能登半島地震による酒蔵被害

2007年3月25日に発生した能登半島地震により多くの被害が発生しました。
4月30日現在、石川県全体で死者1、重傷者26、軽傷者292、全壊595、半壊1,204、一部損壊10,579、 非住家被害3,423
そのうち輪島市内では死者1、重傷者12、軽傷者80、全壊446、半壊737、一部損壊7,390、非住家被害2,352 となっていて、県内で最も被害が大きかった地域となっています。

非住家被害の中で土蔵の被害が多く、ここでは輪島市街地にある4つの酒蔵さんの被害状況を画像を交えてお伝えします。道路に面したお店の前では、見た目ほとんど被害の状況はないようですが、蔵の中に入り奥に進むにつれ次第に被害がひどくなっていました。
蔵の被害は全酒蔵にあり、まともに建っている蔵はなく、全ての蔵が全壊、半壊、一部損壊(基礎、内壁、外壁、屋根等の破損)のいずれかに該当すると思われます。
建物以外に、貯蔵庫で瓶が割れたりタンクが傾いたことによる「酒の流失被害」、「タンクの損傷被害」のほか、お酒を他の蔵に移し保管しながら瓶詰め作業を強いられるなど、施設や作業を含め、地震による被害は甚大だと思います。
しかしながら、幸いにも、お酒の質や量(一部流失しましたが)に関しては問題はなく、これまで扱っていた酒販店等で普通に購入できます。輪島市内では今年の金沢国税局新酒鑑評会で3蔵が見事金賞に輝きました。

輪島の蔵元からのメッセージです
輪島の酒蔵は、地震により大きな被害を受けましたが、どの蔵元も、これまでどおり品質が良く美味しいお酒を消費者の皆さんにお届けしたい、熱い気持ちと強い意志を持って頑張っています。
もし支援をというありがたいお気持ちがおありになる日本酒好きの皆さんへ、「私たちが精魂込めて造ったお酒を飲んでもらえることが何よりの支援になり励みになりますので、酒屋さんや飲食店などで輪島の地酒を見かけましたらぜひ飲んでみてください」



中島酒造

中島酒造内壁

白藤酒造内壁

白藤酒造外壁

清水酒造

清水酒造タンク内損傷

日吉酒造

日吉酒造

蔵元さんからのコメント

能登末廣 中島酒造さん
 震災被害により、蔵に残ったお酒は他の能登の酒蔵さんのご協力を得て保管しており、瓶詰め作業をするときは、我が蔵の仕込み水を持ち込んでいます。能登の酒蔵は、普段は互いにいライバル関係ですが、災害などで困ったときは助けてくれます。お酒の量は特に心配していませんが純米酒、純米吟醸酒が切れるかもしれません。秋からの新しいお酒の仕込みは、蔵の再建次第ですが、うちのお酒は1年寝かせて出荷しているので、来年供給できるお酒は確保できています。

奥能登の白菊 白藤酒造さん
 震災被害から多くの方々のご協力のおかげでここまでこぎつけることができました。蔵の内壁や外壁、基礎などできるものから応急措置をし、今年の秋からの仕込みに間に合わせたいと思っています。蔵に残ったお酒は他の能登の酒蔵さんの協力を得て保管していますし、瓶詰め作業は我が蔵の仕込み水を持参して行い、先日無事に純米吟醸を出荷できたところです。

能登誉 清水酒造さん
 地震により、奥の蔵の建物被害やお酒を貯蔵するタンクの被害が大きく困惑しています。奥の蔵は建物全体が傾いており、貯蔵タンクも中や外から損傷が見られ、修復が可能なのかどうか現時点では分かりませんが、修復不可能な場合は、新しいタンクに買い換えなければなりません。幸いにも被害を免れた蔵の建物があり、造られたお酒はそこを利用して保管と瓶詰めができます。今年の秋からの新しい造りについて、全体酒造量を減らさざる得ませんが、今後ともに品質が良く消費者に喜んでいただける美味しいお酒を造るよう頑張っていきます。

白駒 日吉酒造さん
 建物被害が大きかった蔵の取り壊しを終え、来週から新しい蔵の建て替えに取り組みます。残っている蔵はやや傾いているのもありますが、引っ張れば修復が可能であり、できるだけ早く修復作業を終えて秋からの新しい造りに間に合わせたいと思っています。蔵に残ったお酒は能登の他の酒蔵さんに預け、瓶詰めなどの作業も委託していますが、純米酒の出荷は夏までは無理でしょう。地震により我が蔵の仕込み水として利用している井戸水の被害を心配しましたが、水質検査で全く問題がなく異常なしの折り紙をいただいていますので、少しホッとしています。

トップに戻る