「おれは名探偵」電子書籍版の著者まえがき


おれは名探偵  これは『小説CLUB』(桃園書房刊)に1997年1月号から12月号まで12回にわたって連載された会話型式の「エッセイ集」である。1回分の字数は400字詰め原稿用紙で5枚だから、合計2000字になるわけだ。ほとんど連載当時の原稿のままで、訂正は最小限にとどめた。

 誇大妄想症にかかってしまった自称ミステリー研究家ジェイスン・ウッドが精神科クリニックに通ったときの「診察記録」と見なしていただいても結構だ。

 90年後半に、ウッドは自分が有名な私立探偵だと信じ込んでしまう誇大妄想症にかかった。この症状は狭い「ミステリー文学業界」では「レッド・ダイアモンド症候群」と呼ばれているらしい。

 なお、連載時期が20年ほど前なので、死亡した原作者もいるし、情報が古くなっているので、個々の「診察記録」のあとに、近況やチェックリストを補足した。

 この「診察記録」を読んでくださった皆様には、「レッド・ダイアモンド症候群」に類似する症候群にかからないように、日頃の生活には注意していただきたい。

 当時の編集者でこの企画を立ててくださった消息不明の福田伸一氏には感謝を申し上げる。福田氏の消息をご存じの方はお知らせくだされば幸いである。ちなみに、桃園書房は2007年に倒産した。著者が連載したせいではないことを祈る。

2015年11月

「おれは名探偵」MORE THAN MEETS THE EYE: Mystery Essays in Dialogue Form: Vol. One (Gumshoe Press, 2015)
(c)1997, 2015 by Jiro Kimura
http://www.amazon.co.jp/dp/B018ER26I4
 新価格は300円です。
(2015年11月25日、改訂:2020年11月06日)



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