■『キング・オブ・キングス(1927)』■
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『キング・オブ・キングス(原題:The King of Kings)』(1927年製作)

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【スタッフ・キャスト】
 監督:セシル・B・デミル
 脚本:ジーニー・マクファーソン
 製作:セシル・B・デミル
 音楽:ヒューゴ・リーゼンフェルト、Josiah Zuro
 撮影: J・ペヴァレル・マーレイ、F・J・ウェストバーグ
 編集:アン・ボーチェンズ、ハロルド・マクラーノン

 出演者 :H・B・ワーナー(イエス)
     ドロシー・カミング(聖母マリア)
     アーネスト・トレンス(ペトロ)
     ジョセフ・シルドクラウト(ユダ)
     ジェームズ・ニール(ヤコブ)
     ジャクリーン・トーガン(マグダラのマリア)
     ルドルフ・シルドクラウト(カイアファス)


【解説】
『キング・オブ・キングス』(The King of Kings)は、1927年のアメリカ合衆国のサイレント叙事詩的映画。
 監督はセシル・B・デミル。  イエス・キリスト役はH・B・ワーナー(英語版)。
 キリストの磔刑前の最後の数日間を描いています。
 オープニングと復活の場面で二色法のテクニカラーが使われている。デミルの聖書映画三部作の2作目(他の2作は『十誡』と『暴君ネロ(英語版)』)。

 1927年の初公開から1961年にリメイク作品『キング・オブ・キングス』が作られるまでの間に約5億人の人がこの映画を観ました。(By天国とんぼ)  


【ストーリー】(ネタバレ注意)
 ローマやユダヤの美しい貴族の女達はマグダラのメリー(マリア)・マグダレンの大饗宴場で、カブルナウムの「大工」を探し求めた。
 イエスはこの時、盲目の少女の視力を甦らせ、松葉杖の少年に歩行の自由を与え、そして更にメリー・マグダレンの七つの恐ろしい罪を消滅せしめて彼女を悔い改めたる女となした。
 が、この奇跡を見た人々の中、パリサイ人や、サドカイ人達は、イエルの新興勢力が、彼等の財産や権威や地位に影響する事を恐れ、安息日を汚したる由を以てイエスを罰す可として司祭長に報告した。
 かくてイエスに対する迫害は始まった。

 イエスは、ガリラヤの海辺で集税人マタイ(マシュー)を得、ユデアのオリーヴ樹下でマルタを救い、寺院の中では死刑囚を助けた。
 そして多く群衆を従えて、ひたすら受難の道を進んで行った。
 司祭長カイアフォスは兵士を送りイエスを捕らえた。
 が、大勢の群集は寺院委なだれ込んで救世主を救い出した。

 その時、野心を持ったユダは「イエスを王中の王とせよ」と叫んだ、またサタンは「世界中の富と権力と光栄とを受けよ」と誘った、がイエスはそれに唯、「我が園はこの世のものに非ず」と答えたのであった。

 その後間もなく、イエスは12人の使徒と共にパンと酒との聖餐を喫した。
 ユダはその席上反逆を企てて逃れた。
 そしてユダはパリサイ人のシメオンとレビ族の兵とを案内してイエス等の瞑想所たるオリーヴ山下のゲッセマネの谷へと導き入れた。
 かくてイエスは捕らえられた。

 が、なおイエスはレビ族の隊長に傷の手当をしてやり、罪なき使徒の開放を懇願したのであった。
 カリアファスの邸内に囚われ人となったイエスは聖涜罪とトラーに違反した事とを以てサンヘドリン即ち長老会議の席上に曳き出された。
 司祭長は告発人と司法官との役を兼ねた。
 彼はイエスを憎悪していた。

 イエスは次でローマ人の前へと曳かれて行った。
 ユデアの施政者ポンテオ・ピラトはイエスに或る威力を感じ、その追放を志したが、総てはカイアファスのためにくつがえされ、イエスは死刑の宣告を下された。
 その時ピラトは、盗賊の掟とイエスの死刑とに自らの心に不安と動揺とを覚えた。

 さて、死刑を宣告されたイエスは法廷からゴルゴサの刑場へと十字架を背負って歩ませられる事になった。
 が、イエスは途上その十字架の重みに堪えかねて幾度か倒れた。
 その時、シレーンの百姓シモンはイエスの為にその十字架を運んでやった。
 ユダは十字架上にイエスが刑せられるのを見て、今更に悔恨に責められて自ら命を絶った。
 十字架上でイエスは己が右に磔刑せられる盗賊に慰めを与えた。

 かくて十字架をめぐって、或は嘲るもの、或は嘆くもの、その多くの人々に見守られながらイエスは午後の3時に息をひき取った。
 彼の最後の言葉は次の如きものであった。
 「総ては終わった。父よ、我が魂を御身の手に委ねる」。
 これを聞いた時に、100人隊の隊長すらが十字架を見上げて言った、「この方は正しく魂の子だ」。

 時に大地は震え、暴風は捲き起こり、この日の午後より宇宙を包んだ闇黒を稲妻が裂いて走った。
 人々は押し合って逃れんとし、多くの人々はその為に傷ついた。
 今更に、天の啓示に、その前に司祭長はひれふした。
 イエスはアリマテアのジョセフによって墓に葬られ、3人のマリアはその死骸に香料を運んだ。
 兵士達は、イエス復活の噂に驚いたカイアファスの命によってこの地に派遣せられた。

 三日目の朝、墓石は揺れ、神々しい光は兵士の目を眩惑させた。
 イエスは甦った。
 そしてマリアに「兄弟の許へ行け!そして我が甦りを告げよ」と言った。
 又、嘆きに沈んでいる人々に「平和は汝の許にある」と言って慰めた。
 さらに多くの人々には「我は常に汝と共にあり」と叫んだ。
 彼等は明らかにイエスを見た。
 人々を愛すると言いたげな様子で手をさし伸べたイエスの和やかな微笑みを浮かべた姿は、やがて静かに消えて行った。

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