■『復活(2016)』■
ようこそ! おバカさん の世界へ
聖書 を学びたい人のための映画
■D『映画の中のイエス・キリスト』■
【米画】『復活 (原題:Risen)』2016年製作 107分 アメリカ


『復活(2016)』 を見る


 監督:ケビン・レイノルズ
 製作:ミッキー・リデル、パトリック・アイエロ、ピート・シレイモン
 製作総指揮:ロバート・ヒューバーマン、スコット・ホルロイド
 原案:ポール・アイエロ
 脚本:ケビン・レイノルズ、ポール・アイエロ
 撮影:ロレンツォ・セナトーレ
 美術:ステファノ・マリア・オルトラーニ
 衣装:マウリツィオ・ミレノッティ
 編集:スティーブ・ミルコビッチ
 音楽:ロケ・バニョス
 配給:ソニー・ピクチャーズエンタテインメント

 出演者:ジョセフ・ファインズ:クラヴィス(ローマ帝国百人隊司令官)
     トム・フェルトン:ルシウス(クラヴィスの腹心の部下)
     ピーター・ファース:ピラト総督(ユダヤの行政長官)
     クリフ・カーティス:イェシュア(イエスキリスト)
     マリア・ボット:マグダラのマリア
     ルイス・カイェホ:ヨセフ
     アントニオ・ヒル:アリマタヤのヨセフ
     スチュワート・スキューダモ:ペテロ
     ステファン・ハゲン:バルトロマイ(イエスの弟子)
     ミッシュ・ボイコ:ヨハネ
     ジャン・コルネット:トマス
     ジョー・マンソン:シモン
     ペペ・ジョレンテ:タダイ
     リチャード・アトウィ:ポリュビオスル
     マーク・キリーン:アントニウス
     アンディー・ガザーグッド:クィントゥス


【解説】
 イエス・キリストの復活を題材にした歴史ドラマ。
 イエスを処刑したローマ軍人がキリストの復活を目の当たりにして、心が変化していく姿を描いた作品。
 メガホンを取るのは、『ウォーターワールド』などのケヴィン・レイノルズ。
 『恋におちたシェイクスピア』などのジョセフ・ファインズ、『エクウス』などのピーター・ファース、『ラスト・ナイツ』などのクリフ・カーティスが出演しています。
 神秘的なストーリーと壮大なビジュアルや、実力派俳優らが繰り出す妙演にも目を奪われていきます。
 あまり描かれることのなかったイエスが復活した後の弟子たちの様子が克明に描かれており、映像として、イメージとして記憶に残る映画です。(By天国とんぼ)


【ストーリー】(ネタバレ注意)
 古代ローマ。ローマ軍の百人隊長クラヴィアス(ジョセフ・ファインズ)は、自身が処刑に携わったイエス・キリストの遺体が消えてしまったとの報告を受ける。
 すさまじい勢いで広がっていくキリスト復活のうわさとエルサレムで高まるローマ帝国への反乱運動の沈静化を図りたいローマ総督ピラト(ピーター・ファース)に、その調査を命じられる。
 キリストの弟子たちが遺体を隠したとにらんで彼らの隠れ家に乗り込むが、そこで信じられない光景を目にする。

 ユダヤの権力を握っていたユダヤ人の司教たちが、ローマからユダヤに派遣されていた行政長官たるピラト総督(ピーター・ファース)に対して、キリストを磔の刑に処することを要請したうえ、さらに死亡したキリストの遺体が盗まれないよう厳重に警備することを要請したのは、万一キリストの遺体がなくなれば「死の3日後に復活するとの予言が実現した」「イエス・キリストこそメシア(救世主)だ」とキリストの支持者たちが民衆を煽動して取り返しのつかないことになると恐れたため。
 そこで、ピラト総督からキリストの遺体を警備するよう命令されたクラヴィスは石墓に入れられたキリストの死体を封印し、見張りの兵士2人を置いたが、何とその3日後にはキリストの遺体が消えてしまったから、大変!  クラヴィスがピラト総督から「見損なった」と罵倒され、「ローマ皇帝が視察にやってくるまでに必ずキリストの遺体を捜し出せ」と厳命される。
 
 クラヴィスはれっきとしたローマ人。
 エリート軍人でピラト総督の信頼も厚く、上昇志向の人間である。
 したがって、キリストの遺体を失うという大失態の中、一方では持てる権限のすべてを使って関係者を逮捕し、他方では真実を聞き出すため、やたら拷問に頼るのではなく、合理的・理性的な尋問をするクラヴィス。
 しかし、キリストの弟子の一人であるバルトロマイ(ステファン・ハゲン)
をクラヴィスが逮捕して尋問しても、彼はキリストはメシアであると信じていることをうれしそうに認めるばかり。

 マグダラのマリア(マリア・ボット)を逮捕し尋問しても、彼女はまさに確信犯だったし、言っていることにウソ偽りがないこと明らかであった。
 さらに、警備を命じられたにもかかわらず、クラヴィスが約束した食料品が届かなかったためブドウ酒を飲んで眠ってしまうという重大な規律違反を犯した2人の兵士のうちの1人を尋問すると、彼は飲酒は認めたものの、目の眩むような光と共に墓の中から人影が現れたという「バカバカしい言い分」を真剣に話すばかりで、戸惑うクラヴィス。

 弟子たちの逮捕、弟子たちや部下の尋問によっても、何の成果も挙げられないクラヴィスは、やむをえず最近処刑された遺体の中から、腐敗と損傷のため身元が判断できなくなっているものをキリストの遺体だと言ってピラト総督のもとへ差し出す。
 異臭が立ち込める中、ピラト総督もその遺体が「あの男」のものだという報告を信じざるをえなかったが、その直後にキリストの弟子たちを発見したとの報告が入る。

 直ちに現場に急行し、マグダラのマリアが入っていった一軒家の中にクラヴィスが押し入ると、何とそこには弟子たちと談笑するキリストの姿が。
 その顔は、たしかにあの時クラヴィスが確認したあの男。
 また、釘で打ち付けられた手足の傷、槍で突き刺された脇腹の傷もそのままだったが、何とその男が今、にこやかに弟子たちに語りかけていたからクラヴィスは唖然。
 これをどう解釈すればいいの?ローマ帝国の百人隊の司令官である自分が、予言どおり「メシアの復活」をここで認めることなど到底できはしない。

 クラヴィスの目の前でくり広げられる驚愕の事実はさらに続き、弟子たちと談笑をしていたキリストの姿が急に消えてしまったから、クラヴィスはさらに驚く。
 今までそこに座っていたあの男は一体どこに消えてしまったの?  弟子たちも一瞬困惑したが、マグダラのマリアの言葉に従って彼らは確信を持って、キリストが姿を現す約束をしたというガラリヤへ向かうことに。

 クラヴィスは、腹心の部下ルシウス(トム・フェルトン)
たちに帰るように命じ、自分は一人で弟子たちのガリラヤへの旅に付き添っていくことに。
 それを知ったピラト総督は烈火のごとく怒り、直ちにルシウスを司令官とする追討部隊を送り出す。
 自分自身が死の3日後に生き返ったという「復活」はキリストが見せた最大の奇跡で、『新約聖書コリント人への手紙15:17』で、「もしキリストが復活しなかったのなら、信仰はむなしく、あなたがたは今も罪の中にいるのです。
」と書かれている。
 しかし、それ以外にもキリストがいくつもの奇跡を行った(見せつけた)
ことが聖書にしるされている。
 
 やがて弟子たちの前から、「世界の果てまで私の教えを普及させなさい」と命しながら、天国へと消えていくイエス・キリスト。
 それらの目撃者となったクラヴィスは、新たな人間として生まれ変わっていた。

戻る

 基本的にはリンクフリーですが、事後でもご連絡いただければ幸いです。
 このサイトの文章、写真、音声、動画などの著作権は、当サイトにあり、無断で複製・掲載することは許されません。