6月4日に御門徒のおばあさんが法事の御参りにお出でました。
おばあさんは12年前にご主人を亡くし、子供さんがいらっしゃらないので、村で一人で生活しています。
おばあさんは、ご主人と姑さんのご法事を勤めに30分ほどの道を歩いて一人で寺へやってこられたのでした。
お勤めが終わって、おばあさんはご主人と姑さんそれぞれのお布施をおいて帰られました。
妻がお布施を開いてみると、一方のお布施の中にコンビニのレシートの裏に書かれたメモが入っていました。

それは、4月13日の街外れにあるサークルKのレシートでした。
米やその他食品¥2881を買い、¥10000札を渡して、¥7119のお釣りを受け取ったレシートでした。
そのレシートの裏にメモが書いてありました。
「 4月21日命終 俗名○○○ 法名釋尼○○ 年忌○○回忌 年齢○○歳
5000円入れる 名前○○○○」と書いてありました。

おばあさんは、姑の法事のお布施にコンビニで買い物をしたお釣りを取っておかなければならなかったのです。
法事を勤める2ヶ月前から5000円のお布施を準備しなければならない、つましい暮らしぶりなのです。
おばあさんにとっての5000円の重みをひしひしと感じ、私と妻は頭が下がりました。

このおばあさんが、毎年本山の経常費を納めて下さいます。
今年も8700円をお預け下さいました。
本山・教区の御依頼通りだと、今年から9年間は3400円を足していただかなければならないのですが、私にはとても不足だとは言えません。
8700円の懇志でさえよく出して下さると思っているのですから。
本山はご門徒一人一人の顔も暮らしぶりも見えません。
だから、12100円耳を揃えろと強要します。




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