■『ジーザス〜聖母マリア(1999)』■
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聖書 を学びたい人のための映画
■D『映画の中のイエス・キリスト』■
『ジーザス〜聖母マリア(原題:MARY、MOTHER OF JESUS)』1999年 


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【スタッフ・キャスト】 
 監督:ケビン・コナー
 製作:ハワード・エリス
 製作:ホールマーク
 脚本:アルバート・ロス
 撮影:エレメール・ラガリイ
 美術:キース・ウィルソン
 音楽:ケン・ソーン
 製作年度:1999年
 製作国:アメリカ
 発売:AMGエンタテインメント
 
 出演者:クリスチャン・ベイル(イエス)
     ペルニラ・アウグスト(聖母マリア)
     メリンダ・キンナマン(少女マリア)
     デヴィッド・スレルフォール
     シモーヌ・ベンディックス(マグダラのマリア)
     ハイウェル・ベネット
     ジョン・シュラプネル
     ジェラルディン・チャップリン
     エドワード・ハードウィック


【解説】
 TVムービー時の邦題が「聖母マリア」で、原題は"MARY MOTHER OF JESUS"(キリストの母マリア)。
 DVDの題名は、「ジーザス」です。
 物語は、聖母マリアの受胎告知からキリストの復活までをコンパクトにまとめています。
 主演は、「ダークナイト」のバットマン役で知られるクリスチャン・ベイルが30代のキリストを演じています。
 聖母マリア役は、「スターウォーズ エピソード1・2」でアナキン・スカイウォーカーの母シミ・スカイウォーカー役を務めたベルニラ・アウグスト。
 少女時代の聖母マリアは、「マイライフ・アズ・ア・ドッグ」のメリンダ・キンナマン。
   共演では、マグダラのマリアと言われる、もう一人のマリアを演じたシモーヌ・ベンディックスや、「ドクトル・ジバゴ」に出演のジェラルディン・チャップリンなど多数。
 マグダラのマリアは、マリア・マグダレナとも言われ、キリストの死と復活を見届ける証人となった人物です。
 ナザレという地名や、馬小屋での出産など、史実として一般的に伝えられている物語が忠実に再現されています。

 TV映画用なので88分という短い時間にあまたの逸話を詰め込んでいますので、少しあっさりし過ぎているという印象は否めませんが、イエス・キリストの物語の入門編として観る分には適当な作品と言えるかもしれません。

 とはいえ、母マリアに焦点を当てているため、少し花を持たせ過ぎる脚本となり、聖書から離れた部分が多かったのは残念です。
 聖書と異なる点を一応上げておきます。
 @マリアが12歳のイエスに「良きサマリヤ人」の話を教えている(この時点でイエスは自分が神の御子である自覚がない)。
 Aマリアがイエスに、バプテスマのヨハネに会って洗礼を受けるように勧める。
 Bマリアがイエスに続いて、バプテスマのヨハネから洗礼を受ける。
 C洗礼後も迷うイエスがマリアに導きを聞く。
 Dマリアがバラバに愛を説教する。
 Eマリアが空っぽの墓に行き、そこで復活したイエスに出会う(イエスはマリアにだけ現れる)。
 Fその後マリアが弟子たちのリーダーになる。
 まだありますが、気になった点だけ挙げておきます。
 
 50過ぎでヨハネを出産するエリサベト。
 処女懐胎でイエスを出産するマリア。
 ヨハネとイエスの二人の関係について理解するには手ごろな作品と言えるかもしれません。
 
 イエスが処刑されるくだりは、「パッション」ほどではないにしても、心が痛みますので、注意と覚悟が必要です。(By天国とんぼ)


【ストーリー】(ネタバレ注意)
 1世紀初頭 パレスチナはローマ帝国の一部だった。
 ユダヤの民衆は傀儡王ヘロデの圧制に虐げられていた。
 そんな中、ローマに抵抗を続けるマリアは、天使からお告げを受け、神の子を処女のまま懐妊する。

 しかしマリアの婚約者ヨセフは、マリアが不貞を働いたといって、マリアの話す予言を信じること無く婚約を解消しようとする。
 がしかしヨセフもまた神の声を聞き、二人はともに"約束された救い主、神の子イエス"の誕生を待つのだった。
 やがて、ベツレヘムの馬小屋でイエスは生まれる。
 そのときベツレヘムの天上には、輝かしい見たことの無い星が光っていた。

 その星を見た傀儡王ヘロデは自分の死を予感する。
 "約束された救い主"が誕生したことはあっと言う間に世界各地に広まり、そしてその誕生を恐れていたヘロデは、この時期にベツレヘムで生まれた男児を全て殺すことを命令する。
 多くの罪なき子供が殺される中、マリアとイエス達は神のご加護で生き延び、12年長い旅が続いていた。
 イエスは少年に成長し、また誰にもまして聖書を理解する神童となっていた。
 さらに18年後、同じく神の導きで生まれたヨハネは"イエスのいく道を整える者"として、イエスに洗礼を施す。
 やがて"罪を終わらせる道"を悟ったイエスは、弟子とともに3年間各地で"汝の敵を愛せよ"と説いてまわる。
 民衆はやがてイエスを"約束のメシア"と信じはじめ、その数は見る見る間に増えていった。
 危機を感じたローマ帝国は、イエスをローマに対する反逆罪でアントニアの砦に閉じ込める。
 そしてマリアが救いを懇願する中、イエスは無残にもゴルゴタの丘にはりつけにされる。
 果たしてイエスは天に召されるが、イエスはまた復活するのであった。

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