この世にあるものはみんな 空気も水も食べ物も 僕達の身体を 侵害しながら入り込んでくる それを滋養にできるのは 実に実に抵抗力の故 許容の域を越えたとたんに 彼らは牙をむく なんにせよ 全て生きるということは 自分以外に侵害され 自分以外を侵害し続けることなのだ 自分の抵抗力を磨いていれば よりたくさんの事実を 滋養とすることができる そして相手の許容範囲を見極めることが この世で一番重要な仕事だ しかしそれでも 侵害することに変わりはないのだから そこから良心が欠落すれば 真っ暗闇ではないか 加害者には常に 良心が必要なのである