名機にロックオン

魔界村

(1985 CAPCOM)



● 80年代ゲーマーならばストII以前のカプコンだね!

----と、あえて言い切ってしまいます。当時のカプコンはそれだけのパワーがありました。
魔界村は言わずと知れた大ヒットアクションゲーム。「このゲームで自社ビルが建った」と言われるほどです。

主人公「アーサー」を操作し、大魔王にさらわれたプリンセスを救い出す----というストーリー自体はよくあるものですが、その世界観がすばらしい!!まさに魔界をさまようとこのような光景だ----という雰囲気が実によくあらわれています。地面からモコモコッと出てくるゾンビに感動したのは私だけではないはずです。----とはいっても私自身はこのゲームはその難易度に挫折してしまい、あまりやりこみませんでした。そのため詳細なお話はできないのでご勘弁を。


● 永久パターン(T_T)

悲しいかな初期バージョンの魔界村には「タイマーこわし」なる永久パターンがありまして、これを使用するとタイマーが0になってもミスにならず、いつまでたってもゲームオーバーにならなかったりしました。心無いゲーマーはこのパターンを使いまくったのですが、すぐに対策をほどこされたニューバージョンが出荷されることとなりました。

で、いつものように永久パターンを使おうとした某プレイヤーがタイマー0になったとき言った言葉。「これ、バグッてるよ」----どっちがバグなんだか----(^^;)


● 魔界村とゲーメストの甘美な関係(笑)

さて、創刊当時のゲーメストでは「標的はロングセラーマシーン」と題して、いわゆるロングセラーのおさらい攻略記事を紹介していました。読者からのお便りで「次は魔界村を紹介してほしい」という意見が散見されたため、実際にとりあげよう----ということになったのですが、悲しいかな当時の編集部には攻略部隊が不足ぎみ。魔界村をやりこんでいた編集部員は皆無というなさけない状態でした。

そこで白羽の矢がたったのがゲームサークルECMのぜんじ氏。ECMは「こちら発信局」で紹介することになっていたため、交渉(?)もスムーズにいき、無事攻略記事の掲載----と相成ったわけでした。そのぜんじ氏がいまやゲーメストの編集長(笑)ですから、魔界村がなかったらどう転んでいたかわからないですねぇ----。

さて、「?」な人に補足説明。当時のゲーメスト(この表現ばかりだな)では「こちら発信局」という全国のゲームサークルを紹介するコーナーがありました。VERTEX、ECM、ACU、STAC、FGK、SPREAMなどなど当時名をはせていたゲームサークルをびしばし紹介していたわけですが、前述のとおり編集部では攻略部隊が不足気味。結局、紹介していったサークルのプレイヤーに助っ人として記事を書いてもらううちに、いつのまにかライターへ----なんて図式ができあがってしまいました(笑)。はからずしも「こちら発信局」「記事になるわ人材はみつかるわ」といった新声社にとっては一石二鳥のおいしい(笑)コーナーになっていたのです。

この項のサブタイトルは「魔界村とゲーメストの甘美な関係(笑)」となっていますが、正しくは「こちら発信局とゲーメストの甘美な関係」なのかもしれませんね。(爆)


● MAD伊藤くんとの出会い

上京したての頃、妙に私や仲間のまわりをうろうろしている青年がいました。MAD伊藤と名乗るその青年、巣鴨キャロットに毎日のように出入りしているわりにはゲームをやっている姿を見たことがないのです。いつも常連客の2P側に座り(いわゆる水子状態。当時はテーブル型の筐体がほとんどだったため、2P側に堂々と(?)座れたものです)こみ、プレイを観戦していたのです。

そのMAD伊藤氏がある日「魔界村」をプレイしているのを見て私はびっくりしました。----すごい点数!!当然ニューバージョンですから、永久パターンではありません。私はこのとき初めて「大魔王は十字架でないと倒せないこと」と「1周めは[大魔王の作り出した幻]で、2周めをクリアしないとハッピーエンドのエンディングにはならないこと」を知ったのでした。

サングラスにガッシリとした体つきの彼。年上だと思って話しかけてみると、なんと私よりも3つも下の高校生!!二重の意味で「人は見かけによらないもの」というのを実感したのでした。いまでも魔界村というと彼を思い出してしまうのですが、いまごろはどうしているのでしょうか----。それにしても魔界村って「他のゲームは自信ないけれど、これだけは!」ってプレイヤーも結構いたんですよね。それだけやりこんで上達していける奥の深さがあったということなのでしょう。



● 続編は「大魔界村」

大ヒット作の常として魔界村にも「大魔界村」という続編(88年)がありました。ゲーム自体はほぼ魔界村のシステムを受け継いでいるのですが、魔法が使えるようになったのが特徴です。

そういえば大魔界村のCDV(?)のナレーションはばかばかしくって笑えたような記憶が??「アヒルになれぇー」「なったぁー」とか----。


● おまけ

魔界村のビデオが発売されていますが、一見ノーミスで進んでいるように見えて実は1個所だけ編集でつないでいるところがあります。持っている人は確認してみましょう。ヒントは火柱&点数に注目。


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