雑記帖 - つれづれのことのは

No.401
ふふふ

今朝は井上ひさし先生の「ふふふ」を読んだ。

笑いの質という点で、亡き飯沢匡先生と並んで日本のシェークスピアだと尊敬しているひさしさんの作品は、テンポがまっこといい。笑いながらいつか背筋がぞっとするような歴史や社会の事実にふれられている点が魅力でもあって、引き込まれてしまう。そして、ひさしさんのお芝居には決まって楽しい音楽がついてくる。

ひさし先生が浅草ロック座界隈で大活躍だった若き日、一人で20万人もの観客を動員し笑いの渦を巻き起こした張本人「森川 信」さんが本に登場している。寅さんこと渥美清さん達と舞台を共にした人でもあるのですが、その動きのおかしさは誰にも真似の出来ないものだったようですが、その影には人知れずしっかり基本を学ぶ努力があったそうなのです。

大好きな山田洋次「寅さん」シリーズの中でも傑作のひとつに数えたいのが昭和45年封切りの「新 男はつらいよ」。ここで、おいちゃんを演じる「森川 信」さんが、まっこといい。昨夜は読みかけの「ふふふ」を手にしながら、また、この「寅さん」を観てしまった。この本も、勿論、将来「鶴亀ハウス」へ持ち込もう。将来コーポラティブな鶴亀ハウスに住みたいと願っているぺこばぁさんは、ハウスを楽しく笑える本で一杯にする予定。

マドンナとして知的で美しい栗原小巻さんも憧れの人。妹さくらさん、つねおばちゃん、真面目な労働者の代表博にタコ社長、ひょうひょうとした御前様。そして近所の人達の人情溢れるふれあいは心を温かくしてくれる。何度観てもまっこといいがいちゃ♪

話がそれました。「ふふふ」に戻します。ひさしさんが若かりし頃、道を踏み外しそうになった時のことも、まるでお芝居の台本のように書かれているのですが、生まれて初めて「万引」を経験したときの話は、補導を仕事にする人達やじんだはん(=警察官)にも検察官にも是非読んで貰いたい経験談。

盗んだ辞典の売上げ代金を補うに足る労働として、その家のばぁさんに薪割りを命じられ、最後にはおつりとしてお駄賃を頂いてしまったという胸熱くなる昔話なのです。

お話しのあちこちに、情熱く、血が流れ、心を寄せ合って暮らす人々の様子が描かれているかと思えば、江戸の離婚事情からイタリアはボローニャの乞食組合まで、今日の日本が抱える問題の解決の糸口や考え方のヒントがちりばめられている。

この本一冊でいくつもの舞台が生まれそう。ひさし先生の見識の広さと深さに脱帽。是非一度機会を見つけて講演会に駆けつけたい。

(2009-02-08)

No.402
保温鍋

保温鍋をお使いですか?

プールの仲間に教えて貰いました。とっても重宝してます。ぽこ板さんが。

見習って、ぺこばぁさんもやりはじめました。五目豆、赤ずきとにしんの炊き合わせ、ふろふき大根、南瓜のいとこ煮、金時豆。つぎつぎ炊いてみると面白いほど上手にできます。「そうざいやさんしたくなる」程、プロに負けないできあがり。ぽこさんの炊いてくれた黒豆さんは、正に「吉兆」(嵐山ですよ)さんにも「和久傳」さんにも匹敵するおいしさ!

もともと、会ったこともない人なのに我家では仁ちゃんと呼ばせて貰っている魚柄仁之助先生推薦の保温鍋なのです。結構、高価なお鍋なので、先生推薦の方法を採用し、バスタオルにくるんで保温箱に入れてみたりしたのですが、どうにも場所をとります。

ある日、デパートのバーゲン会場でちょうど半額セールに出会いました。バックにはちょうど到来物のただけん(商品券のことです)が!頂き物といえども、けっして無駄には使えません。ようやく巡り会った保温鍋用にありがたく使わせて貰いったというわけです。

保温鍋は、なんといっても燃料費の節約になるのが主婦には嬉しく、合間に仕事ができるというのが仕事を持つ身に嬉しく、簡単で美味しく、一石三鳥どころか・・クセになりそうです。

最近、愛読している「たべもの通信」でアルミ鍋は身体によくないことを知りました。もともと、普段使いは銅鍋と土鍋を愛用しているのですが、アルツハイマーの原因の一つにも考えられるとならば、危険はさけたい。達者で長生き「あんた百までわしゃ99まで」を目指すじぃとばぁとしては、「こりゃたいへん」と数個のアルミ鍋は廃棄処分に。

保温鍋は、ステンレスなのですが、できれば銅鍋があればいいなぁと、またまた天下一のの我儘ぺこばぁさんは、注文が多いのでした♪

(2009-02-09)

No.403
どこどこ

このところ、近辺で結婚間近にして旅行先の候補が多くて決めかねる若者の為と称して話が弾んでいる。じぃと、ばぁが。

候補は、刻々と世界を巡る。まず、婿さんが一年間留学経験のあるアラスカ、次に治安がよく水の美味しいカナダ、次にと・ぺこが強く推薦したアンデルセンの国デンマークの世界遺産の街リーベ、ついでにノルウェーの世界遺産ヴェルゲン、嫁さんが本屋で立ち読みして魅せられたクロアチア、チューリップのオランダはフェルメールのデルフト、食のイタリアの古都ボローニャとトリエステ、スイスの郊外のエルミタージュホテル、ドイツの森、バリ島のリゾート、フランスのシャモニーと順にヨーロッパを廻り、ついには、と・ぺこがはまっている沖縄に落ち着きそう・・・??

で、我が家では、先週に引き続き昨夜も飲みながら食べながら夜のふけるのも忘れて、綿密な会談が例の如くわやわやに執り行われている。

10日間も休みを取れる機会は、今を逃してはそうない。と思うと是非海外にと強い希望の婿さんと親の意向や意見にも配慮する嫁様と、なかなかに折り合いのつかない話なのだが、ふたりは結構それも楽しんでいる。そやちことぉ〜。

ぽこネコさんに「どこにしたらよかろかね?」と尋ねたら、「なぁ〜ん」とひとこえあったかと思うと、いつものように大きく欠伸しながら背伸びし、ぽこさん手作りの美味しいお食事を、むしゃむしゃむしゃ。ここがいいのね♪

(2009-02-10)

No.404
いきはよいよい

「帰りはこわい」が、諺だった筈なのですが、今回は、行きも帰りも更に途中もハプニングの連続・・・ こんな時には、人間がそのまんま?になってしまうのが、まだまだ仏にはなりきれない面白さで悲喜こもごも・・

前日、京都組は汽車でやってきました。この不況です。また事故があり到着が2時間も遅れてしまい大変だったのですが、雪達磨のようなスキーウェアを買って貰ったたまさんは、「ゆきや こんこん、いっぱい いっぱい」の期待を胸に興奮気味。遅れた汽車に元気に乗り込んで予定より2時間も遅くなってやってきました。

土曜日。野沢に向かう途中、ここに寄らなくては気がすまないこの頃。そうです蕎麦の「せきざわ」さんです。運転手交代を企んで先行アッシーくんを自ら買って出たとじぃさんは、京の仏さんを前に「この酒ちゃ、あんま うんまないわ(=美味しくない)」等とぶつぶつ言いながら、お銚子逆さまに振って一滴残さず舌なめずりしていたのでした。

たまさんの食べっぷりが、また凄い。その母ちぃさんもたま父さんも、注文が前後してデザートの蕎麦饅頭の後に「鴨焼き」となろうが、一向にかまわず、美味しい、美味しいを連発して大満足、「鴨焼き」をたいらげたのでした。

最近、エンジン音が大きくなり、走行距離も13万近く、窓の開け閉めも滑らかではなく、まるでばぁばの様に相当あちこちガタがきている車なのですが、(蕎麦の横好きさんに叱られるかな)いよいよ運転席横のウィンドウが空いたまま、にっちもさっちもいかなくなりました。

雪の降る中、助手席に座る人が、壊れたワイパーに代わって人口手動ワイパーとなって走行した経験はあったのですが、窓が開いたままの車はこの季節暖冬といえども寒いのです。「いけしょう」さん出入りの車やさん(なんと、高岡にもないアウディの代理店が飯山にはあるのでした。)まで、ぬくぬくのスキーウェアを着込んで「私」がと運転を申し出てくれた京の仏さんにお願いして、もう一台はばぁばが運転し、今来た道をバックオーライと飯山まで向かいました。

なんとか車も応急処置のメドがつき、ほっとして温泉に入ると、ありがたさも温もりもひとしお。いいぃ湯だなぁ〜〜♪ 炬燵に入って搗立ての餅をおやつに頂きながら故郷の味に一同感動。「久しぶりです」「お初です」と、それぞれ新潟組と挨拶を交わしたのでした。 熊の手洗いで身体をのばし、「いけしょう」さんでは、変わらず美味しい炉端焼きのイワナに舌鼓。

ジャズ会場ではかぶりつきの席にもかかわらずぐっすり寝込んだ後に、パッチリ目を覚ましたたまさんが、頭上にもみじの手をかかげてリズムに会わせ、すっかりのりのりなのでした。

ラテンジャズのパーカッション奏者として有名な横山さんの司会で始まったコンサートは、日本でも有数のボーカリスト金子晴美さんを迎え、素晴らしいメンバーが揃って「ジャズイン野沢」は、今年もやっぱり楽しいのでした。つづく。

(2009-02-16)

No.405
かえりは

さて、日曜日は、朝から雲一つ無い快晴。もったいないのでサイズ2歳上のウェアーを買て貰って雪だるまのように着ぶくれたたまさんと、ぽこ姉さんの10年前のウェアを借りているたま父さんと、昔のウェアがそのまま似合ているスタイルの良いたま母さんとたまさんご一行は、一番張り切っているとじぃさんを先頭に、どこへでもお付き合いの良い京の仏さんと、いざゲレンデへ。

そりを借り、ちびっこゲレンデに繰り出したたまさんとその母ちぃさんは大張り切り。そりに乗り込んで大喜びのたま母さんは、子供のように元気ではしゃいでいる。途中、回転したままバックでも滑ってみせるという難業も披露し、同乗していたたまさんは突然のことにびっくりしたのか憮然とした面持ちだったが、さすが、とじぃさんの孫、ちっとも懲りていない。

「じぶんで、じぶんで」を連発し、大人も乗れる大きな橇をひっぱって、坂をもくもくとのぼり、「ボク、じぶんで」といかにも得意満面で、ばぁばに橇に乗せてもらうと、しっかり手綱を握りしめて滑る。橇上で破顔一笑、まるでにこにこ人形そのもの。ついでに涎もこぼれそう。

その内、ぽかぽか陽気も手伝って更に熱く暑くなって、上着も脱いでしまい、更に得意の腕まくり(たま父さんの影響です)で橇に乗り込む熱の入りよう。怖いくらいにじぃさまばぁさまにそっくりで、近い将来ダラ仏隊の一員に仲間入りに疑いはないのでした。頼りになるなぁ〜。

と言うわけで、橇の手ほどきとお世話にすっかり夢中になり、くたくたになってしまったばぁさんなのだが、折角じぃさんが買ってくれたシルバー券にはたと気がついた。無駄にしては勿体ない、たまさんにゴンドラ乗車も経験させたい、うまくいけば上の平のログハウスで手作りの「パスタ」もみんなで食べよう、とどこでもいつでも欲張りばぁさんは考える事がてんこもり。

「これこれかくかくしかじか、橇に夢中になるあまりチケットは本日初めての使用なのですよ」と、係員さんに訴え申し述べたところ、「どうぞ、お乗り下さい」とまるで、スイスの乗り場の人のように丁寧な笑顔で快く一枚のチケットで三人乗車のオーケーが出た。 「せっかくなので」無駄にはしたくないぺこばぁさんは、日本もようやくスポーツ分野にも文化の兆しがみえてきたなぁ〜と感慨深い面持ちなのでした?!

上の平でゴンドラを降りると、そこはまさに「雪やこんこん」と一面の銀世界。遠くの山も一望のもとに見渡せ、「つぎつぎ くるねぇ〜」と登ってくるゴンドラに感動していたたまさんは、動く大きな絵本を見るように不思議そうに見ている。

雪山のゲレンデを歩いてログハウスのイタリアレストランにようやく辿り着いてみれば、ちょうど12時とあって、想像通り既に30人待ちの大盛況。 しかし、山の上では携帯の連絡がスムーズにとれないので「パスタ」は残念無念と諦めた。

下りのゴンドラでゲレンデに戻りサンアントンさんでひとやすみ。手作り紫蘇ジュースにリンゴジュースそしてもちろんチョコケーキに抹茶ケーキのセットも注文して三人でペロリと平らげ元気を取り戻した。

再び、橇遊びを再会したところで、這々の体でスカイラインコースから滑り降りてきた三人は、雪不足で絶壁の上級コースを50メートルばかり滑落して行く人を目にするやら、上からスキーだけが先行して飛んで来るやら、久しぶりに命からがらの滑りを堪能しとかで興奮気味。すっかり疲労困憊の人が約一名。

最後に、日影ゲレンデでたまさんをどんましたたま父さんが華麗にすべり降りると、じぃさんもノンストックでスピードをあげてたまさんに滑りを披露する。ばぁさんは、先日来「ちょっと上手くなったようだ」と粗目の悪雪ゲレンデも平気なんだとばかりにたまさんと一緒にすべり降りる。

代わってぺこばぁさんのスキー一式を履き替えてたま母さんも優雅に一滑り、絶壁滑りも橇滑りも雪達磨作りもとてんこ盛りに楽しんだご一行様は新潟隊と約束の「良美」さんに30分遅れで到着し、これまた定番のなめこ蕎麦や大盛りカツ丼・馬刺しをむさぼり喰ったのでした。

ゆっくり温泉で汗を流し、温泉饅頭を食べながら出発したまではよかったのだが、途中車を引き取りに立ち寄ったり、高速のパーキングでたまさん一家の帰りの夕食を選びながら買い物をした所、慣れないパートさんがレジを担当していて長蛇の列、対応できなくてもたもたもた。おかげでいっぽの処で汽車に乗り遅れてしまった。だが切符の準備はなかったのがラッキー。

う〜〜〜ん、この不幸なハプニングに、あちこち電話で手配・格闘中だというのに、「仲間のドジは三度の飯より美味しい」というたけどんから、ルルルルッ。ちょうどトンネルに入って電話が切れてよかった。ほっ。 そう、簡単に喜ばせてなるもんか。(こんなことに真剣になっているダラぶちは私です)

購入した栗東の車屋さんに修理も依頼している処なのでアウディに乗って帰ッてくれることになった。心配しながらも、到着の電話をいまかいまかと待っていたところ、なんと途中、雨で高速が速度規制。またもすっかり予定の時間を超過し、2時間遅れで到着の京都隊には、ほんとにご苦労様なのでした。

(2009-02-17)

No.406
膝痛

今を遡ること30年。まだまだ若いかぁさんだったぺこさんは、根っから運動が好きときています。PTA(なんと懐かしい響き)の両親学級とやらでバレーボールの大会がありました。練習にも結構熱が入り、仕事を終えた父兄が小学校の体育館に集まり週に何回か集っていたのです。その時でした。張り切ってカイテンレシーブもどきで見事にレシーブは成功したのですが、膝も打ってしまっていたのです。とほほっ。

それ以来です。ながぁ〜〜〜いおつきあいです。お天気博士が勤まります。見事に低気圧がやってくると右膝が痛みました。歩くことは大丈夫なのですが、立ち上がり際には、「よっこらっしょ。いてててっっ」なのです。梅雨時なんか、なんにもしなくてもじわじわ、みしみし痛みます。梅雨明け予報士にもなれそうです。

ところが、この痛みが見事にすっきり解消したのです。「あなたも、今日から、これで すっきり」と宣伝文句にあるのが、体験できました。それは、一昨年のこと。春スキーで右膝を骨折し、やがてギブスが外れて松葉杖をつきながらプールに通ってリハビリを始めて気がついたのです。「あれれっっっ!もしかして、膝の痛みがすっきり?」

そうなのです。骨折のおかげで、欠けてうろうろしていた骨のかけらも一緒に飛んだのでしょうか?それとも、ギブスのおかげで、軟骨がまた元通りに成形してくれたのでしょうか?とにかく、原因は謎の儘なのですが、痛みとはすっきりおさらばしました。

しかし、喜んでばかりはいられないことに気がつきました。右足のギブスを必死に支えていた左足が絶えきれず、一度ならず二度も、松葉杖のまま転倒虫のサンバを踊るはめになりました。それ以来、今度は左膝がじくじく、きりきり痛み出したのです。これもまた、立ち上がるときに痛むのです。 時には、運転していても痛み出します。どんなに痛いかというと、「また、左足も骨折して、直した方がいいのだろうか」と、思われるほどに痛むのです。

しかし、それも、温泉に浸かるととっても痛みが和らぎます。そこで、今の所プールでせっせとリハビリに励んでいるというわけです。将来は、温泉付きの鶴亀コーポラティブな家に住みたいと願っておりマスです。

昔、読んだ本によると、日本人はタタミに座る生活をしていたお陰で、膝の腱や皿が鍛えられていて、見た目にはよくないが、がっちりとした形をしていて、従来、膝は丈夫な国民性だったそうです。さすれば、洋風生活が膝の痛みを増したと言うことにもなるのかもしれません。

また、股関節の臼骸骨に不全をきたしているぺこばぁさんは、気がつくと30数年間の長きにわたって痛みとお付き合いしてきました。それでも、山歩きしたりテニスをしたりスキーをしたりとにかく自分の好きなことをして遊んできたのが幸いしたのか、びっこたん、びっこたんと足を引きずって歩いていたのが、今は嘘のようです。

これについては、いつかしっかり書き留めておきたいと思っていますが、とりあえず、プールの水中歩行やバタ足を始めて7年間余。お陰様で、今はすっかり痛みから解放され、お薬もまったく必要なくなっている嬉しい報告と発表を致します。

プールの仲間にも、おしゃべり好き隊・向上心旺盛隊・体力勝負隊・上手いもん情報交換隊等といろいろいるのですが、関節関係健康増進隊員も十名近く揃っています。ぺこばぁさんは、一番古手の古参隊員として、結構秘訣の伝授を頼まれて居る身なのですが、いつも一言「継続は力なり。きっとそのうち良くなります。自信を持って断言できます」と自慢げに回復振りを語っています。骨がダメならきん肉に頼るが合い言葉♪

(2009-02-17)

No.407
さんりんぼう

昨日から世間を騒がせているニュースには、たまさん語録を翻訳させて貰います。

「ちゃうちゃう、あ・か・ん。」(=あんたね、お酒も大臣もやめといたほうがいいがいね)

「こわい、こわい。」(=しかたもなんない、こんな人が日本の財布にぎっとってやがけ。なんぼ無駄使いするゆうても とじぃさん・ぺこばぁさんのほうが、ちょっとだけいいかも・・・)

可愛い指を立てながら「もういっかい」(=100年に1回の危機に、1000年に一度もない珍事やがいね。)

たま父さんを見習い、腕まくりして箒とちりとり両の手にお掃除が得意。そして、雑巾がけも上手です。「じぶんで、じぶんで」(=おしりだって、じぶんでふけるもん。ふけん大人がおる?)

かぁさんに抱っこされ、ずりおちそうになると、かぁさんの気持ちを察して 「おもい、おもい」(=人間、力以上の大きな葛籠かづいたらあかんがいよ)

保育園のクラスでは、一番ちびっこのたまさん。いじめられたりおもちゃ獲られたり、結構友達の中でもまれています。いつのまにか、こんな言葉も覚えました。但し、相手に聞こえないような小さな声で 「アッカンベー ばか」(=相手はだらぶつの仲間にも入れん ただのあほたれ。いいかげんにしてよ)

「そやちことぉ〜〜」亡くなったじぃさんの口癖が、いつも懐かしい。

今日は、さんりんぼう? プールの帰り、人通りのない暗い道にランプを消して潜んでいたミニパトカーに一時停止違反をとがめられる。こんなことする為に税金使っているのかと思うと情けない。安全を願うならライトで警告しているべきではないか。藤川清先生の「怒れ!ドライバー」を差し上げたいとむらむら怒りが湧いた。

運んできた一升瓶が荷物にぶつかって、ガッチャン!という音とともに、お酒の香りがプーン。「うわぁ〜〜、アルコール消毒じゃ」と言いながらバスタオル二枚で足りず三枚目も使って後始末していたら・・・くんくん、焼いていた魚がまっくろではないか。 とほほっ。

今夜は、もうねます。

(2009-02-17)

No.408
おあげさん

豆腐が大好物の私は、おあげさんも大好き。京都の久在屋さんの揚げは、そのまま焼いて大根下ろしたっぶりで、生姜醤油であつあつをシンプルに食べると美味しさが際だつ。

美味しいもん好きの居酒さんに、このお揚げさんを京都お土産の持ち込んだ処、味の旨さには納得なのだが、ぼったりとした厚さを好む板さんとしては、少し物足りない様だった。残念。味の好みは百人百様。まぁいいか。

ある日、我が儘勝手を要求するぺこ推薦のお品書きによって、造って貰っている加賀の丸芋入り温かやく蕎麦(内緒ですが、最近じわじわファンが増えていて、先日も先客が注文しているのを見かけた)に箸を付けたところで、「おやっ?」と思った。「居酒さん、揚げをかえたでしょう?!」 その時、ぺこばぁは、酔眼ではなく、やや狐目とかしていたと思われる。コンコン。

いつも使っていた揚げが急に値上げとかで、「只今検討・思案中なり」という答えが返ってきた。数日後、「どうけ」と言う顔で提供された揚げ入り特製蕎麦は満足のお味。ほくほく笑顔で頂いた。なんといても、出汁の味の旨味をたっぷり含んだ「揚げ」さんこそが、かやく蕎麦の決めてなんだと信じて疑わないペコは満足の面持ち。こぉ〜ん、こぉ〜ん。

稲荷納豆と称する居酒さんお得意の納豆入りお稲荷さんも絶妙の取り合わせ。ぽこさんが作ってくれるキャベツと椎茸とお揚げさんの卵とじ 子供達が小さい頃よく作った茸と揚げのまぜご飯 お祝い事にばぁちゃんが鉢にいっぱい作っていたおすわいにも揚げがかかせなかった。千切り大根と人参と揚げの味噌汁も大好きな味噌汁の一品。

さて、只今二人は枕を並べて・・・格闘中。今頃、野沢温泉の「熊の手洗い湯」で、すべすべの顔をして頭から湯気出して居るところだったのに、どいうわけか、こういうわけになり、喉も頭も痛くて寒気に襲われている。水曜から風邪の症状になり、龍角散と浅田飴を机上に置き仕事に精出していた。お風呂ではユーカリオイルの香りに頭からすっぽりタオルをおおい、湯船には陳皮(ミカンの皮の干したの)を浮かべて入浴していた。

金曜の晩になって、どうにも耐えきれなくなり、さして仲良くもないのに二人して倒れ込んでしまった。部屋には火鉢を持ち込み、どんどん湯気をたて、湿気に弱い風邪菌を湿殺そうという魂胆。 昨夜から枕を並べてうち倒れ、ひたすら眠り込んでいたのだが、お腹がぺこぺこになって目が覚めた。こんな時には中からも十分に温めてやるのが回復への近道。

凸さん一家が京都からお土産に持参してくれたお揚げさんを味醂でやや甘め目に炊き、泥付き葱をたっぷりざっくり切ってエノキと千切り生姜もたっぷり添え、濃いめに昆布と鰹で出汁を利かせてあつあつ鍋焼きうどんを作った。

居酒さんにわけて貰った韓国唐辛子をどっさり入れ、ふたりではふはふ言いながら、お腹を満たしたら、もう風邪の菌をすっかり追い払った様な気がするのだから有難い。 昨日、仕事の合間に保温鍋で炊いた花豆もふっくら美味しく炊きあがり、糠漬用に切り干しした大根もこの寒さで丁度よい具合に干せている。

久しぶりにラジオ(かんさい土曜ほっとタイム)を聞きながらゆっくりネコ新聞に目を通す。そうすると、今度は、米原万里さん・浅生ハルミンさん・三浦しをんさんの作品が読みたくなるし、ロッシーニのオペラも観たくなり、猫達がゆっくり昼寝する沖縄の島にも思いは飛んで行く。 猫を愛する人の輪は、どんどんにゃんにゃんと広がって留まるところを知らない。

楽しみにしていた義妹一家と「いけしょう」さんで飲み交わせなかったのはとっても残念なのだが、久しぶりにメールや電話で楽しく交換した。 台所仕事しながら普段は手入れの行き届かない食洗機や魚焼き器の裏側を念入りに掃除しているとアッという間に日が暮れて行く。 主婦兼仕事人兼遊び人は流行に染まって風邪も引き、なんだかんだと忙しい♪こほっ、こほっ。

(2009-02-21)

No.409
復活間近

ゆっくり寝ていられるのが、休日のご褒美。 と、思ったがなにやかやと連絡も入り、目が覚めたところで今日は主婦仕事は簡単な片付けだけにしてプールへ。一人ひとコースで常連さんばかり。「ありがたいプールだね」と笑顔で話しながらそれぞれマイペースで身体を伸ばし、泳ぎ遊んだ。その上、ふたりは殺菌剤入りのプールで決定的に風邪菌を殺そうという魂胆も?!

お昼は、居酒さんに我儘言って、いつもよりどっさりの葱をさっと煮て貰った。夜は、腐葉土の中から芽を出し、ラグビーボールより大きく逞しく育った冬瓜をぽこさんが帆立出汁たっぷりで美味しく炊いてくれたので、更に小口切りした葱をどっさりちらし韓国唐辛子入り特製スープに仕立てで、あつあつを食べた。

お部屋は、火鉢にたっぷり備長炭が赤く燃えているし、アラジンでお鍋にたっぷり湯も沸いている。部屋中ユーカリの香りを一杯にしている。久しぶりにスカイダイビングした時の青い空を夢に見れるかも・・池辺晋一郎さん解説のN響アワーでショスタコービッチさんの諧謔的な楽しい第9交響曲を聴いて回復力にも弾みがつきました。では、おやすみなさい。

(2009-02-22)

No.410
淑女達がゆく

二泊三日沖縄の旅は、天気予報が雨模様だったにもかかわらず、なっといっても山のかんさまが4人も居てはとても怖くて・・お陰で、目覚めると遠く海の向こうに島も見えるというお天気。またまた心入れ替えねばならないことになりました。

この度、鶴と亀の家設立準備委員会が、俄に「淑女がゆく沖縄の旅」を準備。なので、当然参加者は女性に限り。紳士の皆様には留守番隊となって戴きました。

発起人は、格安得々ツアーの売出しを鵜の目鷹の目うりこの目で厳しくチェック、赤字覚悟の出欠サービスツアー探しと発見が三度の飯程大好きで且つ至上の喜びと感じる得難い親友、その名もうりこさん。

「先着6名様にて申込みは〆切ります」と募集開始したところ、間もなく「この指と〜まった」とわっと集合。メンバーは、B型で血を見るのが大好きという闘争本能を隠れ持ったぺこばぁ61才から、同じB型でも段取りとシュミレーションを音なく仕組んでしまうのが得意なくのいちぽこさん39才まで、揃ったのが6人。

ところが、皆仕事を持つ身、出発間近まで何処へ行くやら何食べて良い物やら定まらず、これはまるで行ったとこ勝負の泥縄ツアーかと心配されたのですが、結果は上々お腹はぱんぱん大満足でお土産話が一杯の旅となったのでした。

木曜日 出発前夜は何故か慌ただしいのが定番。あれとこれとそれと準備に大わらわの最中、こちらもなぜだかどうしても準備をするのだと、とさんがシャモニーに向けての旅装を整えだし、あわや一発触発の様相も呈してくる。なんとか1時には就寝。

金曜日 はったと気がつけば、時計は既に5時半を過ぎている!じたばた、どたばた。 ぽこさんが既に身支度をしてコーヒーをたてていてくれた。「おそようさん!」 寝ぼけ眼で起きてきてくれたとさんが車を出してくれることになった。サンキュー。

おかげで、出発時間を10分覚え違いしていたにもかかわらず、前夜準備しておいた財布がバックの中に見あたらず例の如くユータンしたにもかかわらず、かろうじて出発時間にぎりぎり間に合い、とさんとはしばしのおわかれ。冷え込んだ朝にもかかわらず、あせ、あせ。

乗り込んだ汽車の中では、寝不足を取り戻すため、開いた本もかけた眼鏡も役立たず、あっという間に寝込んだのは、もちろん、わたくしぺこ。これは予定通り。ZZZ

無事、名古屋のひろさん・京都のしのさんも集合、伊丹空港で「こんなもん 大阪人が商うか?」という不味い茸丼セットを皆でつつきながら「ところで、どこに泊まるの?」とか「沖縄のどこへゆけるの?」と目的地を確認。これで万全、えいえいお〜。

沖縄空港に着くとまっ先にレンタカー会社へ。 申し込んだツアーは、「二泊三日航空運賃・朝食付きレンタカー付き39800円ポッキリ」だというのに、根っから我儘なぺこばぁは、6人乗り大型車は1万円だというツアー会社の料金が不満で、レンタカー会社に直談判。 そのうえ、「沖縄は不慣れなので」と、最新のナビをお願いしてしまう我儘者でもあるのでした。こわい、こわい。 おかげで、運転しやすく(した人によると)、乗り心地良く、一台で安心の移動が出来、料金も6500円とお得な車なのでした。

まず、一番に目指したのが、読谷はやちむん(=焼き物)の里。大嶺工房 ここは、壺や通りにあった登り窯が煙の被害で郊外の読谷に移動し、大嶺先生を中心に読谷村窯として登り窯が築かれた。哲学科卒業の先生の作品は宇宙の摂理を著しているような、海の音が聞こえてくるような、どこか自然を思わせる和らいだ雰囲気がある。 沖縄に通う様になり、沖縄第一ホテルさんで出会って以来、毎日の食卓で愛用しているのが大嶺實清先生の作品の数々。そして、先生の笑顔は人を引きつける。

「ここには誰もいませんよ」と猫達があっちこっちで好きなように留守番している。向こうの方でお孫さんと思われる小さな子供達が見え隠れしながら遊んでいる。「おうちのひとは、いませんか」とかくれんぼしている子供達に尋ねたが要領をえない。作品を見ながら待ったが、待ち人あわられず。

自宅の方にも声をかけたが返事はなし。作品も思ったより少ない。その内、お弟子さんの一人がようやく登場。しーさまが買った作品を送って貰う手配をして戻ろうと思ったら、工房の奥の方に人の気配がするので声を掛けてみた。そこで先生が作品を製作中だった。「4月には登り窯に火を入れるので、準備中ですよ」ということだった。お忙しいのに「どうぞ、どうぞ」と、先生自らコーヒーを御馳走して下さることになった。ありがたい。小雨が振り出していたのだが、あたたかい心持ちがする。

夜は、こちらも二度目の「クチーナ」さんへ。新鮮な野菜が美味しく。マスターの料理が楽しくてフットワークの良い動きがますます料理の味を引き立て、そして選ばれたワインがまた旨味を際だたせる。最後にはグラッパや年代物のシェリー酒までも御馳走して下さった。全員、大満足で、「今度は家族と一緒に!」と、生まれそうな程にべんべんになったお腹をかかえて帰路についたのでした。ごちそうさま。つづく。

(2009-03-03)