白と黒
『闇の白き狩人たちよ、黒き獣の明日を狩れ!』
――白き狩人、ね…
 その心の中は…おそらくここにいる誰もが白くなんかないのに――
「皮肉な、ものだよね…」
「あぁん? 何か言ったか、オミ」
「なんでもないよ、ヨージ君。」
 かげる表情は消え、そこにいるのはいつもの花屋のアイドルの笑顔。
「どうでもいいが、ミッションでミスはするなよ」
「もう、アヤ君てば。これでも僕、ミッションリーダーなんだから」
 ふくれるオミ。
――真っ白な心なんて、とうの昔に消えてしまったんだ――

 その手が血で赤く染まるたびに…
 僕の心は闇に染まっていく…
「…ミッション、終了だね…」
 記憶もなく、本当に真っ白だったその心は、いまや深淵のふちにいる。
 堕ちれば、黒き獣となるのをわかっているから、必死でそこにしがみついている。
 でも、時々思う。
 本当はたいして変わりないんじゃないかと…
「オミ、本当に変だぞ」
「高校生ってのは悩み多き年頃なの」
 心配してくれるメンバーに冗談で答える。
 きっと…みんなだって、考えないことはないだろう。
 その矛盾に。そして、僕たちの存在意義に…
 考えれば、ミッションがつらくなる。やりにくくなる。
 そしたら…ペルシャに迷惑をかける。
 そんなわけにはいかない。
 確かにこの仕事はつらい。けれど、ここにいることで、また、救われてもいる。帰る場所のない、僕たちには…
 そう、ペルシャに救われているんだ…

 この仕事をしている限りは、悩まないなんてありえないだろう。
 けれど…僕はこの位置に居続ける。
 堕ちないように。黒き獣にならないように。
 果てしなく黒に近くても、『白』として…
 Weiβとして…
 僕と同じ仲間のいる、この位置に…

最初はオミ君の心の白と黒だった予定だった。けど…なんかずれていきましたね(^_^;)
1人で自己完結しちゃった(爆) そりゃあ…終わりは決めてなかったけど…
まあ、とにもかくにも初のWeiβ。けっこう…難しいもんですねぇ…Weiβの内容的にね。どうしてもテーマが…
実際、オミ以外は一言ずつしかしゃべってないし……(爆)
書きたい割には書けないよなぁ…(^_^;)