■『サン・オブ・ゴッド(2014)』■
ようこそ! おバカさん の世界へ
聖書 を学びたい人のための映画
■D『映画の中のイエス・キリスト』■
【米画】『復活 (原題:Risen)』2016年製作 107分 アメリカ

『サン・オブ・ゴッド(2014)』 を見る


【スタッフ・キャスト】
 監督:クリストファー・スペンサー
 製作:マーク・バーネット、ローマ・ダウニー
 脚本:クリストファー・スペンサー、コリン・スウォッシュ

 出演者:ディオゴ・モルガド:イエス・キリスト
     ローマ・ダウニー:聖母マリア
     グレッグ・ヒックス:ピラト
     エイドリアン・シラー:カイアファ
     ダーウィン・ショウ:ペトロ
     セバスチャン・ナップ:ヨハネ
     アンバー・ローズ・レヴァ:マグダラのマリア


【解説】
 全米ヒストリーチャンネルで放送されて高視聴率を記録した全10話のテレビシリーズ「THE BIBLE〜選ばれし者たちの歴史物語〜」を基に映画化された作品です。
 イエス・キリストのエピソードを中心に再編集した映画版が本作。
 とはいえ、イエス・キリストの生涯という題材自体が有名なこともあって、ダイジェスト版のような印象は受けません。
 イエス役を体当たりで熱演したのはポルトガル出身のイケメン男優D・モルガド。
 聖母マリア役のR・ダウニーが、TVのリアリティ・ショー「サバイバー」を手掛けたM・バーネットとともにドラマ版を企画・製作総指揮しました。
 世界21カ国で初登場TOP10入りの大ヒット!  世界的ベストセラー「聖書」に基づき アカデミー賞?受賞スタッフが、イエス・キリストの誕生から復活までの知られざる生涯を解き明かしたスペクタクル巨編。

 拷問されるシーンは非常に凄惨で見ているのも辛くなるほどリアルなので注意が必要です
 今作ではピラト総督の立ち位置の難しさと人情味も描かれており、イエスが本物だと分かっていても、立ち位置的に罰する他なかった彼の苦しさが描かれていて共感が持てます。
 数々の奇跡を起こしたイエス・キリストを民衆が慕う気持ちも理解できますし、権力者や神官側がそんな彼を恐れた気持ちも少しは理解出来る気がしました。
 イエス・キリストの人生も波乱に満ちていますが、彼の教えを広めようと奮闘した弟子達の人生も壮絶なもので、感動しました。(By天国とんぼ)


【ストーリー】(ネタバレ注意)
 紀元前6年頃、ナザレ。ユダヤ人の王になると予言された御子が産み落とされ、イエスと名付けられて大切に育てられる。
 イエスが成人となり洗礼を受け、荒野の試練へ出ている頃、ユダヤの国エルサレムはローマの支配地となり、民は圧政に苦しんでいた。
 提督としてやって来たのはローマ人のピラト。
 彼は冷酷無比で民を人とも思わない非情さを持った厳格な男だった。

 イエスは彼に大量の魚を授け、奇跡を信じろと説き弟子にするのだった。
 その後、ガリラヤ地方を中心に神の言葉を説いて回ったイエス。
 彼はペトロを筆頭に弟子を12人に増やし、救済の旅を続ける。

 イエスの言葉とその手には不思議な力があり、彼は多くの信じ難い奇跡を起こした。

 しかし、ことあるごとに遭遇しては信仰を邪魔されたエルサレムの神官達は面白くない。
神官達は神殿司祭カイアファに、このことを報告した。

 5000人の飢えた民に魚とパンを与え、弟子たちの信仰心を試し、そして極めつけは死者をも生き返らせてしまう。
 噂は広がり、やがて民はイエスをユダヤの王、救世主と呼ぶようになるのだった。
 噂は当然、神殿にも流れる。
カイアファは奇跡の男イエスを詐欺師呼ばわりし、近く行われるエルサレムの解放を祝う過越の祭りまでには、混乱を防ぐとして神殿内に通達した。

 反逆とも思われる説法を説き、イエスの師が斬首の刑に処された話を聞く。
 彼らはその話を耳にして、いよいよエルサレムへ向かうことを決意するのだった。

群衆が騒げばピラト総督が出て来る。
 提督が動けば、ただでは済まない。
 イエスは到着したその足で神殿へ向かった。
神殿の広場にて両替の様子を目にしたイエスは愕然とする。
 祈りの家であるはずの神殿にて行われる両替で不正がなされていたためだ。
 彼は嘆き、エルサレムの神官達を痛烈に批判し偽善者だと罵るのだった。
 翌日、神殿へ再び現れたイエスは説法を説き、追い出そうとした神官を言い負かす。
 そして、去り際に建物の石1つですら、後世には残らないと言葉を残した。
 その言葉にカイアファが激怒。
イエスの弟子のユダを使って彼の捕縛をしようと考える。

 ローマ人を追い出そうと騒ぎが起こる。
 連日、騒ぎが起こっているため、これにはピラトも口を出さざるを得なくなる。
 総督は司祭を呼び出して、翌日もまた騒ぎがおこるようなら神殿を閉鎖し過越祭も中止、外出禁令を出すと言い渡すのだった。
 イエスの弟子ユダを呼び出したカイアファは甘言を用い、大金を渡してイエスを売るように言った。

 食事前の手洗い時、イエスは不意にビジョンを見る。
 それは弟子の裏切りと自らの死を示唆するものだった。
 彼はショックを受けつつも祈りを捧げ、弟子たちにそのことを話す。
そして、これは最後の晩餐であり、パンとワインを自分の肉と血だと言い、皆で分け合うのだった。

 ペトロはそんなイエスに自分は裏切らずに躓かないと話すも、イエスはペトロが夜明けまでに3回、私を知らないと言うだろうと彼に予言する。

 イエスは弟子たちに眠ることを許さず、一心に神へと祈りを捧げた。
 そして、自らが成すべきことを知り、それに従うことを誓う。
 そこへ兵を連れた弟子が登場。
 ペトロは師を逃がそうと剣で立ち向かい、兵の耳を傷つけええええた。
 ペテロを制したイエスは、兵の傷を癒し、自らが進んで捕縛される。

 罪状は神殿破壊の脅しと神殿が祀る神への冒涜だった。

 判決を聞いた民衆は茫然とする。
 民衆に交じっていたペトロは、兵に詰問され3回イエスを知らないと答えた。
 奇しくも予言通りとなってしまい、ペトロは深い後悔に苛まれる。
 そして、裏切り行為を働いたユダは兵士に貰った大金を投げつけ、首を括る。

 ナザレのイエスが民衆を煽り、暴動を起こそうとしていると。
 ピラトは直接イエスと会い、彼が本物の救世主であることを知るが、失脚を恐れたピラトは民衆に判断を仰がせることにした。

 ピラトは見せしめのため、鞭打ち40回の刑を言い渡し、イエスは母親と弟子たちの前で鞭打ちの刑に処される。
 その後、牢屋へ戻されたイエスはふざけた兵士によって茨の冠を被せられてしまう。

やがて、刑は最も重い磔の刑に決定した。
 兵に暴行され鞭打ちの後、茨の冠を被せられたイエスはすでに満身創痍であったが、死刑場であるゴルゴタの丘まで、自らが磔にされる十字架を背負わされ歩かされた。

 それは酷く凄惨な姿であった。
 民衆の1人の助けを借り丘へ到達したイエスは、長衣を脱がされ腰帯1枚の姿で、十字架に転がされる。
 そして、両手両足を直系1cmほどの釘で打ち付けられ、立ち上げられた。
 十字架にはナザレのイエス、ユダヤ人の王と書かれた看板が下げられる。
 カイアファハは「自称ユダヤの王」と書くよう迫ったが、ピラトが「ユダヤの王」と書くことを蹴ったのだった。
 ヨハネとマリア、イエスの母親はその姿を泣きながら見守る。
 血塗れで傷だらけのイエスは打ち震えながら、その時を待つ。
 彼はヨハネに母親を託し神に、民衆の罪の許しを請うた。
 そして、時が経ち、ゴルゴタの丘に暗雲が立ち込める。
 その時イエスは、御業は成し遂げられたと呟き、自分の魂を神の御手に委ねると言い息を引き取った。
 直後、エルサレム一帯に大地震が襲う。
 神殿は崩れ被害は相当数に上った。

 師を失った弟子たちは肩を落とし、道に迷ってしまう。
 その3日後、マグダラのマリアがイエスの墓参りに向かうと、墓の入り口が開いている。
 中には遺体が安置されているはずだが、そこには何もなかった。
 彼女はそこで、イエスと思われる人物と会う。
 マリアは急いでペトロとヨハネに報告。
 確かに遺体が無いことを確認した。
 ペトロは復活したのだと喜び、ワインとパンを購入。
 弟子たちでそれを分け合うと、そこにイエスが姿を現す。
 弟子たちは師の復活に歓喜した。

 全てを授けた後、彼は光となって天上へ帰って行った。
 ペトロはイエスの教えを広めるため、中心となって弟子たちを世界中へ向かわせる。

 そうして、最後に残ったのはヨハネだけだった。
 彼は国を追われ洞窟でたった1人、生き延びていた。
 「私はアルファであり、オメガである。
始まりであり、終わりである。
」  死を待つだけのヨハネの前に、イエスが姿を現してそう語る。
 ヨハネは泣きながら彼の言葉に耳を傾けるのであった。

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