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ぽこぽこ映画メモ - 2006

麦の穂をゆらす風 / The Wind That Shakes The Barley / 2006 / アイルランド=イギリス=ドイツ=イタリア=スペイン

暴力は暴力しか生み出さない!

2006-12-16 金沢シネモンドにて

武士の一分 / 2006 / 日本

藤沢周平さん原作の山田監督作品の三作目。面白いのはもちろん面白い。安心して観ていられるけど、ちょっとマンネリ化してきたかな。

2006-12-06 ワーナー・マイカル・シネマズ高岡にて

プラダを着た悪魔 / THE DEVIL WEARS PRADA / 2006 / アメリカ

このプロ根性!は、生きる姿勢のお手本でもある。何事も真剣に心を込めてやっていれば、いつか必ず報われるのだ。痛快作。

2006-12-06 ワーナー・マイカル・シネマズ高岡にて

胡同のひまわり / 向日葵 / 2005 / 中国

父は、文化大革命下での強制労働の間に手が使いものにならなくなり、画家としての自らの人生を諦め、息子にすべてを託す。しかし、不器用な父は、思いをうまく息子に伝えることができず、息子にとっては父はただの暴君でしかない。息子が画家として成功が約束されたのを見届けて、父はこれからは自分のためだけに生きるのだと、誰にも知らせずに姿をくらまし、世捨て人になる。でも残された妻や息子は、今までよりもずっとずっと父を理解し、身近に感じるのだった。

2006-10-15 金沢シネモンドにて

13歳の夏に僕は生まれた / Quanto sei nato non puoi pi(u') nasconderti / 2005 / イタリア

6時間映画「輝ける青春」の監督による最新作。上映前に伊藤公雄氏による、イタリアにおける移民の歴史と現況についての分かりやすい解説がある。おかげで、すっと映画に入っていけた。両親から愛され、何不自由なく育ったサンドロ少年が、まるで正反対の世界である移民船に乗り合わせることになる。 少年は、あくまでもどこまでも素直に現実と向き合っていく。そのまっすぐな瞳がとてもいい。 それにしても京都シネマは質が高い。

2006-10-07 京都シネマにて

ナミィと唄えば / 2006 / 日本

お座敷芸者人生をまっとう中のナミィおばあの物語風の記録映画。冒頭の場面で、ナミィおばあのこれまでの人生がそのまま見えるような、おばあの歌う姿に鳥肌が立った。死んだとうちゃんは島の嫌われ者で悪い人だったけど、ナミィおばあは、毎朝「私を元気にしてくださーい」と遺影に向かって拝む。南の島の音楽は、底抜けに陽気でそして悲しい。人生がぎゅうっとこもっている。

2006-10-07 京都シネマにて

紙屋悦子の青春 / 2006 / 日本

先週で終わったN○Kの朝の連ドラ(朝の台所をしながら時折見ていた)は、普通の女性の普通の人生を描いたとのふれこみだったが、なんだか気恥ずかしいような違和感を感じる場面が多々あった。それにひきかえ、この映画、これこそがまさに戦時中の普通の女性の普通の人生を描いている、と思った。時計の振り子がカッチコッチと時を刻む。人と人との信頼関係や誠実さが、当然のようにある時代。戦争中、すべての人が不自由を強いられていたかもしれないが、心の核は失わなかった。日本人はどこで大事なものを失ってしまったのだろう。

2006-10-01 富山松竹にて

山の音 / 1954 / 日本

原節子さんが美しすぎて、特に大写しになるとそこにばかり目がいってしまって、何というか、腑に落ちなかった。規格外の美しさで、役柄をはみだしてしまっているみたい。

2006-09-03 とやまWIZシネマにて

おかあさん / 1952 / 日本

物語自体は暗い展開なのに、ユーモラスな演出が随所にあって、とてもほんわかした気分になれる。出演者が、それぞれにいい味を出していて、役柄にぴったりとはまっていた。

2006-09-03 とやまWIZシネマにて

グッドナイト&グッドラック / Good Night, And Good Luck / 2005 / アメリカ

どこまでも気骨のあるテレビマン。こんな人、今の日本にはいない。強い信念と正義感を持ち、命がけで真実を伝えようとしたマロー氏。何が彼をそうさせたのだろうと思う。それにしてもちょっと煙草吸い過ぎ。

2006-07-23 とやまWIZシネマにて

アメリカ、家族のいる風景 / Don't Come Knocking / 2005 / ドイツ=アメリカ

主題や伝えたいことは分かるのだけども、前作「ランド・オブ・プレンティ」のような、揺るぎない確信に満ちた作品ではなかった。ひょっとして主人公の揺れ動く心の反映だったのか…。

2006-07-23 とやまWIZシネマにて

家の鍵 / LE CHIAVI DI CASA / 2004 / イタリア

家の鍵は、パオロの心の鍵。自分の居場所を示す象徴。実に頼りなげな父親は、だけど、きちんとパオロに向き合おうと努力し、少しずつパオロの心の鍵を開かせていく。映画を観ているというよりは、私も父親と一緒にパオロと向き合っているような気分だった。

2006-07-23 富山松竹にて

かもめ食堂 / 2005 / 日本

それぞれに訳ありの事情(たぶん)を抱えてフィンランドにやってきた日本人の女性が、日本食を出す食堂を営むお話し。ゆるーい時間の流れが実にいい。画面から炊きたてご飯や海苔の香りが立ち上ってきそう。和食とフィンランドデザインがとてもよく似合っていた。

2006-07-01 ユナイテッド・シネマ金沢にて

ホテル・ルワンダ / Hotel Rwanda / 2004 / 南アフリカ・イギリス・イタリア

つい最近の出来事なのである。私が、ご飯を食べ、眠り、ごく平和に暮らしている間に、この同じ地球上で起こった出来事なのである。もともとは、ルワンダを植民地支配していたベルギーが、容姿というよく分からない基準によってルワンダの人々を勝手にツチ族とフツ族に分け身分証まで発行し、片一方(ヨーロッパ人に近い?方)を経済的にも教育面でも優遇したことから民族間の対立が始まったのだ。種を蒔いておきながら、ほっておけば大虐殺が起こることを知りながら、仲裁に入るどころか、平和維持軍もほとんど撤退させてしまい、何もしなかったというのはいったいどういうことなんだろう。死と隣り合わせの絶望的な状況の中で、ポールは自らが支配人をつとめるホテルに1200人以上の人々を匿い、ホテルマンとして培った交渉術と機転で何度も危機を乗り越えていく。虐殺現場をカメラに収めたカメラマンに、ポールが「これが放映されればきっと救助がくるだろう」というが、カメラマンは「世界の人々はあの映像を見て”怖いね”というだけで、ディナーを続ける」という。この言葉が何よりも胸に突き刺さった。

2006-06-04 金沢シネモンドにて

ある子供 / L'Enfant / 2005 / ベルギー・フランス

ブリュノは大きな子供。生きている実感を持たずに生きている。たんたんと盗みを働いては稼いだ金でその日暮らしをし、ついには生まれたばかりの自分の息子を売り飛ばしてしまう。ここから彼の運命が大きく変わり、最後には、生きている痛みのようなものが猛然と彼を襲う。ようやく大人の出発点に立ったところで映画は終わる。

2006-04-16 金沢シネモンドにて

天空の草原のナンサ / The Cave of the Yellow Dog / 2005 / ドイツ

モンゴル出身の女性の監督が、前作「ラクダの涙」と同様に、モンゴルの大平原に暮らす一家を撮った作品。実在の家族を、ほとんどありのままにとっているのが実にいい。たった6才の華奢な女の子ナンサが、出稼ぎにいった父さんの替わりに羊を放牧させるシーンでは、さっそうと馬を駆る姿のかっこよいこと。現在ではもう国民の大半は遊牧民の生活を捨て、ウランバートルに暮らしているというモンゴル。映画に登場する一家の生活のあちこちにも、ピンクの犬のおもちゃや緑のプラスチック製のひしゃくなど、確実に都会の暮らしが入り込んできている。モンゴルの大地の神秘を鮮やかに魅せてくれた前作、そして大地に暮らす濃密な家族の絆を描いた今作。次作はどんな風になるんだろうなと楽しみである。

2006-02-18 富山松竹にて

ランド・オブ・プレンディ / Land of Plenty / 2004 / アメリカ・ドイツ

見終わった後に購入したパンフレットによれば、撮影期間はたったの16日間だったという。そんなこと到底信じられないような緻密で内容の濃い作品だった。とはいえ、ヴェンダース監督が、脚本を書く時点から想定していたという主役の少女ラナを演じたミシェル・ウィリアムズが素晴らしく、またベトナム戦争で癒すことの出来ない深い心の傷を負った彼女の叔父さんも、共にまるっきり自然に見えて、ほんとに流れるように撮影していったのだなあということが納得できる映像だった。

2006-02-12 金沢シネモンドにて

浮雲 / 1955 / 日本

つつましいやけっぱち。どうにもこにも行き場の無くなった2人の行き先が、その当時は確かに地の果てだったに違いない屋久島だったところが、なんとも羨ましいような。

2006-01-28 金沢21世紀美術館シアター21にて

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