小さな谷川の底を写した、二枚の青い幻灯です。

そのときです。にわかに天井に白いあわが立って、青光りのまるでぎらぎらする鉄砲だまのようなものが、いきなり飛びこんできました。  兄さんのかには、はっきりとその青いものの先が、コンパスのように黒くとがっているのも見ました。と思ううちに、魚の白い腹がぎらっと光って一ぺんひるがえり、上の方へ上ったようでしたが、それっきりもう青いものも魚の形も見えず、光の黄金のあみはゆらゆらゆれ、あわはつぶつぶ流れました。  二ひきはまるで声も出ず、居すくまってしまいました。  お父さんのかにが出てきました。

絵の工夫したところ

目と口がうまくできた

賢治の思い

魚がカワセミに食べられるところを書きたかったと思う