リナのキモチ
 ゼロスが立ち去った後、リナはただただ悩み続けていた。
 なぁんてこと、リナに限ってあるはずがない。
 悩んだのは確かである。が、考えても答えは逃げていくばかり。
「こんな時は、やっぱり盗賊いぢめよね
と、出かけていったのである。

『火炎球(ファイアー・ボール)!』
『爆炎舞(バースト・ロンド)!!』
 夜空に呪文の花が咲いた。

「盗賊も十分いぢめたし、お宝もたぁっぷり
 けれど、なぜだろう?
 未だ心が晴れないのは…心の中が何かもやもやしているのは……。
「ゼロスの…ばか…」
 ぽつりと呟く。
 ゼロスがあんなことを言ったから。根拠はないけどそう思った。

 …あたしが望んでいるのは…なに?
 なんでこんなに悩んでいるの…?

 答えは未だ心の迷宮の中。

 あ゛あ゛あ゛っ  やっぱりくっつかないっ
 しかも、リナ自覚してないしっ
 このまま終わってやろーかしら…
 それとも意地でくっつけよーか
 キャラが思うように動いてくれない…