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ぽこぽこ映画メモ - ベスト

マイライフ・アズ・ア・ドッグ / MITT LIV SOM HUND / スウェーデン / 1985

どうにも辛いこと、悲しいこと、やり切れないことがあったとき、宇宙に想いを馳せるようになったのは、この映画のせいかもしれない。主人公のイングマル少年は、母の病気そして死、愛犬の死に直面したとき、夜空を仰ぎ、宇宙船に乗せられて死ぬまで地球を回り続けたライカ犬のことを考える。「僕は彼よりましだ」と。暗くて悲しい映画かというと、そうでもない。母の入院によって、イングマルが預けられた田舎には、叔父さんを始め、一風変わった人ばかりで、その人達と触れあううちに、いつしか少年の心は癒されていく。イングマルを駅まで迎えにきた叔父さん夫婦が、少年を連れて家へと向かう車の中でのシーン。陽がぱあっと射してきた時に、叔母さんが少年に向かって「あんたが太陽を運んできたのよ」という。映画って何て面白いんだろうと自覚して観た最初の作品ではなかったかと思う。

1989? 中劇シネサロン(長野県松本市)にて


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