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「砂漠の女王〜ルツ物語〜(1960年)【機械翻訳】』 (原題:The Story of Ruth) (原題:The Story of Ruth)を見る 【スタッフ・キャスト】 監督:ヘンリー・コスター 脚本:ノーマン・コーウィン 製作:サミュエル・G・エンジェル 撮影:アーサー・E・アーリング 音楽:フランツ・ワックスマン 美術:ライル・R・ウィラー 美術:フランツ・バケーリン 編集:ジャック・W・ホームズ ナレーション:エードアルト・フランツ 出演者:エラナ・イーデン(ルツ) ヴィヴェカ・リンドフォース(高位の女神官) スチュアート・ホイットマン(ボアズ) トム・トライオン(マフロン) ジェフ・モロー(トブ) ペギー・ウッド(ナオミ) 【解説】 1960年アメリカ映画。旧約聖書でタビデ王の先祖とされるモアブ人女性ルツの物語。 2017年の映画『シェイプ・オブ・ウォーター』の中で映画館で上映されていた映画です。 本作は、邦題では『砂漠の女王』ですが、原題は「The Story of Ruth(ルツの物語)」で旧約聖書の「ルツ記」の映画化です。 主人公の名はルースとなっていますが、聖書名ではルツですので、以降ルツで通します(※ルツは、友愛の意味です)。 キリスト教映画では宣伝部としては宗教映画と思われたくないのか、原題とは全く違う意味の題名をつけることが多く、ルツは女王でも何でもなく、親に売られ、数奇な運命をたどり、後のイスラエル建国のダビデ王の祖先なった人物です。 具体的にいえば、ルツの生んだ子がオベドでダビデの祖父になり、オベドの子(孫)のエッサイがダビデの父ですから、ルツはダビデの曾祖母というわけです。 彼女は、男性至上主義の聖書において、「エステル記」のエステルと並び、女性でありながら聖書の書名に使われているだけでなく、旧約聖書の中でも最も短く、かつ最も美しい物語の主人公として知られています。 ルツもエステルも共に異教徒でしたが、聖書に、そしてユダヤの歴史に名を残しており、神が旧約の時代から、最終的には、ユダヤ人だけの神であることにこだわらない壮大な意図を持っていたことがうかがえ、そこに驚きと感動を覚えます。 映画ではルツがモアブの神「ケモシュ」の神官・巫女となっているなど、「ルツ記」から離れたフィクション部分が多々ありますが、モアブ人とユダヤ人の仲の悪さや、偶像崇拝の神であるケモシュやモアブ人の風習などが描かれており、映画後半から描かれる『ルツ記』部分の背景をわかりやすく描いています。 『ルツ記』の書き出しは「さばきつかさが治めていたころ」とありますので、紀元前1150年頃と見られており、モーゼの後継者であるヨシュアが亡くなってからの話ですので、これまであまり取り上げられてこなかった時代の話です。 映画冒頭に出てくる老人は、『士師記』を書いたと言われているサムエルのように見えますが、あくまでも私の推測です。 モアブ人は父親のロトを酔わせて寝ている間に関係を結んだ娘(姉の方)の生んだ子モアブの末裔で、快楽の都市ソドムに住み染まってしまっていた母親の影響か、近親相姦で生まれたためか、偶像崇拝に陥っていたと思われます。 この『ルツ記』のポイントは、イスラエルとイスラエルの神を憎むモアブ人であるルツがイスラエル人の慣習に従い、その律法に従ってイスラエルの子孫存続をなしたことにあります。 ルツ自身は既に寡婦であり、姑から再婚の承認も得ていましたが、モアブでの再婚を望まず、ナオミに従い、見知らぬ土地であるイスラエルまで行き、イスラエル人として生きることを覚悟し、選択した心を神は喜ばれたのでした。 これが、彼女が聖書中の一篇に名を冠することのできた理由といえましょう。 ルツがボアズの農場に落ち穂拾いに行ったことを聖書では「はからずも」(ルツ記2:3)と書いてあり、それはルツの意思ではなく、落ち穂拾いに行った場所がボアズの農場であったということを意味しています。 それは偶然でしかない出来事のように見えますが、こうした些細な出来事の中にも主の永遠の救いのご計画が着々と実現していたことを聖書は示しています。 聖書的な解釈では彼らの子孫がイスラエルの世襲の王となり、ひいては救世主を出す恩寵につながったのは決して偶然の出来事ではありませんし、そこに気が付けるように常にアンテナを張っておかなければなりませんし、それが「常に喜び絶えず祈りすべのことに感謝する」生活をするということなのだとお思います。(By天国とんぼ) 【ストーリー】(ネタバレ注意) 紀元前1150年――全能全能で慈悲深い見えぬ神を崇めるユダヤの国と偶像ケモシュを崇拝するモアブの国は隣接し、互いに仲が悪かった。 モアブの国人は毎年神に少女のいけにえを供えていた。 ルツの父親は貧困ゆえに、ルツを生け贄の候補として神官に売る。 ルツを始めとする候補の少女たちは高位の女神官のもとで教育される。 そして一度はルツがその年の名誉ある生け贄に選ばれたが、腕に突然シミが現れたせいで他の少女と取り換えられる。 その頃、首都に飢饉でユダヤから避難してモアブに定住した金工師エリメレック(レス・トレメイン)が妻ナオミ(ペギー・ウッド)、長男マーロン(トム・トライオン)、次男チリオンと住んでいた。 ルツ(エラナー・イーデン)は幼少から神殿で最高の女神官エライアット(ビベーカ・リンドフォース)の許で教育され、特権階級の一員である巫女として成長した。 その年の生け贄の少女テバを教育し、祭壇に導く役目を担っていた 。 テバが儀式でかぶる純金の冠をエリメレクの店で作らせるために、ルツはエライアットと共に訪れ、マフロンと出会った。 ルツは、打ち合わせでマフロンと顔を合わせるうちに親しくなり、生け贄やケモシュへの信仰への批判を聞かされ、マフロンの信仰する目に見えない神に関心をもつ。 マフロンは十戒を記した小さな銘板をプレゼントする。 生け贄の制度に疑いを持つようになったルツはとうとう、生け贄の儀式でテバに剣がつきたてられようとするときに悲鳴を上げて、式場から逃げてしまう。 ルツに邪教をふきこんだという理由でマフロンと父、弟が連行される。 父と弟は牢で殺され、一家の資産は没収され、マフロンは石切り場で一生働かされることになる。 ルツも長い髪を切られ、牢に監禁される。 六か月後、ルツに恩赦が告げられる。 しかし、その代わり王宮に入らなければならない。 ルツはマフロンを石切り場から逃がして共に逃げることに決める。 しかし、石切り場から出ようとする時にマフロンは追手により背中を斬りつけられる。 命を落とす直前にルツと結婚の儀式をする。 マフロンの母ナオミは故郷のベツレヘムに帰ることにし、寡婦になった嫁二人に実家に戻れと告げるが、ルツは彼女に同行することを選択する。 だがユダで、モアブ人に対する差別や憎しみにさらされる。 困窮するナオミとルツを、ナオミの夫の最も近い親族トブがルツへの下心から助ける。 もう一人のナオミの親族の大地主ボアズはモアブ人に対する差別意識のせいで、ルツに嫌われるが、やがて彼の生来の優しい心に気づいていく。 モアブの王のスパイが御尋ね者のルツを陥れるためにルツが偶像を崇拝しているという噂を流す。 ルツは長老たちによる裁判にかけられる。 長老の一人であるボアズは十分にルツを弁護できず、トブがルツの弁護を買って出る形になる。 二人のスパイがルツの偶像崇拝を偽証し裁判はルツに不利だったが、ルツがスパイに十二部族の名や十戒を言えと要求したことにより彼らが偽ユダヤ人であることがばれ、ルツは無罪となる。 トブはルツに結婚を迫る。 ルツは彼を愛していないが、法律によりトブにはルツと結婚する権利があった。 ナオミは収穫祭の夜にボアズの床に行くようにルツに勧める。 ボアズは収穫祭の夜、ルツに求婚し、トブに権利を放棄させると誓う。 ボアズと結婚できると思ってルツは喜んだが、ボアズの説得にもかかわらずトブは権利の放棄を拒否した。 ついに結婚式の日が来る。 ボアズは式に行かないつもりだったが、ルツが落とした十戒の銘板を見つけてそれを式場のルツに届ける。 結婚の儀式の直前、ルツが収穫祭の夜にボアズを探し求めたことを話すと、トブはふしだらな女は嫁にしないと言って権利を放棄する。 ルツとボアズはその場で結婚し多くの人々に祝福される。 | |||||
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