「雪玉でも投げるしかないな。」
苦笑いの堅田。
JAFが来るまで、一時間ってか。
井上にも連絡しとくか。
前輪2つともタイヤがはずれるなんて...
「ちくしょー。なんてこった。」
井上参上。
「あと5分くらいで、うちに着くんやけどなあ。」
笑っていないで、荷物を先に持っていってくれ。
来た、来た。
4駆は、牽引してはいけません。
デフがやられてしまいます。
ここは、宇ノ気。
この近くに、大将が住んでるな。
助けてもらおう。
「ハハハハ。何だこりゃ。」
すまないが、井上の家まで連れていってくれ。
到着できた。
今、2時半ごろか。
ようやく、めしにありついた。
ムシャムシャ
バクバク
グビグビ
クチャクチャ
臓物はどこだ。
「ヒャッ、ヒャッ、ヒャッ。
前輪が2つとも外れるなんて、きいたことありませんよ。」
う〜ん。
5万円の出費は、痛いなあ。
喰った、喰った。
あとかたづけします。
やり場のない怒りを、バーチャコップにぶつける。
これが、井上の新居です。
井上くんは、一軒家で独り暮らしです。
だれか、いっしょに暮らしてくれる女の人はいませんか。