魔法珠 〜Magic・Soul〜 1
  1.
「もうそろそろおまえの本当の使命を果たす時が来るだろう。その時はお前だけが頼りなのだ。
 きちんと心構えをしておいて欲しい」
「ええ、わかっております。私にしか出来ないことですから」
(けっ、ふざけるな。何であたしがそんなのに選ばれるのさ)
「そうか、よろしく頼むぞ」
 そう言って村長は出ていった。
 周りに誰もいないのを確認すると、本音を吐き出す。
「っとに。冗談じゃないよ。あたしは何かに縛られて生きるなんてごめんだね」
 六芒星のペンダント。聖なる印、か。
 何でこんな物握って生まれてきたんだか。おかげで巫女にまで祭り上げられてさ。
 サラズィア・ガルファスは救世主だとかなんとか。好きでやってんじゃないのにさ。
「あー、もう。猫っかぶりしてるとホントにストレス溜まるわ。
 それに、使命…か…」
(めんどうだな。ちょうどいい機会だし…。
 逃げちゃおうかしら。もうこんなことに悩まされなくてもすむんだし……)
「えーい、夜逃げしちゃおう!!」
 言うが早いかあたしは荷物をまとめ始める。見つからないように村のはずれまで来た時、 ふわり と精霊が降りてきた。
「サラズィア・ガルファスさん?」
思わず正直に、
「そうだけど」
と、答えると、
「これを…」
と、手にのるくらいの球体を差し出された。 受け取ったとたん、それは パァン… と弾けて、あたしの意識はそのまま薄れていった。

 あまりにも長く、前後編にすら分けられないので、1章ごとに分けてみました
 一番最近書いた話です
 のっているせいか、キャラの暴走率が高くてちょっと困っています このときは全然暴走してないけど…
 最終的にはすべてのキャラが1つ以上は予定と違う行動をとった……
 暴走してるときはキャラが勝手に動くんで、書きやすいんだけど、動かないときは全く動いてくれなかったりしてやっぱり困ったりします
 オリジナルなのでキャラ設定もそのうち付けるつもりです
 とりあえず、今回はこれで

魔法珠 〜Magic・Soul〜 2