教育を考える1

 全国の高校で卒業に必要な必修科目が教えられていない履修不足・単位不足という問題が発覚しました。
学校は、教育委員会に対し、してもいない授業をいかにもしたかのように虚偽の報告をし、ありもしない試験の成績を内申書としてでっち上げていました。
生徒のために善かれと思ってと、その多くの高校の先生が話しているようですが、そこにとんでもない間違いがあると思います。
学校による不正は、生徒たちにウソをついてもかまわないと教えたことになり、バレなかったら規則を破ってズルをしてもかまわないと教えたことになります。
その結果、他校の生徒よりも試験の成績が良くなり、有名な大学へ進学したとしても、本当に子供を教育したといえるでしょうか?
ズルを教えられた生徒は、大学でも、仕事でも、人付き合いでもズルをしたくなるのではないでしょうか?

 ライブドア(LD)の粉飾決算事件で、ホリエモンことLDの前社長堀江貴文被告(34)が、証券取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)罪で公判中です。
ニッポン放送株のインサイダー取引事件で、証券取引法違反罪に問われた村上ファンドの前代表村上世彰被告(47)の公判も始まりました。
二人とも簡単に言えばズルをして多額の金儲けをしたのでしょう。
二人とも東大出というエリートです。
佐藤栄佐久前福島県知事は、東京大学法学部卒、木村良樹前和歌山県知事は、京都大学法学部卒、安藤忠恕前宮崎県知事は、宮崎大学学芸学部卒と談合で辞職、逮捕された知事は皆高学歴です。
これらの知事も、簡単に言えば談合というズルに関与して金を受け取ったのです。
履修不足が発覚した高校の多くが進学校で、東大などの偏差値の高い大学への進学者の多い高校でした。
それらの高校では、父兄からの強い要望で、受験対策として科目の差し替えが行われていたようです。
それらの親は、自分の子供がズルをして東大などに進学し、ズルをして金儲けをすることを望んでいたのでしょうか?