決 定

 右の者に対する殺人被告事件について、平成7年2月9日名古屋高等裁判所金沢支部が言い渡した判決に対し、被告人から上告の申立てがあったので、当裁判所は、次のとおり決定する。

 主 文

本件上告を棄却する。

 理 由

 弁護人小島峰雄ほか15名の上告趣意のうち、刑訴法351条の規定の憲法39条違反をいう点は、検察官の上訴が同一の犯罪について重ねて刑事上の責任を問うものでないことは、当審の累次の判例により極めて明らかであるから(最高裁昭和24年新(れ)第22号同25年9月27日大法廷判決・刑集4巻9号1805頁、最高裁昭和24年(れ)第59号同25年11月8日大法廷判決・刑集4巻11号2215頁、最高裁昭和45年(あ)第1552号同年12月18日第二小法廷判決・裁判集刑事178号1063頁、最高裁昭和47年(あ)第2639号同48年3月23日第三小法廷決定・裁判集刑事186号495頁、最高裁昭和48年(あ)第2922号同49年6月20日第三小法廷決定・裁判集刑事192号783頁等参照)、所論は前提を欠き、その余は、憲法違反、判例違反をいう点を含め、実質は単なる法令違反、事実誤認の主張であり、被告人本人の上告趣意は、事実誤認の主張であって、いずれも刑訴法405条の上告理由に当たらない。

 よって、同法414条、386条1項3号により、裁判官全員一致の意見で、主文のとおり決定する。

 平成9年11月12日

 最高裁判所第二小法廷

   裁判長裁判官 大西勝也

      裁判官 根岸重治

      裁判官 河合伸一

      裁判官 福田博