新着アルバム

8/23

BAND OF BROTHERS/WARMEN

バンド・オブ・ブラザーズ/ウォーメン

WARD RECORDS GQCS-91650 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?

 フィンランド出身のバンドの七枚目のアルバムです。

 ダークでヘヴィなイントロからタイトなリフを叩きつけていくアップテンポの1から、フラッシーなキーボードとグロウルが交錯していくメロディックデスメタルを作り出していくアルバムは、攻撃的に突っ走るダイナミックな突進ナンバーの2、クランチーなリフでアグレッシヴに突き進むタイトなアップテンポの3、抒情メロディで進むエモーショナルでソリッドなミッドテンポの4、エッジの効いたリフが切れ込んでくるシャープでタイトなアップテンポの5、抒情メロディとタイトなリフが交錯するダイナミックなミッドテンポの6、ザクザクしたリフが押し寄せるタイトなミッドテンポの7、キラキラキーボードからワイルドに突っ走るアグレッシヴなアップテンポの8、タイトなビートとリフが迫る威圧感の高いミッドテンポの9、躍動するソリッドなリフで突き進むテクニカルなアップテンポの10、ボーナストラックには、やたらとヘヴィなストラトヴァリウスのカバーが収録されています。

 チルドレン・オブ・ボドムの後継としての立ち位置を確立したアルバムは、ファンの期待に応えたメロディとハードなサウンドが混ざり合う独特のスタイルが再現されています。このスタイルの肝はキーボードの立ち回りだなあ、と実感させられる鮮やかなパフォーマンスを見せつけています。チルボドの後継という位置に収まらなかったらこのバンドどうなってたんだろうなあ、と思いつつも、このサウンドが堪能できることが喜ばしい一枚です。
同系統アルバム
PAINT THE SKY WITH BLOOD/BODOM AFTER MIDNIGHT
HEXED/CHILDREN OF BODOM
SEVEN/MORS PRINCIPIUM EST

HEIMAT/HEAVEN SHALL BURN

ハイマート/ヘヴン・シャル・バーン

MARQUEE MICP-90130 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?

 ドイツ産バンドの10枚目のアルバムです。

 ストリングスによる物悲しい静かなイントロダクションに導かれるアルバムは、コーラス隊によるスケール感の大きいムードを醸造していくダイナミズム高まる迫力満点のエピックなミッドテンポの2、唸りを上げるリフで突き進む攻撃性の強い突進ナンバーの3、馬力のあるリフで押し込んでいくエモーショナルなミッドテンポの4、抒情性の強いメロディで進む情念高まるタイトなミッドテンポの5、抒情メロディで突っ走るスピードナンバーの6、ストリングスによるインターミッションを経て、アグレッシヴなリフで突き進む威圧感高まるアップテンポの8、ブルータルなイントロから展開の大きいアグレッシヴでタイトなアップテンポの9、10はキルスウィッチ・エンゲイジのオリジナルのヴォーカリストが参加したカバー、圧の強いダークなリフで迫るミッドテンポの11、情感高まるメロディで迫るエモーショナルなミッドテンポのヘヴィナンバーの12、ストリングスによるセンチメンタルなアウトロの13が収録されています。
 ボーナスディスクにはEP「Keinen Schritt zuruck」が収められています。

 メタルコアと言われても既に違和感しかないスタイルが続いているバンドですが、今作でもコーラス隊を導入したスケール感の大きい楽曲など、メロディックデスメタルに接近していくサウンドが展開されていきます。情念高まるヴォーカルと硬質なサウンドが一体となった迫力のある楽曲を揃えて、聴き手を圧倒しています。異なったスタイルへのバランス感覚に優れた意欲的な一枚でした。
同系統アルバム
THE WRETCHED;THE RUINOUS/UNEARTH
THIS CONSEQUENCE/KILLSWITCH ENGAGE
THE SHIT OV GOD/BEHEMOTH

MAKE METAL ROYAL AGAIN/HAMMER KING

メイク・メタル・ロイヤル・アゲイン/ハンマー・キング

WARD RECORDS GQCS-91651 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?

 ドイツ出身のバンドの7枚目のアルバムです。

 重量感のあるリフと勇壮なコーラスが交錯するエピックメタルナンバーの1から、キャッチーなメロディと解放感のあるコーラスで盛り上げるアップテンポの2、幼児の声から重厚さが高まる勇ましいミッドテンポのエピックメタルナンバーの3、哀愁帯びたメロディとタイトなリフで進むエモーショナルなミッドテンポの4、キャッチーな抒情メロディで突き進むアップテンポの5、タイトなリフで押し込んでいくダイナミックで勇壮なアップテンポの6、ヘヴィリフで進む勇壮なエピックメタルナンバーの7、ソリッドなリフで進む躍動感のあるミッドテンポの8、重厚なリフとパワフルなヴォーカルにコーラスが一体となって迫るドラマティックなミッドテンポの9、湿り気帯びた勇壮なメロディで畳みかけるアップテンポの10、ボーナストラックには映画「トップガン」でおなじみケニー・ロギンスのカバーが収録されています。

 ハンマーフォールマノウォーがコラボしたみたいなサウンドが繰り広げられるアルバムは、期待を裏切らないエピックメタルを作り出しており、聴きやすい大仰な雰囲気を醸し出していきます。バンド名通りのブレないメタル魂を見せつける不変な一枚でした。
同系統アルバム
RETURN OF THE HERALDS/KRILLOAN
AVENGE THE FALLEN/HAMMERFALL
BLOOD, FIRE, MAGIC AND STEEL/BATTLE BORN

8/17

WHISPERS OF WAR/CRIMSON SHADOWS

ウィスパーズ・オヴ・ウォー/クリムゾン・シャドウズ

MARQUEE MICP-11972 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?

 カナダ出身のバンドの11年ぶりの三枚目のアルバムです。ベーシストが交代しています。

 不穏なイントロから高速キラキラサウンドが爆走していくダイナミックな激烈ファストチューンの1から、グロウルとスクリームにクリーンヴォーカルを絡めたエクストリームなサウンドを作り出すアルバムは、抒情メロディで突っ走るアグレッシヴなスピードナンバーの2、重厚なイントロからの3は、やっぱり激走する超高速ナンバー。クリプトプシーのマット・マギャキーがゲスト参加する激烈疾走ナンバーの4、高圧のリフとグロウルが交錯する緩急の強い突進ナンバーの5、メランコリックなイントロからブラストビートが炸裂する激烈疾走ナンバーの6、高密度のリフとビートが押し寄せる展開の大きい突撃ナンバーの7、重厚なイントロから突撃していく抒情メロディが炸裂するダイナミックなナンバーの8、鮮やかなフレーズが乱舞する多彩な展開の疾走ナンバーの9、ボーナストラックには抒情メロディで進む勢いのある疾走ナンバーが収録されています。

 デスメタルを取りいれたドラゴンフォースと言うスタイルはそのままに、更に馬力を増していくサウンドは、圧倒的なスピード感で聴き手をノックアウトしていきます。テクニカルでキャッチーなインストパートとの緩急をつけたデスヴォイスによるシリアスなムードが高まる効果を最大限に活かしてはいますが、やはりクリーンヴォーカルの唄メロが単調に感じます。少し気になることろもありますが、圧倒的な音圧と速度で蹴散らしていく破壊力満点の一枚です。
同系統アルバム
WARP SPEED WARRIORS/DRAGONFORCE
NEMESIS/GLADENFOLD
NECROPHONY/EXMORTUS

READER OF THE RUNES - LUNA/ELVENKING

リーダー・オブ・ザ・ルーンズ〜ルナ/エルヴェンキング

WARD RECORDS GQCS-91611 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?

 イタリア出身のフォークメタルバンドの12枚目のアルバムです。

 重厚なイントロからフォーキーなメロディと大きく展開するダイナミックなミッドテンポの1から、勇壮さと哀愁が絡み合うサウンドを作り出していくアルバムは、抒情性高まるメロディで突き進むアップテンポの2、哀愁帯びたメロディが広がるエモーショナルなミッドテンポの3、勢いのあるイントロからグロウルを絡めて進んでいくエモーショナルでアグレッシヴなミッド〜アップテンポの4、抒情性と煽情性の高まるエモーショナルなミッドテンポの5、タイトなリフと抒情メロディで突き進むダイナミックなアップテンポの6、ダークなリフと懊悩するヴォーカルが絡み合うミッドテンポの7、抒情メロディで突き進むスピードナンバーの8、ミステリアスなイントロからセンシティヴなヴォーカルが歌い上げていく物悲しいドラマティックなミッドテンポの9、壮大なイントロからの10は緩急の大きい劇的展開で突き進む大作ナンバー。 ボーナストラックにはライヴバージョンが三曲収録されています。

 三部作の最後を飾るアルバムは、壮大な物語の締めるにふさわしい仕上がりとなっており、バンドの力量を明らかにしていきます。フックの強いメロディとパワフルなパフォーマンスに適度な抒情性を組み合わせたバランスの取れたサウンドは、バンドの真骨頂と言えるもので、完成度の高いスタイルを構築しています。確かな実力でバンドの世界観を表現しきった一枚です。
同系統アルバム
WINTER STORM/ENSIFERUM
RANKARUMPU/KORPIKLAANI
ARMAGEDDON/EQUILIBRIUM

THE GREAT APOCALYPSE/INSANIA

ザ・グレート・アポカリプス/インサニア

MARQUEE MICP-11947 [☆☆☆] >>>>>BUY...?

 スウェーデン出身のバンドの6枚目のアルバムです。ギタリストとベーシストが交代しています。

 マジェスティカのトミー・ヨハンソンがゲスト参加するキャッチーなメロディで軽快に突っ走る劇的スピードナンバーの1から、マイルドなハイトーンヴォーカルが歌い上げていくアルバムは、力強いメロディで進む勇壮なミッドテンポの2、ソリッドなリフとキラキラキーボードで突き進むロシア民謡も組み込んだアップテンポの劇的スピードナンバーの3、高揚感のあるイントロからソリッドなリフで進む飛翔感の高まるファンタジックなアップテンポの4、これは、かなりのガンマ・レイ…(´Д`;)みたいなクィーン風なコーラスも飛び出すアップテンポの5、抒情メロディで進む哀感たっぷりのミッドテンポの6、躍動するリフとビートで駆け抜けるアップテンポの7、ピアノの調べに導かれる8はパワフルなリフで進むタイトなアップテンポのナンバー、ナレーションで始まる9はドラマティックに大きく展開していく大作ナンバー、 ボーナストラックには前作の曲のピアノバージョンが収録されています。

 えーっと、今年って2005年だったかな…(´Д`;)みたいなサウンドが展開されていくアルバムは、ハロウィン発〜ストラトヴァリウス行のメロディックスピードメタルを文字通り体現したものになっており、どこかで聴いたような既視感満点の楽曲を揃えています。2000年代でもどうなのこれ、って言われそうなオマージュっぷりを2025年にやってのけるあたりは、信念があると見るべきか、これしかできないと思うべきか、微妙なところです。プロダクションはさておき、楽曲の質はそれなりに高いので、ノスタルジーを感じない世代には新鮮に映りそうな一枚でした。
同系統アルバム
CHAMPION/TURBOKILL
THE SKIES ABOVE ETERNITY/FELLOWSHIP
AT THE HEART OF WINTERVALE/TWILIGHT FORCE

7/27

NEW MESSIAHS/ASHES OF ARES

ニュー・メサイアズ/アッシズ・オブ・アレス

WARD RECORDS GQCS-91622 [☆☆☆] >>>>>BUY...?

 元アイスド・アースの二人が中心となったバンドの4枚目のアルバムです。ドラムは米国産デスメタルバンド、インフュージョンにいたカイル・テイラーが担当しています。

 メランコリックなメロディを絡めた緊迫感高まるイントロダクションから、タイトなリフとビートを叩きつけていく硬質なミッドテンポの2から、パワフルヴォーカルが哀感強いメロディを歌い上げていくダークなパワーメタルを作り出すアルバムは、グルーヴィなリフで押し込んでいくミステリアスでタイトなミッドテンポの3、メランコリックなメロディを歌い上げていく情念強いミッドテンポの4、5は不穏なイントロからクランチーなリフを繰り出していくスラッシーな感触も残るアグレッシヴなナンバー。ボーナストラックのグルーヴ感の強まるヘヴィリフが迫る圧の強いミッドテンポの6、スリリングなリフが攻撃的に迫るアップテンポの7、バラード風のエモーショナルなミッドテンポの8、哀感高まる情感強いミッドテンポの9、ダークな空気が満ちるグルーヴィなヘヴィナンバーの10、タイトなリフでアグレッシヴに進むアップテンポの11、ボーナストラックにはクイーンズ・ライクのシンガーがドラマーとしてゲストに参加したエルトン・ジョンのカバーが収録されています。

 アイスド・アース無き今、硬派なアメリカンパワーメタル成分を存分に堪能できるアルバムは、不器用感のあるギターソロは難ですが、スラッシュメタル由来のギターリフで突き進んでいくサウンドを詰め込んでいきます。アイスド・アースとの比較は避けられないところですが、多少のバラエティはあるものの、良いところも悪いところもそんなに変わらないといった印象です。本家の復活は絶望的なので、頑張ってほしいところですが、とりあえずメンバーを固定するのが先決っぽい一枚です。
同系統アルバム
PLAGUE OF RATS/BRAINSTORM
INNERVOID/ELDRITCH
CONGREGATION OF ANNIHILATION/METAL CHURCH