雑記帖 - yo:ku:nel

No.161
都桜(芋焼酎)

話題の知事の宮崎県、都城市の大浦酒造製の芋焼酎。足も速かったけど、頭も○そうだったあの人が知事になるなんて。でも、あの率直さは、既製の知事よりよっぽど良いかも。

さて、芋と言えば、鹿児島、しかし、宮崎産もなかなか良いのだ。 酒屋さんの説明は、地元の人の普段酒ですというもの。この普段酒がなかなかいい。芋の香りがプンプンし味は甘い芋。ラベルに「単式蒸留しょうちゅう」とある。しかしラベルは混乱の極みといえるほど野暮ったい。ところが、ラベルに色味香三絶とある。 久しぶりに酒屋に顔を出したら、芋焼酎が約五〇〇円の値段アップだった。売れるうちは良いけれど、邪魔ないがけ?

(2007-06-21)

No.162
サマースペシャルカクテル

朝は梅干し一個。夜は、3年熟成梅酒に臨湖山黒酢を加え、更にシークワーサーに生ウコン絞りを少々加え、ベースは泡盛か焼酎にする。口当たりが良く、身体に効くような気がして、さらにウコンで、アルコールを解毒してくれて(ウコンは粉末じゃないと効かないと聞いたような記憶もあるが、この際無視、鰯の頭も信心から)、柔軟性も高めてくれないかと期待。

このカクテルを今日本で一番ホットな戦いをしている郁さんにとどけたいもんだ。郁さん、X-ALPSで現在30人中6人離脱の中、7位。441キロ踏破、残りは397キロ。半分を超えた。アイガーは目前。かっては遙か彼方に先行していた首位まで67.4キロ。との憧れのスキーコースツのツエルマット〜シャモニー間のいわゆるオートルートは、X-ALPSの極く一部分に過ぎない。

明後日からの沖縄黒島シリーズは台風の接近で神戸から飛べるかどうかやばい。こうなりゃ沖縄キャンセルしてモナコへとも。ぺこさんが荷作りする傍らキャンセル手続きを調べだした。さてさて、どうなる事やら。地球の時間の止まる青い海で翼を休めたいし、モナコへは応援に行きたいし。

(2007-08-01)

No.163
お祝い酒

昨晩は、世界のおったけの弟分の世界のX-ALPS 5位入賞の郁さん夫婦を囲んで、ささやかなパーティを仲人のおったけ亭で。 ちー様が次々に料理を繰り出す。ご馳走様でした。

お酒係のとは、乾杯用に、シャンパンを。今回の快挙に相応しいシャンパンとしてなかやす酒販ご推薦のドン・ペリを越えるというドゥ・スーザグランクリュを用意。きめが細かくてさすがに美味しい。あっという間になくなり、おったけ君が慌てて、F1レース掛けあい用の「モエ・ド」を用意したが、順序を間違えた。

続いて、淳様御用達のお肉に合わせるべく赤ワインは、例のロマネコンティの孫の「アタ・ランギ02」。郁さんが、美味しい、美味しいと飲んでくれた。ピノ特有の透明感が相変わらず良い。たぶん、これでは足りないだろうと泡盛「請福」3年物を用意。これは、やや軽すぎた。

郁さんは、今回の偉業を淡々と語る、とやおったけっだたら、どんなに鼻を広げて語ったろうに。2日目に足首靱帯を痛めながら、その後忍者のようにしずしずと歩き、飛べるときは大いに飛んで飛んで、今回の偉業。自宅で、これまで船乗りの妻のように支え続けてきた可愛い奥様も、日頃殆ど飲まないのにシャンパンを美味しい美味しいと飲まれた。

実は、お盆は、チー凸たまと、岐阜県福地温泉「かつら木の郷」へ。3000坪の敷地に10室がうり。温泉・料理とも満足。建物は、新潟の豪農の館を移築したもので、存在感抜群。古民家がいいとしみじみと思う。従業員に沖縄出身者が2名も居るというのに驚いた。これも、人材交流のシルクロードの一つ。「かつら木の郷」から、かたやぽこ凸チー珠は京都「大文字送り火」へ、かたやとぺこは「郁さん凱旋パーティ」でした。

(2007-08-17)

No.164
子左衛門

福地温泉の陶・茶房「番葉館」は、この辺で焼き物を焼いている水谷さんのお店。水谷父は、よそからこの辺に移住して窯を作った。彼の作品は「かつら木の郷」が採用。豪快素朴な作風が豪農の館にマッチしている。「番葉館」は、息子さんが自分の作品を並べ、かつ蕎麦や珈琲を出している。息子さんの方が、シンプルな作品のようだ。蕎麦は、本格的。珈琲は、その都度豆をひいて入れてくれる。

そこで、出していたお酒が「子左衛門」。岐阜県瑞浪市中島酒造製。飲み比べ1000円なりを頼むと、純米吟醸の山田錦と、美山錦。それと純米大吟醸を蕎麦猪口で出してくれる。ウーン悪くはないぞ。美山錦と山田錦の違いが舌で分かる。こんなお酒をだしてくれるとは、当然いろいろこだわっていると言うこと。

「番葉館」は、かってこの地方の一揆の指導者本郷村の甚九郎の生家を移築したとか、18歳の彼が妻にあてた辞世の句が家に有るという。

「寒紅は 無常の風に誘われて つぼみし 花の今ぞ散りゆく」
ちびちびとお酒をなめながら、彼にも、子左衛門を飲ませてあげたかったとしみじみと思う。

(2007-08-18)

No.165
「こっかーら」の泡盛

こっかーらは、石垣の八重山病院からさらに高台にある八重山膳符料理処。「こっかーら」の建物は新しいが、伝統的な沖縄の建て方を踏襲しておりまことに素晴らしい。しかもロケーションが石垣市内を俯瞰するような場所。膳符料理とは、代々八重山の頭識を勤めた宮良家に残る「膳符日記」を再現したもの。

宮良家は、石垣市内の観光名所の一つ「宮良殿内」のこと。これをとは「みやらでんない」といってサムさんに笑われた。「みやらどんち」と言うそうです。昨夏、台風襲来で、一日早く石垣島に戻り、早朝ぺこさんと二人で「どんち」を訪ねた。早朝だったにもかかわらず、ご主人は、熱心に「どんち」の歴史を語ってくれた。富山から来たんですというと、富山からの北前船が昆布運んでくれたとご主人、ありゃ、我が家のご先祖やったかも。

さて、「どんち」のご主人の奥さん(お姑さん)に料理を鍛えられたのが、「こっかーら」の奥さん。300年も引き継がれた昔ながらの調理法やしきたりを再現したモノという。料理は、透明感溢れる。京都の極上懐石料理に匹敵する。手を掛け、時間を掛けてあることがひしひしと伝わる。しかも、器が我が家の大好きな大嶺實清さんを多用してあるのがなんとも嬉しい。

さて、本題は「泡盛」。ご主人が用意した泡盛セレクションがまことに素晴らしい。こよなくお酒好きで泡盛を愛している事がよく分かる。美味しいお料理やさんでも、お酒そろえが、ありきたりだったり、仕入れ屋さん任せだってりしてがっかりすることが良くある。フレンチやイタリアンは、ワインが料理の一部と言うことなので、さすがにそんなことは少ない。

特に美味しかったのが、お薦めはと聞くと、もう残り少ないがこれが美味しいと勧めてくれた「10年物」。色がついて、とろっっ〜〜としていて極上の味わい。こんな美味しい泡盛はというと、もう一回は、2年前に大嶺實清さんのアトリエで先生から飲ませて貰った30年物だにゃー。座敷に大きな甕がおいてある、今度訪れるときはあれを飲みたいもんだ。

(2007-08-24)

No.166
石垣島泡盛事情〜ヤマトンチューの語る

日中が、めちゃめちゃ熱い。9月も下旬を過ぎ、立秋になるというのに毎日35度近くまでなるなんて、明らかに異常気象としか言いようがない。冬も異常、夏も異常、地球が悲鳴をあげているに違いない。京都議定書がもう守られないと言っている国も出始めた。自分が出来ることと言えばとりあえずあすから、自転車に乗らなくては。

いつまでも熱いので、お酒は相変わらず泡盛。焼酎では口がべたつく。熱いときは泡盛に限る。今年は、神戸〜石垣島だったので、石垣島の泡盛を堪能した。石垣島の泡盛は、現在は、6酒造所が稼働中。請福酒造が最大手で、かつ商売熱心。種類も多彩。最高級酒が、25年物。口に含んで、綿菓子のように軽い。普及酒が、「直火請福」この黄色いラベルは、石垣島や周辺の離島民宿に溢れている。通常民宿では、これは無料なのだ。

請福のポピュラー路線とは別に、女将が古式泡盛を造りたいと言って作ったのが、漢邦酒造所の「サキタリヤーおかみのごちそう泡盛」。透き通った水色の瓶詰め。同じ瓶で「海の道」という製品も有るが、こちらは機械製品、前者の瓶は手作りという。請福は、一般的に飲みやすいのに、女将作はガツンと来る。

那覇空港では、かの田崎真也が請福の古酒をブレンドした泡盛が、「三越」で限定販売されている。彼は、沖縄サミットで、泡盛ブレンドをやって各国首脳の好評を博したとのこと。八重泉のグリーンは、マイルドで、相変わらず飲みやすいが、ここの「黒真珠」もなかなか良くできている。高嶺酒造は「於茂登」は、安定した味。今回気に入ったのは、玉邦覇酒造の「玉の露」古酒43度。八重山最古の蔵元トラベルに書いてある。媚びがないストレートな味が良い。凄くクセのあったのものんだが、何であったか忘れてしまった。

(2007-09-21)

No.167
珠青誕生日祝い酒

今日は、初孫の一歳誕生日。 祝い酒は、なんにしようと慎重熟慮のあげく選んだのが、これ。「サキタリヤーおかみの造る「ごちそう泡盛」」選んだ理由は、瓶が珠青のイメージそっくりの透明なブルーの角瓶だから。 黒島の海を思い出す。

請福酒造の泡盛だが、同じ瓶で10年古酒51%の「海の道」がある。ところが、海の道は、機械作りの瓶で、サキタリヤーは手造りという。「請福」は、どれもマイルドなポピュラー路線だけに、このお酒の強烈さは際だつ。プラハの骨董屋で求めたアンティークリーデルの透明赤のグラスでストーレートで飲むと、ノックアウトパンチを食らったように強烈。ロックにすると、それほどでもないが、きかん気は損なわれない。これが、もっと古酒になると、丸くなるのか、きかん気のままか興味の有るところだ。人間は、三つ子の魂何とかだけど。

それにしても、石垣島の「こっかーら」の泡盛10年物のとろり感はどうしたら生まれるのだろうか。甕に入れて、修復中の蔵の中へ入れておくか。でも、「こっかーら」では部屋の中に、でんと「甕」がおいてあった。他方、鍾乳洞の中にも、「甕」があった。泡盛の良きエージングは一体、どうしたらいいのだろう。

(2007-10-02)

No.168
トランペット

土曜日の八ヶ岳の明家のチト君の結婚式で感心したことの一つに、22歳の現役大学生のトランペットがある。小4から始め、ずっとバラスバンド活動をしてきて、最近ジャズ演奏もするようになったという。日野輝正のような、蛙のほっぺのふくらみはないが、只鳴らすのではなくて、しっかり、唄う、唄う。ホントに小気味良い。

そこで、家に帰って、マイルス・デイヴィスや、クリフォード・ブラウンを、聞いてみる。あーやっぱり気持ちいい。これらを聴いて、トランペットという楽器は、とにかく、突き抜ける楽器だと想った。 これが、サックスであれば、やはり、耳に心地良いムードミュージック。トランペットほどの開放感はない。ペットは、とにかく、スカッー。鬱や疲れた人は、ペットを聞いて、すかっとするべし。

さて、トランペットのようなお酒は、何だろう。与那国の泡盛「どなん」か、「ごちそう泡盛」か、テキーラ、ウヲッカか、アクアビットか、ズブロッカか。やはり度数の高い酒が思い浮かぶ。 先日、なかやす酒販を訪ねたら、いつのまにか、マスターがワインの一棚からワインのずらして、モルトウィスキーコーナーにしていた。やっさんは、ウィスキーがたまらなく好きだという、あれほど能書き垂れてワインや地元の日本酒をうりまくっているのに、これは、一体全体どういうこった。要するに、人はアルコールに、トランペットのようなスカット感を求めるという部分も有ると言うことか。

(2007-10-04)

No.169
魚ずくし

今晩は、久しぶりの魚の饗宴。生協の魚に、ぺこさんが氷見漁港から仕入れてきた魚が泳いできた。最近は、「蔵野鮮魚店」が高岡に移転したため、毎日のように食べていた魚が、かなりまばらになっていたのだ。

お刺身は、この時期に脂がのってきて美味しくなるふくらぎ(いなだ)の角切り、トは、「しおのこ」がさっぱりしていて、好きだけど、ふくらぎは冬一番の大衆魚だから食べ慣れた味。それに赤鯛。そして、つるつるに光っているアオリイカ。トも含めて地元の人が一番美味しいというイカ。勿論、本山葵と生姜をおろす。醤油は、鳥居さんにきまり。焼き魚は、そいばちめにしまだい。しまだいは、ほんまに磯臭いというか泥臭い、ヒラメの刺身も泥臭いが、それ以上。それにアオリイカのげそ。これがまた、絶品。

合わせるお酒は、芋焼酎黄麹仕込み三年古酒「阿多」(日置市吹上町原口酒造)のお湯割り。久耀ほどではないが、古酒だけにマイルドで飲みやすい。それに、サキタリヤーおかみの「ごちそう泡盛」のロック。そして、紹興酒「虞美人」陳十年。こくがあって、美味しく「しゃんりん」では、いつも一本しか貰えない。しかし、さすがにこれは、魚には合わない。おっと、みんな、一杯ずつだけやよ。

さて、本日の逸品は、鍋。土鍋の蓋を開けるとパッと湯気と共に良い香りが広がる。極太ソーセージ、ジャガイモ、キャベツが、エリンギの旨味が絶妙のハーモニー。スープが美味しい。お酒とスープを交互にぐびぐび飲むのは至福の一時。皆さん、朝晩冷え込んできたから、富山の魚が美味しくなってきたよー、たべにこられれんか。

(2007-10-12)

No.170
シェフ落合の極上料理

今シーズン始めて導入されたCSシリーズは、シェフ落合の極上料理を堪能させていただきました。本日は余韻をかみしめるように、各種新聞や、中日スポーツまで買い求めて読みました。しかし、落合シェフの「システムに拾われて切符を(日本シリーズへの)貰っただけ」という謙虚な言葉に、現時点では格別特別なお酒は控えよう。

最近飲んでいるのが、球磨焼酎「球磨泉」原酒41度。越中瀬戸焼の釈永由起夫さんの7角形の杯で飲む。釈永さんの器はかって「彩々」さんで多用してあった。センスが良く、しかも登り窯。本人は犬好きでお茶目。蕎麦何処「居酒」では、由起夫さんの息子さんの器を使用している。

この杯は、きのう参加した大先輩のKさんの古希を祝う会で貰った物。K先輩とは、家族ぐるみで山登りや、スキーを一緒に楽しんだことから我が家の家族は大ファンである。強きをくじき、弱きに暖かい人生の大先達。しかも水泳はマスターズの大会で一位を狙う。Gをくじく、落合シェフと姿が重なる。

焼酎は、ずっと芋を飲んできたが、ここに来て米、蕎麦、麦をいろいろ飲み出した。 芋は、芋特有の甘みと臭みが有り、米は、日本酒に通じる味ときれがありそれぞれ。居酒のマスターは、麦が好み。とは、やはり、芋の安定的甘さが良いかな。

さて、極上料理と言えば、金沢の寿司屋さん「小松弥助」。 トは、始めて。ぺこさんは、何回めか。75歳のマスターが、一人で握る。東京の某名店の名人が、特定の客にしか握らないのとは正反対。ここは、寿司屋と言えば、握りを醤油で食べるという常識を覆して、例えばイカは塩、隠し味に胡麻。その他、すだちとか、鯖寿司は、背とはらみを半々で出すとか。寿司屋は、10年20年では、恥ずかしくて寿司屋とは、いえなかったが、最近の蕎麦屋は、2,3年で名人というのは、いかがなものかと仰る。

マスターは、好奇心満々。日本中を食べ歩いており、また、日本中から、業界の有名シェフがきているようだが、ト・ぺこのつたない食べ歩きの話にも、いい話を聞かせて貰って下さる。ここでも、落合監督の姿と重なる。

(2007-10-21)