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かえるの殿御
K 98
/ HNR 205
a
お池にござるはかえるどの、
お池にござるはかえるどの、
はつかねずみは粉小屋に。
b
相手ほしやのかえるどの、
相手ほしやのかえるどの、
でんでんむしの背中にうちのって。
c
はつかねずみのお宿まで、
はつかねずみのお宿まで、
そこで戸たたく、ものもうす。
d
「はつかねずみのお姫さま、わたしゃ其様にあいにきた、
はつかねずみのお姫さま、わたしゃ其様にあいにきた、
お気にめしたか、めすまいか」
e
「なんとお返事いたさりょうに、
なんとお返事いたさりょうに、
まして叔父様のるすのうち」
f
ねずみの叔父御がもどられて、
ねずみの叔父御がもどられて、
「だれかみえたぞ、るすのうち」
g
「いやな殿御がござんした、
いやな殿御がござんした、
叔父様のおるすにござんした」
h
そこでなきなき、かえるどの、
なきなき、小川をかえるどの、
めがものお上臈とであわしゃる。
i
よいものみつけた、ござんなれ、ござんなれ、
めがものお上臈に、かえるどの
ぱくとのまれてきゅうきゅうきゅう。
j
さてもあわれな物語、
ここらあたりで、あなかしこ。
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Bower Mother Goose