名機にロックオン


MARBLE MADNESS


(マーブルマッドネス----ATARI/NAMCO 1984)



● 名機にロックオンは日本のゲームばかりかと思ったら大間違い!!

といっても、私の紹介できるのはアタリ社のゲーム(日本での発売はナムコだったりするから、純粋に海外のゲームとは言い切れないかも?)の一部のみだったりします。
アタリ社のゲームというのは、実に自由な発想に基づいて制作されています。ゲーム性自体が非常に優れているため、現在でも色褪せて感じないのは私だけではないはずです。しかし、いかんせんこのゲームは出荷台数がそんなに多くなかったようで、知らない方も多いのでは?(ガントレットのほうは結構有名だけど)

● ビー玉を転がしてゴールへ急げ!!

大きな筐体にトラックボールが2つ。2人同時プレイも可能。トラックボールで自機(ビー玉)を操作して、立体迷路を駆け抜けて(転がり抜けて?)制限時間内にゴールを目指すゲームです。とにかくスピードが命!!勝負はトラックボールを回す速さにかかっています。
もちろん、簡単にゴールまでたどり着けるわけでもなく、道中には底無し沼があったり、敵がいたりするので、要注意。この敵が実にユニーク!!何の変哲もない円柱なんですが、ぴょんぴょこはねまわって自機を襲ってきたりします。自機は触ると気絶しちゃう(ビー玉のくせに、ピヨピヨピヨーってなってしまう)し、油断してるとぱっくり食べられちゃうし、なかなかあなどれない奴です。

● 全ては重力の法則のもとに!?

所詮、自機はビー玉。高いところから落ちると、割れてしまって(ホウキとチリトリがかたづけてしまうところが泣かせる)ミスになるし、もちろん迷路から落下してしまってもミスになります。もっとも、ミスになっても、タイムが過ぎ去っていくこととオールクリア時のボーナスポイントが減点されることぐらいしかデメリットはないのですが----。

● EVERYTHING YOU KNOW IS WRONG!!

----というメッセージでスタートするステージもあります。このステージでは常識が通用しません(?)。重力は下から上方向になってるし、敵は全てミニサイズになっていて自機で踏み潰す(つぶすとタイムボーナス)ことができたりします。しかし、操作が一番難しいのがこのステージだというのも事実。まさに「EVERYTHING YOU KNOW IS WRONG!!」なステージといえます。

● ひたすら最短距離を目指して----

オールクリアはこのゲームを極めるまでの通過点でしかありません。より速く、より正確に、そしてより高得点でゴールを目指すことにマーブルの醍醐味があります。
その中でも、「より速く」を極めるために、さまざまな近道が発見されていきました。以下にその一部を紹介します。

@ ちょっとした坂道は途中から落下(もちろんミスにならない程度を見切る)。気絶しそうになるけれど、トラックボールを超高速回転させて乗り切る。
A (確か3面だったと思う)スタート直後に自機が転がっていくはずの細く入り組んだ迷路は、高いところからその外壁の上に落下し、速攻で抜ける(角度とスピードが難しい)。
B 最終ステージゴール前は通路が現れたり消えたりする難度Aの迷路。しかし、その迷路の直前の高台から一気にゴールの直前まで飛び越えてしまうという荒業も----。角度とタイミング、そしてトラックボールのスピード、全てが要求されるウルトラC技。

血まみれの筐体

何分、トラックボールの高速回転が要求されるわけですから、マーブルプレイヤー達は摩擦等々で生傷が絶えませんでした。バンソウコウを常備していた人も結構いました。
マーブルはアタリ社の純正筐体とナムコ社製の筐体の2種類があったのですが、どちらかといえばナムコ社の筐体は忌み嫌われていました。----というのは、スタートボタンが四角だったため、手を切りやすかったからです。(アタリ社のほうは丸いボタンでした)
コンパネまわりが血まみれのゲーム。それがマーブルの特徴ともいえるでしょう!?

● 北斗と南斗!?

当時、都内のマーブルスーパープレイヤーの中に、F氏とA氏という方がいました。
F氏のマーブルは激しく、躍動的でたたきつけるような力強いパワープレイでした。反面、A氏のマーブルは優雅で華麗、流れるような動きのプレイを誇っていました。
技術的には二人ともほぼ互角。当時少年ジャンプで大流行していた北斗の拳にあやかって、いつしか人々はF氏のプレイを北斗神拳、A氏のプレイを南斗水鳥拳と呼ぶようになっていました----。(うーむ---だからどうした−という声が聞こえてきそう----)


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