雑記帖 - 旅日記

No.19
2008夏〜沖縄と大文字と その2

3日目。三年前大型台風に歓迎された「西表あたふたツアー」では残念ながら参加が及ばなかった「しげた丸おもしろ1日つあー」だったが、今回は全員参加で嬉しい実現となりました。とはいっても、今回の宿大原は西表の南東方向にあり、道路が付いているのはここまでという目的の白浜へは西回りにぐるっと島を巡るバスわぁ〜走るぅ〜旅なんさぁ〜♪

白浜に出迎えてくれた「しげた丸」さんは、初めてなのに懐かしい気がしてしまう島の人。参加者も船もこじんまりとして国際避難港に指定されているという海は森に囲まれ深く色とりどりの珊瑚と熱帯魚が美しい。

じぃとばぁは乗り合わせたツアーの仲間の熱い視線?を浴びながら船縁からの楽しいダイブに挑戦。誘いにのって一緒に飛び込んだ小学生の女の子に「おばちゃん、たのしかったよ〜」と満面の笑みで感謝されるというおまけが付いて花丸のツアーだった。

なつかしいさわやか荘さんの前を経由して帰路の船は上原から石垣へ。 大急ぎでシャワーをすませるには訳がある。予約の夕食の前には石垣繁華街でお馴染みのお店で大事な一仕事を済ませねばならない。残暑を乗り切る妙薬泡盛を初め沖縄の黒糖や島の塩をお土産に選ぶ楽しみが待っている。

その上、今年は新暦のお盆と旧暦のお盆が一致したため運良く四箇字のアンガマという(翁と媼の面をつけて見物客と珍問答を繰り返し笑いを誘う)伝統行事を間近に見ることになったのです。ニライカナイからやってきた先祖の霊達にみたてて包帯で顔を覆うった若者達が、太鼓と三線にあわせ身体を揺すって手拍子をとりながら次々に踊りを披露してくれるのです。

肉の好きなたま父たま母さんに喜んで貰おうと予約しておいた「八重福」さんが、たまたまその日の会場になっていたとは露しらず、食べ終わってタクシーを待っていた処にやってきた行列を、お祭り大好きなとさんが見過ごすわけがありません。 運転手さんに事情を話して戻って貰い、一時間以上もかけて披露されるアンガマの伝統行事に地元の人達に混じって参加させて貰い楽しんだのでした。

最終日、那覇に戻りサムさんの仏前にお線香を手向けご冥福をお祈りすることができました。最後に書かれた自画像のサムさんが優しい眼差しで訪れる人を迎える居間には、サムさんの温もりがそのまま残っているようでした。知らなかったとはいえお見舞いもすることが叶わなかったという胸のつかえがおり「死を迎えるまではてーげーに穏やかな気持ちで毎日の暮らしをたてこします」と静かな気持ちでお参りさせて貰いました。

老松さんの夏かんに負けない喉ごしの良いゼリーを手作りして待っていて下さったのうさぎさん御一家の心遣いに感謝し、ロクさんの送迎に甘えて残りの買い物をこなしたり一緒に沖縄蕎麦を食べながら思い出や仕事のこと等を話すこともできました。

「民謡酒場にいけんだがいね」それもその筈、毎晩ホテルの部屋に帰り着くや、ベットまで十歩ほど歩くとそのまま倒れ込んでいました。 青く澄んだ海と白い砂浜の鳩間島に船が立ち寄ったので「今度はきっとここやね」 早くも来年の夏に思いをはせながら、後ろ髪引かれて機上の人となったのでした。

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