Notscape: The CyberGumshoe


サイバーガムシュー


#11--MWAとSinCのサイトが多すぎる



 
おいおい、とうとう『インターネット英語の謎』(徳間文庫)が出たぞ。木村二郎(おれの双子の兄かもしれない作家?)名義だから、間違いのないように。インターネットで海外ミステリの英文情報を収集しようと思っているミステリ読者のために書いたのだが、インターネット初心者にとっても役に立つかもしれない。この本には、多くのミステリ・サイトを紹介してあるので、このコラムでは新しいサイトや、大幅に更新されたサイトを紹介しよう。もちろん、その本やここで紹介したサイトへは、おれの運営する The Gumshoe Site のリンク・ページ から飛べるようになっている。  
前回はアメリカ探偵作家クラブ本部のサイトを紹介したので(会員紹介のページもだんだん増えている、今回はフロリダ支部のサイトというより、そこが主催している Sleuth Fest のサイトを紹介しよう。これは1994年3月にフロリダ州フォート・ローダーデール(トラヴィス・マッギーの本拠地)で始まり、毎年開催されている。ほかのファン大会と違うところは、これが作家のためのイヴェントであることだろう。作家のほか、編集者、文芸代理人、殺人課刑事、私立探偵などが集まって、ミステリの創作や宣伝販売方法について話し合うわけである。  
では、このサイトがミステリ作家ではない読者にとって何の役に立つのだろうか? フロリダ支部の会員と《スルース・フェスト》常連参加者の名前が並べてあって、その中にハロルド・Q・マスア(『私を深く埋めて』早川ポケミス)の名前を見つけた。おれがマスアにインタヴューしたのは1978年のことで、場所は彼のニューヨークのアパートメントだった(詳細は木村二郎著『尋問・自供』早川書房を参照)。彼の名前をクリックすると、略歴が出てきたね。それによると、マスアは現在フォート・ローダーデールの北方にあるボーカ・ラトーンに住んでいるらしい。マスアの近況を知らないおれにとっては、これだけでも貴重な情報源なのだ。そのほか、新人私立探偵作家のE・C・エアーズのファースト・ネームがユージーン(通称、ジーン)という男性であることもわかった。
 
先月号では、Sisters in Crime のサイトを紹介したが、そのときにインターネット支部もあると書いたが、そのインターネット支部 The Sisters in Crime Internet Chapter のサイトが開設されたのだ。  
インターネット支部はジニー支部のまた支部であり、このジニーというのは、アメリカにおけるオンライン・ネットワークである。ジニー支部は1994年に設立されて、初代支部長は以前にも書いたとおり、バーバラ.ポール(『気ままなプリマドンナ』扶桑社ミステリー)である。現在の支部長はキャシー・メイアーである。キャシー・メイアーって誰? おれも初めはわからなかったのだが、前出の Sleuth Fest のサイトでプログラム委員長として紹介されている。FBIのほか、空軍や環境保護団体などで働いたことがあり、93年からフリーランス・ライターになって、ニュー・ハンプシャー州を舞台にしたアーティスト探偵のミステリを執筆しているというが、勉強不足のおれには馴染みがない。  
このサイト開設については11月上旬にバーバラ・ポールが教えてくれたのだが、会員の新刊や著作、プロファイルのページは11月下旬でも建設中。そのページには建設労働者の写真が掲載されているのはご愛敬だが、男性ではなく、女性の建設労働者の写真を掲載したほうがもっと衝撃的だったのに。ここの興味あるサイトのページからおれの The Gumshoe Site にリンクしてくれているので、欠点ばかり指摘しないで応援してやろうよ。  
ここには、登録したメンバーだけがアクセスできるページがある。こちらのパスワードを尋ねてくるのだ。拒否されたら、その先に何があるのか知りたくなるよね。それで、このスポンサーである The Literary Arts Allied Collective のホームページを訪ねてみると、インターネット支部会員へのメッセージ、伝言板、リアルタイム会議室、ファイル閲覧室などがあるらしいが、おれは会員ではないから、のぞけない。ちなみに、LAACは作家や作家グループを支援しているところで、バーバラ・ポールのホームページのミラー・サイトもある。
 
96年11月下旬にジェニファー・ジャックマンという人が Feminist Mystery Corner というサイトを開設したことを電子メールで知らせてきた。ところが、このサイトは Feminist Majority Foundation の中の Feminist One-line Store の一部なのだ。そこのウェブ・アドレスは長すぎて、書けない。クリッカブル・マップなので、訪問していただければ、この意味がわかっていただけるはずだ。  
Mystery Favorites のページでは、ジョウン・ヘス(『月光殺人事件』集英社文庫)とか、シャーリン・マクラム(『丘をさまよう女』ミステリアス・プレス文庫)、アネット・マイアーズ、ミリアム・グレイス・モンフレドー、サンドラ・スコペトーネ(『愛しの失踪人』扶桑社ミステリー)、マリリン・ウォレス(『嘆きの雨』ハヤカワ文庫)の著作を紹介、販売している。とにかく、オンライン・ストアなんだから。 《フェミニスト・スルース・パネル》のページでは、1996年に催されたパネルの様子をリアルオーディオで聴くことができる。パネリストは、キャロリン・ハイルブラン(筆名アマンダ・クロス、『精神分析殺人事件』三省堂)、メリールイーズ・オーツ(ミステリ作家)、議長のロニー・スタインバーグ(テンプル大学社会学教授)、ジョウン・ヘス、サンドラ・スコペトーネ、マリリン・ウォレス、アネット.マイアーズ。14.4kbs用のリアルオーディオで47分ぐらいのテープを2本聴けるわけだ。おれはいちおう1分ずつ聴いてみたが、音質がよくないので、内容はわからない。  
このサイトは視覚的に色彩豊かだが、容量が重いので、テクストだけのページも作成してほしい。あっ、また欠点ばかり指摘してしまったよ。 //


来月号に続く

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