新着アルバム

4/28

AFTERLIFELINES/RAGE

アフターライフラインズ/レイジ

WARD RECORDS GQCS-91430/1 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?

 40周年を迎えるベテランジャーマンメタルバンドの25枚目くらいの二枚組アルバムです。ギタリストが一人活動停止になって、トリオ編成になって制作されています。

 哀愁帯びたシンフォニックなイントロで幕を開けるディスク1は、抒情メロディとアグレッシヴなリフが交錯するアップテンポのスピードナンバーの2から、レイジ節が炸裂するサウンドを展開しており、煽情的なメロディで突き進むエモーショナルなアップテンポの3、ソリッドなリフで押し込んでエモーショナルなコーラスへと進んでいくタイトなミッドテンポの4、クランチーなリフで突っ走るアグレッシヴでエモーショナルな5、ソリッドなリフで進むダークなミッドテンポの6、エモーショナルなムードが高まる煽情性の強いミッドテンポの7、大仰なイントロからクランチーなリフを叩き込んでいくダイナミックなスピードナンバーの8、タイトなリフが躍動感を高めていくミッドテンポの9、ソリッドなリフと湿ったメロディが交錯するエモーショナルなミッドテンポの10、哀愁メロディが炸裂するミッドテンポの11、ボーナストラックにライヴ曲が一曲収録されています。
 ディスク2は、ピアノに導かれるシンフォニックなイントロからダイナミックに展開していく緩急の強いスピードナンバーの1から、オーケストラとの共演で盛り上げていき、抒情メロディが広がるミッドテンポのエモーショナルな劇的ナンバーの2、ダークな空気が充満していくヘヴィナンバーの3、ストリングスとタイトなリフで進むドラマティックなミッドテンポの4、威圧感の強いヴォーカルとシンフォニックな展開が交錯するダークなミッドテンポの5、センチメンタルなメロディで進むバラード風の6、エモーショナルなメロディが広がる煽情的なミッドテンポの7、重厚なムードが高まるエモーショナルな劇的ナンバーの8から過去曲のモチーフを散りばめたオーケストラによるインストナンバーの9を経て、メランコリックな劇的ナンバーの10へと至ります。

 40周年なのに、メンバーの問題がまた発生してしまってますが、楽曲のクオリティはいつも通り( ´∀`)最近のスタイルを踏襲するディスク1と、オーケストラなディスク2で一応スタイルを分けてはいますが、オーケストラ全開の方は久しぶり感があるのでちょっと盛り上がります。今なお変わらぬ旺盛な創作意欲にすっかりやられていきますが、いつまでも元気な二枚でした。
同系統アルバム
FIRESTAR/IRON SAVIOR
CODE RED/PRIMAL FEAR
ACTA EST FABULA/PHOENIX RISING

GHOST STORIES/BLUE ÖYSTER CULT

怪談/ブルー・オイスター・カルト

MARQUEE MICP-11865 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?

 米国産ベテランロックバンドの16枚目のアルバムです。初期メンバーの関わった楽曲で構成されています。

 ミステリアスなムードのミッドテンポのロックナンバーの1から、キャッチーなアップテンポのロックナンバーの2、メランコリックなムードのソフトな3、アニマルズのカバーの4、ブルージーでルーズなロックナンバーの5、70年代ロックフィーリングが高まるミッドテンポの6、ジャズ風の導入部からキャッチーにハードロックしていく7、ムーディでエモーショナルな8、ソリッドなリフで進むハードロックナンバーの9、乾いたムードのロックナンバーの10、エモーショナルでダイナミックなロックナンバーの11、ビートルズのカバーの12、ボーナストラックにはドアーズのカバーが収録されています。

 今年って1974年だったかな…(´Д`;)と思わせる作風のアルバムは、実際当時ものの楽曲をAIを使って何だかんだしてみたレガシーの再発掘という制作過程を取っています。70〜80年代の楽曲だけに、当時のフィーリングそのままにバンドの魅力を伝えており、往年のファンあたりには刺さりそうな雰囲気を醸し出します。バンドの継続という意味ではどうなんだこれ、って感じではありますが、バンドの本質を楽しむには十分な一枚です。
同系統アルバム
AMERICAN MADE/BPMD
SPECTRA/THE WRING
PYRE OF THE BLACK HEART/MARKO HIETALA

RANKARUMPU/KORPIKLAANI

コルピと温故知新の旅/コルピクラーニ

WARD RECORDS GQCS-91451 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?

 フィンランド出身のフォークメタルバンドの12枚目のアルバムです。ヴァイオリニストが交代しています。

 勢いのあるヴォーカルで始めるアルバムは、テンション上がるアッパーなスピードナンバーの1から、フォーキーなメロディが炸裂する哀愁メタルを展開していくと、アグレッシヴに突き進むアップテンポの2、哀愁メロディで突っ走るキャッチーでアッパーなアップテンポの3、ハイテンションで突っ走るファストチューンの4、哀愁メロディでやっぱり突っ走る緩急の強いスピードナンバーの5、抒情メロディで進むパワフルなミッドテンポの6、ダイナミックなリフで突き進む躍動感高まるミッドテンポの7、哀愁メロディのイントロからハイテンションで突っ走るスピードナンバーの8、哀感高まるエモーショナルなアップテンポの9、フォーキーなメロディで加速していく起伏の大きいファストチューンの10、ギャロップするビートで進むミッドテンポの11、情念高まるエモーショナルなミッドテンポの12で幕を閉じます。

 初期のフィーリングを取り戻したかのようなスピードナンバーを揃えてきたアルバムは、素直にテンション上がる作風に仕上げられており、ここ最近のアルバムの傾向を更に強化したものとなっています。さすがに初期の衝撃的な感触は取り戻せませんが、もやもや感が取っ払われたガッツのあるサウンドが充満しています。みんなが好きだったコルピの復活を印象付ける一枚でした。
同系統アルバム
READER OF THE RUNES - RAPTURE/ELVENKING
THALASSIC/ENSIFERUM
ARMAGEDDON/EQUILIBRIUM

PAIN THERAPY/CONSPIRACY OF BLACKNESS

ペイン・セラピー/コンスピラシー・オブ・ブラックネス

WORMHOLEDEATH JAPAN BITX-1297 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?

 女性ヴォーカルを擁するイタリア出身のバンドの2023年に発表された二枚目のアルバムです。

 ミステリアスなイントロダクションに導かれるアルバムは、情念高まる女性ヴォーカルが歌い上げていくダークな雰囲気のドラマティックなミッドテンポの2から、ゴシック風味のサウンドが広がっており、ヘヴィリフで進むダイナミックでシアトリカルなミッドテンポの3、ピアノに導かれる4はダイナミックな展開とエモーショナルなヴォーカルが生み出す劇的ナンバー。ミステリアスなヘヴィリフがのたうつダークなミッドテンポの5、メランコリックなメロディが炸裂するソリッドなアップテンポの6、圧の強いヘヴィリフのイントロからヴォーカルが繊細かつパワフルに展開していくヘヴィなミッドテンポの7、タイトなリフが緊迫感を高めていくアグレッシヴなミッドテンポの8、ソリッドなリフが押し込まれていくモダンなミッドテンポの9が収録されています。

 表現豊かな女性ヴォーカルとアクセントのグロウルによって彩られていくモダンでゴシックなサウンドは、エクストリームでエモーショナルな楽曲を作り出しており、暗黒劇場を開幕していきます。パワフルなサウンドと確かなパフォーマンスによって生み出されていく楽曲は、説得力と魅力のあるものになっており、バンドの地力を感じさせます。さすがイタリアンメタルって感じの実力のある一枚でした。
同系統アルバム
ALCHEMISTS/DEGREES OF TRUTH
XI/ELEGY OF MADNESS
MATER LARVARUM/DEATHLESS LEGACY

4/14

VAULT OF HORRORS/ABORTED

ヴォールト・オブ・ホラーズ/アボーテッド

WARD RECORDS GQCS-91447 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?

 ベルギー出身のデスメタルバンドの12枚目のアルバムです。

 不穏なムードが高まるイントロから、デスコアバンドのヴォーカル、ベン・デュールが参加する凶暴なリフが襲い掛かるタイトでブルータルな1から、クラシックスタイルのデスメタルが展開されるアルバムは、フレッシュゴッド・アポカリプスのフランチェスコ・パオリが参加する凶悪な突撃ナンバーの2、カナダのデスコアバンドのギタリストが叫ぶアグレッシヴでブルータルな破壊力の高い高密度の3、デスパイズド・アイコンのアレクサンドル・エリヤーンが吼えるブルータルでソリッドなミッドテンポの4、クリプトプシーのマット・マギャキーが参加する暴虐な突撃ナンバーの5、英国のデスコアバンドのヴォーカルが参加する緩急の強い高圧ナンバーの6、ミステリアスなイントロから不穏なサウンドが充満する展開の激しいダイナミックな7、アーチスパイアーのヴォーカルが参加するブルータルな突進ナンバーの8、米国産デスコアバンドのヴォーカルが参加する重量級のアグレッシヴな高圧ナンバーの9、さらに米国産デスコアバンドのヴォーカルが参加するタイトでブルータルな10が収録されています。

 ホラー映画に題材をとったアルバムは、多数のゲストを迎えながらも全体的なムードを統一して手堅いサウンドを作り出していくベテランバンドの妙を見せつけるものとなっています。ちなみに、モチーフとなっているホラー映画は、1「遊星からの物体X」、2「バタリアン」、3「パラダイム」、4「悪魔のいけにえ」、5「ヘルレイザー」、6「ザ・フライ」、7「ドグマ」、8「ハロウィン」、9「死霊のはらわた2」、10「ザ・フォッグ」と有名どころが揃えられています。安定感と破壊力が高まる壮絶なサウンドとマニアックな楽しみが詰め込まれた一枚でした。
同系統アルバム
THE HORROR AND THE METAL/F.K.Ü.
AS GOMORRAH BURNS/CRYPTOPSY
WEAPONS OF SPIRITUAL CARNAGE/IRONMASTER

THE GREAT DIVIDE/BEYOND GOD

ザ・グレート・ディヴァイド/ビヨンド・ゴッド

WORMHOLEDEATH JAPAN BITX-1301 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?

 オランダ出身の女性ヴォーカルを擁するシンフォニックメタルバンドの2023年に発表された4枚目のアルバムです。

 壮大なムードが高まる導入部からダークなムードを孕むシンフォニックでスリリングな展開を見せる1から、ドラマティックなサウンドを展開するアルバムは、タイトなリフと優雅なヴォーカルが交錯するミッドテンポの2、緊迫感高まるソリッドでエモーショナルなミッドテンポの3、ピアノの響きに導かれる4はメランコリックなメロディが広がるスリリングでダイナミックなナンバー。壮大なイントロからシンフォニックに展開していく緊張感高まるアップテンポの5、エモーショナルなヘヴィパートからドラマティックに展開する6、ダークな空気が漲るイントロからスリリングに突き進むスピードナンバーの7、センチメンタルなイントロからのエモーショナルなバラード風ナンバーの8、緊張感のあるイントロからシンフォニックに突き進むスピードナンバーの9、メランコリックなメロディが広がるイントロから疾走していくダイナミックな10が収録されています。

 ダークで壮大な世界観を作り出していくアルバムは、情感豊かに劇的なサウンドを展開しており、豊かな表現力とパフォーマンスで聴き手の没入感を高めていきます。モダンなフィーリングも加えた安定感のあるサウンドでバンドの充実度を感じさせる一枚でした。
同系統アルバム
THE WONDERS STILL AWAITING/XANDRIA
CELESTIAL VISION/MYSTFALL
XI/ELEGY OF MADNESS

STAND UNITED/FIREWIND

スタンド・ユナイテッド/ファイアウインド

KING RECORDS KICP-4063 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?

 ギリシャ出身のバンドの10枚目のアルバムです。

 鮮やかなギタープレイで突き進むメロディックでパワフルなアップテンポの1から、ハスキーヴォイスが歌い上げていくアルバムは、タイトなリフが切れ込んでくる躍動感高まるスリリングなアップテンポの2、ドライヴするリフで駆け抜けるアップテンポの3、ルーズなリフでロックするミッドテンポの4、湿ったメロディで突き進むダイナミックなミッドテンポの5、抒情メロディとタイトなリフで迫るアップテンポの6、エモーショナルなメロディとソリッドなリフが交錯するミッドテンポの7、クランチーなリフで進むタイトなミッドテンポの8、ザ・ロマンティクスのカバーの9、メランコリックなメロディが高まるエモーショナルでパワフルなミッドテンポの10が収録されています。

 ガスG.のフラッシーなギタープレイが炸裂するアルバムは、オーセンティックなヘヴィメタルを確かな実力で実直に作り出しています。加入したバンドのサウンドを喰ってしまうハービー・ランガンスのパフォーマンスもバンドの楽曲とフィットしている感を出しており、このバンドが一番あってるんじゃないかなって印象を与えます。奇をてらわずにクオリティを上げていく安定の一枚です。
同系統アルバム
BLOODLINES/PYRAMAZE
GRAVITY/RING OF FIRE
INNERVOID/ELDRITCH

4/7

THE CATALYST/AMARANTHE

ザ・カタリスト/アマランス

UNIVERSAL MUSIC UICN-1110 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?

 スウェーデン出身の男女混合ヴォーカルのバンドの7枚目のアルバムです。グロウル担当のヴォーカリストが交代しています。

 エレクトロなビートとエモーショナルなトリプルヴォーカルが絡み合うキャッチーでメロウなアップテンポの1から、ドラマティックでコンパクトな楽曲を揃えていくアルバムは、ラウドなビートとフックのあるメロディが交錯するタイトなミッドテンポの2、ミステリアスなイントロからスピード感を高めていくアップテンポのスピードナンバーの3、女性ヴォーカルとグロウルが絡み合うエモーショナルなミッドテンポの4、エレクトロなムードが高まるアグレッシヴでダイナミックなミッドテンポの5、タイトなビートと煽情性の強いヴォーカルが重なりあうエモーショナルなミッドテンポの6、センチメンタルなバラードナンバーの7、エモーショナルなメロディで進むミッドテンポの8、シリアスなムードで進むエモーショナルなミッドテンポの9、ドラマティックなイントロからエモーショナルなメロディが広がるポップ感もあるミッドテンポの10、デジタルビートで畳みかけるスリリングでキャッチーなアップテンポの11、エレクトロなフィーリングとエモーショナルなヴォーカルが交錯するミッドテンポの12、ボーナストラックには、同郷のロクセットのカバーの13、収録曲の別バージョンが3曲、PCゲーム「The Elder Scrolls V: Skyrim」の収録曲のカバーの17が収録されています。

 トリプルヴォーカルのクオリティが高まったことにより、魅力がより引き出されている楽曲は3分台のコンパクトなものを揃えて、聴き手を捕えていきます。メジャー感の高まるサウンドにアグレッシヴなメタル感が合わさった独自性に強いスタイルはより強化され、孤高の存在へとバンドを引き上げていきます。完成度の高い作品を提示し続けるバンドの意欲的な一枚です。
同系統アルバム
XI/ELEGY OF MADNESS
DIAMANTI/TEMPERANCE
CIRCUS OF DOOM/BATTLE BEAST

WARP SPEED WARRIORS/DRAGONFORCE

ワープ・スピード・ウォーリアーズ/ドラゴンフォース

VICTOR VICP-65621 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?

 英国産スピードメタルバンドの9枚目のアルバムです。女性ベーシストが新たに加入しています。

 ドラマティックなイントロから高速フレーズとハイトーンヴォーカルで突っ走る疾走ナンバーの1から、テンション高いサウンドが展開されるアルバムは、キャッチーなメロディと躍動的なビートが一体となって進むミッドテンポの2、解放感の強いメロディで進む壮大なミッドテンポの3、抒情メロディで突っ走る高速ナンバーの4、ミリタリーケイデンスも盛り込んだクワイアで盛り上げるキャッチーなミッドテンポの5、キラキラインストナンバーの6から高速ビートで突っ走るダイナミックなスピードナンバーの7、80年代風サウンドのポップなミッドテンポの8、抒情メロディが広がるイントロから怒涛のビートで突き進む高速ナンバーの9、10はテイラー・スウィフトの高速カバーが収録されています。

 前作からのスタイルを受け継いでいくアルバムは、毛色の変わった楽曲でもバンドらしさを盛り込んで、個性的な楽曲に仕上げていきます。全体的なムードとしてはバンドの魅力を損なわない自由な楽曲を揃えており、パーソナルな部分とポップカルチャー的な部分が組み合わされた世界観を提示しています。新たに加入したベーシストも実力は確かで楽曲の底を支えており、安定感のあるサウンドを作り出していきます。ポップでエクストリームなサウンドが満載の一枚でした。
同系統アルバム
DINOSAUR WARFARE PT.2 - THE GREAT NINJA WAR/VICTORIUS
RETURN TO THE KINGDOM OF FIFE/GLORYHAMMER
TRAVELER'S TALES/SHADOWSTRIKE