカウントで12Mまでカウントされる。メモリマネジャードライバの組み込みがSCSIを指定してもうまく行かず(ハングする)、やむなく手動でNS/LのCONFIGを見ながらrootのVMM386.EXEというのだけを組み込む。この状態でのメモリマップを下に示す。
 VMAP Version 1.04 Copyright (C) 1989 by c.mos
 addr PSP  blks   size owner/parameters       hooked vectors
 ---- ---- ---- ------ --------------------------- ---------------------------
 1301 0008   1   59040 config            1B 1F 4B 67
 216C 216C   1    5056 shell            2E
 22A9     1      64 <Free>
 22AE 216C   1     256 shell (env)
 22BF 22C7   2    1728 fd/C VZ SHD100.TXT
 232D 2FE7   2     368
 2346 3DC4   2     368
 235F     1    2720 <Free>
 240B 0009   1   48560 CON             09 18 2F 6F
 2FE7 2FE7   1    2928 SHD100.TXT
 309F 309F   1   53824 vz SHD100.TXT        06 29
 3DC4 3DC4   1    2928               22 23 24
 3E7C     1  399424 <Free>
 handle page   size name    (EMS frame:C000h)
 ------ ---- ------ --------
      1    0     0k XMS
      2    0     0k VCPI
      3    1    16k FD_HIST$ ←FDから起動している
      4    4    64k ATOK7   ←FD上からATOK7をADDDRVした
      5  128  2048k VZ    ←VZのDOSプロンプトからVMAPを見た
   free  621  9936k
  total  754 12064k
(A:¥MDEVにMEM(メモリサーバー)とMEM2(メモリサーバー2)を作ったがまだリンクしてはいない。)

●グラフィックボードGA−98NBWの導入
 アイオーのNEC98CバスボードのGA98の4メガ版ボードがジャンク4000円で手に入ったので付けてみる(マニュアル付きジャンクとはいえ、4K円は高い!)付属品一式でマニュアル通りセットして、電源ON、FDの動作確認プログラムでチェックOK。ただし、今の所、CRTは640×400の98ノーマル。DOS運用なので、パワーは全く発揮できない。しかし、RA51のWIN95計画で一旦はメモリもグラフィックもはぎ取られ、実戦配備を解かれたVX2だが、ジャンクで武装して、数千円でRA51を上回るリソーススペックになって帰ってくるとは..(後はCRTとHDDを揃えれば、再度95計画を試してみても良いかも..)

●ジャンクのCanonバブジェットの導入
 15インチのバブジェットBJ−330Jを5000円(マニュアル等一式附属。やや美品)で買ったので、動作チェックしてみる。 330Jは、本体のみでは役立たず、コントロールカードBJV1000/800を挿して始めてESC/P互換として動作する(95では330Jのドライバは標準で存在する)。1ビンのASFが付いていたのでフィードローラーのゴムを入念にアルコール清掃。滑りを無くす。ヘッドはプラテンルームの左にプッシュロックで固定されている(輸送モード)。インクはヘッドと分離式(BJI−642)ヤマダで見ても見あたらなかったので詰め替えインク(1600円)を買ってきてカートリッジの穴から補充。ベタでやや滲むようだが動作いまのところ支障無し。

●420MBハードディスクの増設
 マックツリーの売りますで3500円で買ったフルハイトのSCSIディスクをNEC98VXに繋いでみる。昔、ロジテックのマック用のSCSI外付けドライブを買ってきて繋いだことがあるので失敗する気はしない。ただ今回は設定のわからないベアドライブ。先ず、マックUFXで初期化して(マックはアップル純正以外はB’Sなどでフォーマットするらしい)OS7.5.5を転送しておき、SCSIにZIP100をデイジーで繋いで、ZIPのB’Sで420Mを見ながら、ドライブ前面のショートピンを色々変えて、SCSIのIDを見る。その結果、端に並んだ3本がIDであるとわかる。ID#1にして、VXに繋ぐ。 起動しにくくなった100Mを開き、ヘッダコネクタを繋ぎ変える。電源コネクタが420Mが標準サイズに対し100M(テアック製)はFDドライブサイズの小型。DOSVパーツの変換分岐コネクタを使って電源から接続する。DOSVパーツ屋の電源コネクタパーツで売られているモノはたいてい
 赤→5V
 黄→12V
 黒→GND
 だが、まれに赤と黄色が逆のモノがあり注意を要する。
 電源を接続してVX2を起動するとSCSIのBIOSは420Mを1番として認識するがブートするとリジェクトしてDISKBASICが動き出す。フロッピからDOS6.2を起動しFORMATで見てみると「管理領域が不正」と出る。(当然)。そのまま「装置初期化」で、約15分程度で初期化完了。領域確保も420を1パーティションで難なく完了。これでDOSで起動可能となった。
 次に100Mからのファイルの引っ越し。前回はMAXLINKでひどく時間が掛かった。今回はSCSI同士なので是非直接コピーしたい。一旦電源を落として、再度420Mをはずす。DOSVパーツのSCSIヘッダケーブル(2台用)で420と100を繋ぎ、3つめのヘッダコネクタにハーフピッチピンコネクタ変換器をつけ、ハーフピッチピン〜フルピッチピンを経てフルピン〜ハーフアンフェノールでSCSIボードに接続する。電源は420からパラで分けて貰う。スイッチオンで両方が回りだしたが、SCSIサーチで1つしか認識しない。420からしか立ち上がらず、100は見えなくなっている。100に内蔵のターミネータを外してみたりするがダメ。100は、「他のSCSIの最後の番号を自分に割り当て、その後をターミネーションする」特殊機器。ためしに420をID#2に変えて起動すると難なく両方認識。FDでディレクトリ単位にコピーして、引っ越しが終わった。  あとで譲ってくれた人からのメールで、物体はHewlett-PackardのC2235と判明。紆余曲折の結果、HPのHOMEPAGEにスペックを発見。
(www.hp.isgsupport/disk/c223xjp.html)

●420MBHDD増設その2(MACUfx編)
 前回の販売者からのメールでC2235があと2台あるとのこと、早速送ってもらう。今度はMACUfxに増設してみる。MACには内蔵540Mを生かして、420Mは外付けにして540からシステムなどをバックアップ目的でコピーする。
 fxのSCSIはDSUBフル25ピン。C2235は50ピンのピンヘッダ。これを繋ぐのに、
【fx】→【DSUB25ピン〜DSUB25ピン】
 →【ZIP100】
 →【DSUB25ピン〜ハーフピッチDSUB25】
 →【DOSV用の内蔵SCSIフラットコネクタの外部用ハーフピッチDSUB25〜フラットケーブルの50ピンヘッダコネクタ】 →【C2235】
 という複雑な経路をたどる。(50ピンヘッダメス〜DSUBフル25オス というケーブルがあれば一発でOKだが.)
 最も悩んだのがターミネータ。fxはSCSIターミネーションに非常に神経を使う。上記の接続で電源を入れてもfxはフロッピー要求アイコンを画面に出して、SCSI機器を認識しない。どうもターミネータがらみとにらんで、HPのHP(ヒューレットパッカードのホームページ、ややこしい)でジャンパ設定マニュアルを見るも、よく分からず、CUT&TRYでやってみた。結果、生の状態のC2235は、ジャンパがナシの状態で、これではターミネータ無効の状態。fxはハングする。C2235をひっくり返してインターフェイス基盤側を上にして、LEDを向こう、コネクタ側を手前にして基盤右手前にある8本のジャンパがターミネータ関係。図示するとこんな感じ。
LED方向
 ↑┌−−−−┐
  |@ABC|
  |DEFG|
 ↓└−−−−┘
コネクタ方向
ここで@とAはOPEN、BCショートでターミネータON。ここまではよい。解らないのがターミネータパワー。FとGの組でターミネータパワーのセット1とし、DとEの組で同じくセット2とすると、セット1のみショート、セット2のみショート、セットの1,2ともショートの3通りがあり、それぞれ
・Drive TermPwr connected to on-board terminators but not to SCSI connector pin 26.
・Initiator supplies TermPwr input to SCSI connector pin 26 for on-board terminators.
・Drive TermPwr connected to on-board terminators and to SCSI connector pin26.
という説明がある。ままよ、とBCショートでターミネータONにして、セット1のFGショートで電源を入れると、メデタクSCSI認識。そのまま540MBからワープロと表計算のフォルダを除くすべてのフォルダを420MBにコピーして所期の目的を達成。..トコロガである。

●サッドマックに泣く
 ところが、調子よく動作していたUfxが、それから 何の前触れもなく、スイッチオンしても短調のアルペジオ(分散和音)を発して起動しない。いわゆるサッドマック(画面は暗く、泣き顔のアイコンは見ることができない)。最初は画面のハードコピーをMJ900Cで印刷中に突然爆弾マークで落ちてしまい、再起動すると初耳のサドマック。これはエプソンのプリントドライバを再インストしたり、HDDに残されたスプールファイルを消したりで何とか収まったが、今度は私が外出中に妻が「さめがめ」中に画面が突然化けてしまい、再起動するとサッドマック。最初、増設したHDDを疑った。電源、ケーブル、ID、ターミネーション(一番怪しい)。 しかし何をしても、HDDを取っ払っても、メインボードだけにしてもサッドマック。メモリスロットも一度全部外して再度取り付けなおしてもサッドマック。原因不明。ついにオシャカ。5000円のジャンクに戻ったと自分に言い聞かせ、急遽Usiを戦列に復帰すべくHDDを移植したりキーボードを繋いだり...ホントにお蔵に運び入れる直前に、もしやの思いで、8枚刺さっている68ピンSIMMのうち、1枚1Mの4枚を残してスイッチオン。
 しばらくして仮接続してあったHPの420Mが廻り出すではないか!ディスプレイが無いので、IOのスキャンコンバータで液晶テレビを繋ぐとナント!MAC・OSが動いているではないか!(小さくてほとんど読めない)
 トラブっていたのは64MのSIMMだった。これも、スロットのピンを入念にブロアしたりカードを強く差し込んだりした結果、再度立ち直って、今では順調に動いている。(教訓:動かないときは、デバイスを交換してみて、ダメなら1つづつ外しながら原因を突き止めよう。ソフトも同じ)

●420Mハードディスク3兄弟の末っ子(RA51編)
 HPのC−2235は結局3台購入し、すべて別々の進路を順調に進んでいる。
 1台目はVX2につながってスタンドアロンでMSDOSモードで動いている。2台目はMACUfxにつながり、MACのセカンダリーとして動作している。これは今のところシステムのバックアップだが今後別の最終的な任務を与えようと思う。
 3台目がリビングのRA51につながっている95動作機。RA51にはもともとロジテックの240Mや富士通の100Mがつながっており、WIN95とDOSモードを切り替えてネットワークからDOSゲーム、MIDIプレイヤなど幅広く動作していたが、いかんせんリビングという環境で2台のHDD、本体のファンと、騒音が激しすぎ、ストレージ環境を今回、HP420に移行して静音化を試みる。まずMSDOS6.2のFORMATで、2つに区画割りする。Aは280MでWIN95に、Bは140MでDOSアプリ。両方を起動可能にし、システム転送しておく。HP420をID#0にしてSCSIチェインにつなげて電源ON。

 SCSIの状態   0   1   2   3
          HP420  LHD240 F100M CDROM
   ドライブレター A B   C    D   Q

 起動メニューでAかBで起動する。当然、生のコマンドシェルなので、キャッシュもビデオアクセラも効いていない状態。Dドライブの富士通100MからFDを起動し、Bドライブに486BLのキャッシュドライバ、EMSマネージャ、CDROMドライバ、LANドライバなどのDOS環境を作成する。次に、AドライブにWIN95インストール用の環境を作成する。(最初はYUPDATEなるコピーツールで何度か試したが、NO SYSTEM ERRORになるので諦め、最初からフルインストすることにした)必要なのはEMSドライバと486キャッシュドライバ、CDROMドライバ。ビデオアクセラは95が立ち上がってからデバイス追加で調整する。CONFIG.SYSとAUTOEXEC.BATに最低限の記述をして、Aから再起動。そのままQ:SETUPでWIN95のインストールへ。システム調査やファイルコピーはおまかせで難なく進む。問題は最初の再起動で、このままではEMSが無いとか必要なファイルがないというエラーで先へ進めないので、再起動後の起動ドライブセレクタで、先に完成したB:のDOSから立ち上げ、A:のCONFIG.SYSをエディタで開き、486キャッシュドライバの記述をHIMEM.SYSの直後に差し替えて再起動。これで最初の再起動(システムの最終設定をしています..)へ進むことができる。
 つぎにビデオドライバがエラーと出るので、ハードウェアウイザードでフロッピから98NBのドライバをインストールする。ここで「直ちに再起動しますか?」で「いいえ」を答えること。コンパネでリソースエディタを開き、ディスプレイの項目で黄色い「!」の付いたデバイスが2つ見えるので、GA98NBT・U・Wと見える方を削除する(これは95インストーラが検出して自動組み込みしたドライバ)残った方のドライバを使用するにチェックを入れ、ここでシステムを終わらせ、再起動すると正しく作動するようになる。
 次にネットワークの設定。サービスでMSネットワークを使い、ファイルの共有設定を行う。最後にWIN95のCDからゲームなどのユーティリティをインストしてドライブ内の移転は完了。つぎにドライブハードの引っ越し。LHD240はガラが小さく入らない。富士通100は内蔵ファンもついて大きく、入っていたクァンタムの100Mを取っ払い、HD-420を取り付けるとちょうどよい。IDロータリディップスイッチとアクセスLEDは規格が違うのでつなげない(改変で可能)。コネクタはフルピッチのアンフェノールなのでアンフェ(フル)→アンフェ(ハーフ)のケーブルでRA51のロジテックSCSIボードに繋ぐ。配線のゴチャゴチャもすっきりしてよくなった。
 数日上記の姿で稼働していたが、フト気が付くと、RA51は内蔵SASI40Mのハードディスクが付いており、ディップスイッチで「使用しない」にしてあったが、電源を入れるとブーンと音がして、回っているようだ。この40Mは、セクターエラーが頻発したので、システムからは完全に切り離されている。今回、この内蔵40Mを摘出し、HP420Mを代わりに内蔵する手術を行う。RA51のカバーを外すと、Cバススロットケージ脇に金属のサブシャーシに入ったHDDドライブが見える。後方2本、サイド1本のビスを外すと、そのまま上に引き抜くことができた。マザーボードに直接ISAバス風のスロットコネクタで直結されていた。電源は互換性のあるプラグ(+5、G、G、+12)でスイッチングユニットからケーブルがのびている。40Mを摘出し、代わりに一回り小さいHP420を隙間にスポンジゴムテープを挟みながらCバスのライザカードの基盤にふれないようにしながら押し込み、電源を繋いで、移植術式完了。SCSIコネクタは適当なのがないので、富士通100Mのフルピッチアンフェノールコネクタを取り付けて、シャシの後部の穴から外へ出し、フル・アンフェ→ハーフ・アンフェでSCSIインターフェイスボードに繋ぐ。ID切り替えとLEDは細工せず、設定変更は開腹して行うことにする。改変は可能。これで無駄な内蔵HDDの騒音が消え、HP420も内蔵されたので騒音が半減した。


●キャノンの2台目バブジェット
 *ARDOFFでまたまたキャノンのバブジェットを仕入れた。さすがの*ARDOFFも、近頃めっきりPC系のジャンクが減り、ごくたまにしかこれは、という出物がない。
 今回はマニュアル付きで2K円のBJ10V Selectである。外見、付属品とも申し分なく、キャノンへの登録ハガキまで入っている。インクヘッドBC−01は印字がかなり薄く、インク切れかもしれない。
 10VシリーズでもSelectは、2書体内蔵の高級型、テスト印字もOKで、FreeBsd UNIXのゴーストスクリプトのドライバに対応しているので、将来、UNIX環境で使用してみたい。

●マックUfxその後
 ハードオフでジャンクの純正13インチディスプレイ¥8000−を購入し、裏側の調整ハッチを開けて画面サイズを調整して使用している。ある日、キーボードのパワーキーを押しても、また起動しなくなった。 数回に1回の割合でしか起動しなくなった。マックの電源管理ロジックをつぶさに考察すると、初期段階では内蔵リチウムバッテリーの電圧によりシーケンスをブートストラップして立ち上がるようだ。しかしてfxに2本内蔵されている1/2AAサイズ3.6Vリチウムの電圧を測ってみると、若干低下している。季節が冬に向かって気温低下による電圧低下もあろう。バッテリー交換で、何事もなかったかのように軽やかに起動するようになった。しかし、純正バッテリーが1本1600円とは!
 その後、純正SCSI−500メガのHDDを8000円で入手したので、こやかましい富士通とHPのフルハイトHDD2台を摘出してしづかな純正ハーフハイト500MBに置き換えて運用している。
 NEC98、DOSVのWWWサーバ、BSD−UNIXのメーラーに続いて、マックでもインターネットに接続したくなって、Ufxで接続してみる。実は、UsiでNIFTYなどへの接続はうまくいっている。詳細は失念しつつあるが、まずUsiでNIFTYに接続し、FTPサービスからネスケのFTPサーバに入って、ネスケがFTPなどで最新版を公開しているのでFTPしてきたネスケをインストールし、トラブル&TIPSの282P〜を参照してAPPLEのサイトからOpenTransportをFTPしてインストールし(Ufxは動作保証しないとあったが...)トラTIPSの285P〜を参照してTCP/IPなどを設定して接続に成功した。(同じ条件でUsiでの接続はすんなりいったがUfxはなかなかうまくいかなかった。やはり動作保証外か...)つなぎ方はアップルメニューからコントロールパネルのPPPで「接続」を選び、繋がったところでネスケを起動する。DNSアドレスなどは同じくコンパネのTCP/IPを開いて設定し、モデム(パナソニックF56K付属のドライバをインストールしておく)を設定する。
 意味不明ながらネスケフォルダにユーザプロファイルマネージャというアイコンが発生し、接続の仕方を複数登録できるようだ。
 ネスケはWWWがWINとほぼ同じ操作方法で使用でき、メーラが不安定ながら送受信できるようになった。

●QTVRの研究
 Ufxがメデタクネットに繋がったので、APPLEのQTVRからパノラマメーカとオブジェクトメーカを引いてきて、QTVR制作してみる。けつろんは、パノラマは、ソースとなるパノラマ画像の入手が難しい。QTVRオーサリングスタジオ(¥50000−)で多重写真をつなぎ合わせないとダメ。(キャノンのデジカメのバンドルソフトにパノラマステッチャがあるらしいが)さらにインターネット上で再生可能なファイルに変換するINTERNET MOVIE TOOLというソフトの入手方法も不明。しかしネットからパノラマ関連の作成方法など情報はある程度収集できた。QTVRオブジェクトについては、非常に情報不足。
 その後、「QTVR王国」のサイトマスターへメールで質問したり、ネットを見回った結果、PHOTOVISTAというパノラマステッチャソフトの試用版がアメリカのサイトからFTPできた。早速試してみると、まあまあ使えそう。「王国」の元管理者からP−Vが1.6万円程と最もお買い得という助言を得たので、パノラマのことなのでカメラ屋さんに発注して、1週間ほどで到着。1.4万円。これでパノラマはOK。
 その後、後から買ったPM8100で一念発起してQTVRオブジェクトを作ってみることにした。 まず、プレミヤをPMに移植。プリファなどを適当に設定し、起動するようにしておく。次に、テストムービーを撮影する。ビデオを持って「イス」の廻りをグルッと左回りに360゜。PMにビデオを繋いで、フュージョンレコーダを起動し、QTムービーとして取り込む。ここでポイントは「サウンドトラック」は削除する、つまり、映像だけのファイルとする。見分けは、QTで再生すると、下段左端にスピーカのボタンが現れない。(サウンドを含んだQTファイルは、オブジェクト化がうまくいかない)
 次にプレミアを起動し、上で作ったQTファイルをクリップ。映像トラック1に展開し、マウスでカット&ペーストを繰り返し、360゜で20〜30枚程度に編集してQTファイルに書き出す。メディアプレイヤでこのQTファイルを再生しても、コマ落とし状態のため、一瞬で終わってしまう。
 次にQTVRオブジェクトを起動し、先のQTファイルを読み込んで「オブジェクト情報を付加する」で、QTVRに変換される。(この変換は可逆的で、元に戻すときは「オブジェクトを取り除く」で元のQTムービーに戻る。
 ここまでで、オブジェクトも一応の成果を見たわけだが、プレミアでの編集はカット&ペーストの延々たる繰り返しで非常に煩雑。QT−Ver3のPDFを読んでいたら、ナントQTのメディアプレイヤで簡単な編集が可能なことがわかった。メディアプレイヤでソースのQTファイルを読み込み、下のインジケータを見ながら、右端のカーソルスイッチで「コマ送り」してはメニューから「削除」を繰り返すと簡単にコマ落としが可能。なおかつ即時に出来具合を再生チェック出来るのもメリット。あとは音無しのQTファイルに落としてQTVRオブジェクトでオブジェクトファイルに変換するのは同じ。

●PM8100/100AVの導入
 ついにネット個人売買史上最高額の55000円で、PM8100を入手した。96年製、PPC601+、100GHZ、RAM128MB、1G−HDD、AV機能装備。SYSTEM7.5。ほとんどの付属品あり。非常にお買い得。そのままで使いあぐねている。
 とりあえず、売り主から送られてきたAVマックの解説書を読んで、ビデオ取り込みソフトのフュージョンスタジオをCD−ROMからインストールしただけ。

●プリンター3機種
 ○ードオフの姉妹店コンプオフで最近売場の拡張があった。最初にアップルのカラースタイルライタ2200がジャンク1000円で出ていたので、ダメモトで買ったが、実際にどれだけいじくっても見込みなし。電源投入でCANONのOEMのユニットが初期動作チェックに入るが、ヘッドが反対側に突き当たって止まらなくなる。コリャ、見込みナイワ。どうも、コンプオフのジャンク歩留まり(蘇生率)は悪そう。
 懲りずに、○ードオフでアルプスのマイクロドライMD1000がジャンク4000円で出ていたマニュアル、FD,CD付き。買い込んでその足でコンプオフへ行くと、まず、ムラタ製作所のホームファックスが2000円。さらにキャノンのBJ−10Vが1000円。同じくBJC−400Jも1000円。10Vはインクもなく、それなりの姿だったが、400Jは開いたところ、妙に美しい。 案の定、持ち帰って電源を入れると、MD100、FAX、10Vは難なく動作したが、400Jのみ、アップルスタイルライタと同じく初期動作チェック中にエラーがでて動かなくなった。ただ、バブジェットは、ヘッドトラブルが多いことも知っており、ヘッドユニット(4500円)をヤマダで買って、交換してみるも、症状変わらず。やっぱりコンプオフは蘇生率が悪いと思い直しながら、ダメモトで真空管TVよろしく、パンパンと本体を強くたたいて再度電源ONで、ナント!エラーが消えてOKになった。ドライバを仕込んでフルカラー印刷できた。 このあと、キャノンのホームページから400JのWIN31とDOS用のドライバをダウンして、蘇生完了。