■『キング・オブ・キングス(1961)』■
ようこそ! おバカさん の世界へ
聖書 を学びたい人のための映画
■D『映画の中のイエス・キリスト』■
『キング・オブ・キングス(原題:The King of Kings)』(1961年製作)

『キング・オブ・キングス(1961)』 を見る


【スタッフ・キャスト】
 監督:ニコラス・レイ
 脚本:フィリップ・ヨーダン
 製作:サミュエル・ブロンストン
 音楽:ロージャ・ミクローシュ
 撮影:マニュエル・ベレンガー、ミルトン・R・クラスナー、
    フランツ・プラナー
 編集:ハロルド・F・クレス
 配給:MGM映画

 出演者:ジェフリー・ハンター(イエス)
     ロバート・ライアン(ヨハネ)
     ハリー・ガーディノ(バラバ)
     シオバン・マッケンナ(マリア)
     ハード・ハットフィールド(ポンテオ・ピラト)
     フランク・スリング(ヘロデ・アンテパス。ヘロデ大王の第二子)
     リップ・トーン(ユダ)
     カルメン・セビル(マクダラのマリア)
     ブリジット・バズレン(サロメ。ヘロデアの娘)
     ロン・ランデル(ルシアス)
     ヴィヴェカ・リンドフォース(クロデア。ピラト夫人)
     リタ・ガム(ヘロデア。ヘロデ夫人)
     ジェラール・ティチー(ヨセフ)
     ガイ・ロルフ (カヤパ)
     ロイヤル・ダノ(ペテロ)
     グレイゴル・アスラン(ヘロデ大王)
     オーソン・ウェルズ(ナレーション)


【解説】
本作は、1961年制作のアメリカ合衆国の映画。
 イエス・キリストの生涯を描いた作品。
 セシル・B・デミル監督が1927年に制作した同名映画をニコラス・レイ監督がリメイクしたものと言われていましたが、ベルナール・エイゼンシュッツの『ニコラス・レイ‥ある反逆者の肖像』(吉村和明:訳)によれば、そもそもこの作品のアイデアとスクリプトは、プロデューサーのサミュエル・ブロンストンの前作『大海戦史』(1959年)を監督したジョン・ファロー(ミア・ファローの父)のものでしたが、使えるレベルではなかったため、ニコラス・レイが旧知のフィリップ・ヨーダンを呼び、手直しさせたものだそうです。

 題名もファロウの時は『人の子』、レイと契約するときは『剣と十字架』でしたが、これをヨーダンが『キング・オブ・キングス』とすることを提案したところ、当然デミル側から許諾を受けるという動きがあり、配給の10パーセントを提示する案もあったようですが、試しにアメリカ映画協会にタイトルを登録してみたところ、デミル側は未登録であったため、ブロンストン側は印紙代6セントでこの題名を手に入れたとのことです。
 十字架の磔シーン、美術館で絵を観ても、教会で像を観ても、掌に釘を刺す場面は避けて通れず、本作でもかなり時間を割いていますので、繊細な方は用心してご覧下さい。(By天国とんぼ)


【ストーリー】(ネタバレ注意)
 当時ユダヤ民族はローマの支配下に苦しみ、その圧政から解放してくれる指導者の出現が待たれていた。
 ローマにおもねるユダヤの暴君ヘロデ王は、救世主出現の予告におびえ、首都ベツレヘムに生まれる男の子を皆殺しにする様命じた。
 その夜町はずれの馬舎に生まれたイエス(ジェフリー・ハンター)は幸い人々の助けで難をのがれた。
 それから数年、ユダヤをローマの暴政から救おうと熱血の指導者バラバ(ハリー・ガーディノ)は各地に反乱を起こしていた。
 その頃イエスは、予言者ヨハネ(ロバート・ライアン)の洗礼をうけ40日の試練の後自己の使命を自覚した。
 ある夜イエスは街角で夜の女マグダラのマリヤ(カルメン・セビラ)を救ったことからバラバと知り合った。
 バラバはイエスこそ真の指導者であると考えたが、彼がガラリヤの丘で愛と平和を説くのを聞いて失望し、自らローマ軍の本拠アントニア要塞へ突撃した。
 しかし数千のローマ軍の為にバラバは逆に捕らわれ、イエスも最後の晩餐の後、ユダの手びきで乱入したローマ兵に捕らえられた。
 イエスはやがてゴルダの丘で処刑されたが、夜明け、彼は復活した。
 彼の死は終わりではなく始まりだったのである。

戻る

 基本的にはリンクフリーですが、事後でもご連絡いただければ幸いです。
 このサイトの文章、写真、音声、動画などの著作権は、当サイトにあり、無断で複製・掲載することは許されません。