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「夜より暗い朝が来ても」

Poem by kobashiri



こんなに冬が寒いって

生まれて初めて知りました

そう呟きながら君は

疑いを覚えた



たとえば

君と心との隙間に

夜より暗い朝が来ても

君は自分にプライドを持つ

大切な君のままでいて



生まれた日から今までに

信じたものをもう一度

瞳を閉じて思い出す

胸が苦しくなる



たとえば

僕と心との隙間に

有名無実の時が過ぎても

僕は自分にプライドを持つ

大切な僕のままでいる



たとえば

昨日まで暖かかった

世界中が崩れ去っても

僕は君にプライドを持つ

たとえば

嵐のように荒れ狂う

現実の雨に凍える時も

君は僕にプライドを持つ



1998



そんな毎日の始まり






comment


「夜より暗い朝が来ても」


1997年は、暗い話題も多い年でした。

いろんなものが崩れ去ったり、壊れかけていたり。

実際、年を越せるかどうか途方に暮れている方もいます・・・。

現実の厳しさの前に、言葉は無力かもしれない。

だけど、こんな時代だからこそ、

私は言葉とプライドを忘れたくはないのです。

それは言い換えれば、思いやりの心、ということかな。

自分への思いやりを、プライドとして捨てないでいたい。

誰かへの思いやりを、言葉に出すことを諦めたくない。

1998年、苦しみが希望に変わる年でありますように。




Poem & comment by Kobashiri


EMAIL:kobashi@nsknet.or.jp
http://hideo.com/kobashi/



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