つうと銀の色の腹をひるがえして、一ぴきの魚が頭の上を過ぎていきました。
「クラムボンは 死んだよ。」 「クラムボンは 殺されたよ。」 「クラムボンは死んでしまったよ・・・・・・。」 「殺されたよ。」 「それなら、なぜ殺された。」
兄さんのかには、その右側の四本の足の中の二本を、弟の平べったい頭にのせながら言いました。「分からない。」 魚がまたつうともどって、下の方へ行きました。
「クラムボンは笑ったよ。」 「笑った。」
絵を描くのに工夫したところ
クラムボンが死んだと見せるように”ふきだし”にクラムボンが死んだ絵を書いた。
作者の思い(自分の思い)
兄のかにが弟のかにに二本の足を乗せるとき、何か、クラムボンは死んでしまったけど悲しむな、っていう慰めのように書いたのかな。