注文の多い料理店 宮沢賢治作         もどる

もくじ

1.あらすじ

2.絵と場面の紹介

3.作者の言いたかったこと

4.まとめの感想


 この作品を選んだ訳は・・・

 賢治の作品の中でも代表的だし、なにより、話の内容がすごくおもしろいこと。普段、人間が動物や生き物を殺したりしているけど、この話は、現実とは逆に猫が人間を殺そう(食べよう)としている。

都会からやってきたハンターたちが、猫にこらしめられ、泣き叫び、泣いてくしゃくしゃになった顔が、元に戻らなくなってしまう、というすごくおもしろい話。

この魅力に引きつけられ、私たちはこの本を選びました。

 


 あらすじ(もくじにもどる)

都会からやってきて遊びで動物を殺すハンターを賢治は険悪していたと思われ、「注文の多い料理店」では、そうしたハンターが、山猫に痛い目にあわされるが、その手だてとしてなかなか巧妙な言葉のわながしかけられている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  

 

 

 

 

 

 

絵と場面の紹介(もくじにもどる)

会から狩猟にやってきた2人の若い紳士が何も獲物を打つことができないまま山奥を白熊のような犬を2ひきつれて歩いていくが、山が険しいため犬たちは あわをはいて死んでしまい、2人は おじけづいて戻りたくなる。「なあに戻りに、昨日の宿屋で、山鳥を拾円も買つて帰ればいい。」などとお金を出せば何でも買えると思っている都会人らしい会話をかわす。しかし、戻るにも道がよくわからなくなっていた。

 

 

 

がどうと吹いてきて、風がざわざわ」して何か 不気味な雰囲気になってくる。そして気がつくと、後ろに立派な洋館があり、「西洋料理店・山猫軒」という札がでている。空腹を覚えていた2人は、こんな山の中に立派なレストランがあるのはおかしいと思いながら、食事にありつけそうなのを喜ぶ。そしてガラスの戸には、「どなたもどうかお入りください、決してご遠慮はありません」と書いてあるのだ。

 

 

 

に入っていくとこの建物にはおかしなことにいくつも戸と廊下があり、ガラス戸にはいちいちお客への奇妙なメッセージが書いてある。「ことにふとったお方や若いお方は、大歓迎いたします」「当軒は注文の多い料理店ですからどうかそこはご承知ください」 「鉄砲と弾丸(たま)をこゝへ置いてください」「ネクタイピン、カフスボタン、眼鏡(めがね)、財布、その他金物類、ことに尖(とが)つたものは、 みんなここに に置いてください」「壷(つぼ)のなかのクリームを顔や手足にすつかり塗つてください」「いろいろ注文が多くてうるさかつたでしょう。お気の毒でした。もうこれだけです。どうかからだ中に、壷(つぼ)の中の塩をたくさんよくもみ込んでください」

こまできてさすがに2人は、料理されようとしているのは自分たちであることに気づく。逃げようとしても後ろの戸は動かず、目の前の扉のかぎ穴から2つの青い目玉がのぞいている。

 

2人は白熊のような犬たちに助けられるが、東京に帰っても恐怖で「紙くずのようになった」2人の顔はもとに戻らなかった。

 


 

 

 

作者の言いたかったこと(もくじにもどる)

 賢治は、都会からやって来て遊びで動物を殺したり、お金で何でも解決できると思っている都会人らしい考えが、気に入らなかったんだと思う。だから、逆に猫が人間を食べるという、ふくしゅう(?)のような感じで、この物語を書いたんだと思う。

 宮沢賢治の作品は、よく、動物がでてくる。特に猫。『猫の事務所』、『注文の多い料理店』など、猫を主人公に書いたものが多い。それは猫が好きだからかもしれない。(asami)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


まとめの感想(もくじにもどる)

 都会から、やって来た遊びで動物を殺すハンターを猫が反対に食べようとするけど、人間はそれ以上にもっと動物に対して、ひどいことをしてきているし、人間が生きていること事態、動物たちには迷惑で、これでもまだ足りないくらいだと思う。賢治は、こんな遊びで動物を殺すハンターたちを、許せなくて最後には懲らしめられるという奇妙な物語を書いたのかもしれない。(youko)