新着アルバム

12/7

HEXENBRAND 1486/MYSTIC CIRCLE

ヘクセンブラント 1486/ミスティック・サークル

WARD RECORDS GQCS-91687 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?

 ドイツ出身のブラックメタルデュオの10枚目のアルバムです。

 不穏なSEから暗いリフが繰り出されていくグロウルと暗黒メロディが交錯するダイナミックな展開の1から、オールドスクールなブラックメタルが生み出されていくアルバムは、ダークなメロディが激情のヴォーカルと交錯するシンフォニックな2、ブルータルに突き進む狂乱の突進ナンバーの3、圧の強いリフが迫りくる邪悪な突撃パートと女性ソプラノヴォーカルのコントラストも強い4、女性ヴォーカルによる導入部から情念高まるダークなメロディが迫るミッドテンポのパートから加速していくドラマティックな5、壮大なイントロから緊張感を増していくエピックナンバーの6、情念が高まるダークなアップテンポの7、メランコリックなイントロから暴虐性を高めて突き進む起伏の大きい爆走ナンバーの8、凶暴なリフとヴォーカルが襲い掛かる突進パートからダイナミックな展開を見せる劇的ナンバーの9、女性ナレーションによるリリックなアウトロの10が収録されています。

 暗黒世界を描写するサウンドトラック感も高まるブラックメタルサウンドが展開されていくアルバムは、ホラー映画風味なムードも詰め込みながら凶悪で壮麗な楽曲を揃えていきます。オールドスクールながらもキャッチーさも感じさせるダイナミズムの強いサウンドで聴き手を巻き込んでいく様は、ベテランバンドの妙を見せつけます。復活して以降の創作活動の活発さが今後の期待を高めていく完成度の高い一枚です。
同系統アルバム
THE SCREAMING OF THE VALKYRIES/CRADLE OF FILTH
THE SHIT OV GOD/BEHEMOTH
LEVIATHAN III/THERION

EMBERS/FOLKRIM

エンバーズ/フォークリム

WARD RECORDS GQCS-91668 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?

 フィンランド出身のバンドの2024年に発表された3枚目のアルバムです。

 威勢の良い軽快なイントロからフォーキーに突っ走っていくスピードナンバーの1から、プリミティヴな楽器と勇壮なコーラスが絡み合うフォークメタルを展開していくアルバムは、タイトなリフで突っ走るパートから緩急を効かせたヘヴィパートまで展開するアップ〜ミッドテンポの2、哀愁メロディで進む勇壮なミッドテンポのパートから疾走ソロパートへの展開の大きい3、牧歌的なフォークメロディが紡がれるアコースティックなミッドテンポの4、ハイテンションで突っ走るスピードナンバーの5、シャッフルするビートで進む抒情ナンバーの6、ミステリアスで抒情的なムードのインストナンバーの7から、勇壮なムードを高めていくイントロから牧歌的メロディを経てドラマティックに展開していく8、フォーキーなイントロからタイトなリフで突き進む緩急の強い9、浪々としたコーラスが印象的な哀愁エピックナンバーの10、メランコリックなメロディが切々と迫る哀愁ナンバーの11、哀感高まるエモーショナルなパートから勇壮さを高めていくドラマティックな大作ナンバーの12が収録されています。

 北欧フォークメタルに忠実なサウンドを作り出していくアルバムは、グロウルを軸に男性コーラスや哀愁メロディを絡めて激しさと抒情性のコントラストを強く感じさせます。パーティ風だったり、アグレッシヴだったりする様々な表情を見せる楽曲を揃えており、フォークメタルの醍醐味を堪能できるものとなっています。フォークメタル初心者にも分かりやすく聴きやすい一枚でした。
同系統アルバム
RANKARUMPU/KORPIKLAANI
READER OF THE RUNES - LUNA/ELVENKING
BEYOND THE STARS/VALHALORE

GATE OF HEAVEN/UNLUCKY MORPHEUS

ゲート・オブ・ヘヴン/アンラッキー・モルフェウス

FABTONE Inc. ANKM-0051 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?

 国産メロディックメタルバンドの6枚目のアルバムです。

 緊張感高まるイントロから優雅なメロディが広がっていく劇的なイントロダクションの1で始まるアルバムは、抒情性を帯びた華麗なメロディで進むドラマティックなアップテンポの2、煽情的なメロディとタイトなリフで突き進むスピードナンバーの3、ダンサブルなビートと躍動するリフで進むグロウルも加わったキャッチーなアップテンポの4、シャッフルビートの抒情メロディックナンバーの5、重厚さと緊張感を持ったシンフォニックなインストナンバーの6、飛翔感高まるメロディックスピードメタルナンバーの7、華麗なメロディが広がるキャッチーなアップテンポの8、柔らかいメロディがエモーショナルに歌い上げられるミッドテンポの9、アルバム「affected」収録曲のリメイクの10が収録されています。

 鮮やかなメロディはそのままに、これまでとは違う新たな要素を色々と加えたアルバムは、曲によっては雰囲気が異なるものの全体的にはバンドの色に染め上げられており、アクセントとして効果を発揮しています。別プロジェクトでアグレッシヴな要素を発散させた所以か、マイルドでスムーズな楽曲に仕上げられている印象があって万人向けの分かりやすさが高まっています。タイアップ曲も増えてメジャー感がより強化された一枚です。
同系統アルバム
THE STORY REMAINS/FAIRYLAND
ARTIFEX/ANCIENT BARDS
THE LAND OF SPIRITS/LIV MOON

11/24

QUEEN OF CROWS/TEMTRIS

クイーン・オブ・クロウズ/テントリス

WORMHOLEDEATH JAPAN BITX-1398 [☆☆☆] >>>>>BUY...?

 女性ヴォーカルを擁するオーストラリア出身のパワーメタルバンドの8枚目のアルバムです。

 緊迫感高まるパワフルなイントロから、タイトなリフを叩きつけていくソリッドなミッドテンポの1から、馬力のある女性ヴォーカルが歌い上げていくアルバムは、ソリッドなリフで迫るエモーショナルでパワフルなミッドテンポの2、パワフルなリフで突進するソリッドなアップテンポの3、ダークなメロディとエモーショナルなヴォーカルが交錯するタイトなミッドテンポの4、ダークなリフで進むミステリアスでグルーヴィなミッドテンポの5、メランコリックなメロディが迫るエモーショナルなミッドテンポの6、抒情メロディが押し寄せるタイトなミッドテンポの7、ソリッドなリフで押し込んでいくアグレッシヴでエモーショナルなミッドテンポの8、情感高まるヴォーカルに導かれるダイナミックな展開を見せるミッドテンポの9が収録されています。

 本格派の欧州型パワーメタルを作り出していくアルバムは、パワフルな女性ヴォーカルによる歌唱とオーセンティックなメタルスタイルが絡み合って、90年代的なムードを醸し出します。サウンド自体は過剰なところも足りないところも少ないですが、良くも悪くも普通の範囲に収まっており、コレといった魅力はそんなに強くありません。キャリアのあるバンドの安定感とオールドスタイルの安心感は味わえる一枚でした。
同系統アルバム
INQUISITION/BURNING WITCHES
DOMINATION/PRIMAL FEAR
THANATOLOGY/SAGREVEHT

NEW GODS, NEW MASTERS/REVOCATION [IMPORT]

ニュー・ゴッズ、ニュー・マスターズ/レヴォケイション

METAL BLADE RECORDS 3984-16148-2 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?

 米国産テクニカルデスメタルバンドの9枚目のアルバムです。

 破壊力満点のヘヴィなイントロからダークでテクニカルなフレーズが乱舞する緩急の強い突撃ナンバーの1から、グロウルと複雑なプレイが交錯するスリリングなサウンドを展開していくアルバムは、タイトなビートが緊張感を高める攻撃性の強いテクニカルな2、グルーヴィなパートから突撃パートへのコントラストも激しい攻撃性の強い3、起伏の大きいブルータルな突撃ナンバーの4、ミステリアスなイントロから凶暴に突き進む高圧の5、混沌としたムードが広がるテクニカルなインストナンバーの6、テクニカルに突き進むブルータルな突進ナンバーの7、圧の強い展開の大きい凶悪なナンバーの8、ダークなムードが高まるヘヴィパートから突撃パートへと鮮やかに展開するダイナミックな9が収録されています。

 ジャケットよりはインテリジェンスを感じさせるサウンドは、それでも混沌とした世界観をテクニカルに描き出しており、安定したパフォーマンスもあって、鮮やかな楽曲を作り出していきます。イマジネーションをテクニックで華麗に表現していく高品質な一枚でした。
同系統アルバム
NEBULA/AS THE WORLD DIES
AN INSATIABLE VIOLENCE/CRYPTOPSY
SPECTRUMS/DUSK

THE LAND OF SPIRITS/LIV MOON

ザ・ランド・オブ・スピリッツ/リヴ・ムーン

VALKURE RECORDS WLKR-0105 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?

 国産メロディックメタルバンドの7枚目のアルバムです。

 幼児の歌声に導かれるアルバムは、ヴァイオリンの響きが呼び覚ますイントロから緊張感を高めていくドラマティックなスピードナンバーの2から、シリアスなムードの導入部からキャッチーなコーラスへとつながるアップテンポの3、フォーキーなメロディで進む牧歌的なムードも高まるファンタジックなミッドテンポの4、シリアスなムードの緩急の効いたシンフォニックなアップテンポの5、シンフォニックなイントロからの6は煽情的なメロディで突っ走る劇的ファストチューン。アカペラで歌う小品の7から、静かなイントロからオペラティックにエキセントリックに進んでいくシアトリカルな8、シネマティックなイントロから劇的に展開するオペラティックなメロディックナンバーの9、センシティブなアウトロ風の10、フォーク感強まるイントロから躍動感のあるリフで進むファンタジックなミッドテンポの11が収録されています。

 近年創作活動が活発になってきたバンドのアルバムは、古代ケルトの女王ブーディカをテーマとしており、物語性が強いものとなっており様々なスタイルの楽曲を揃えています。オペラティックな歌唱も健在で、ヴァイオリンの調べと共に、世界観の構築に寄与しておりオリジナリティを発揮しています。情感豊かなパフォーマンスが堪能できるドラマティックな一枚です。
同系統アルバム
DARK WATERS/DELAIN
ASPIRAL/EPICA
THE GREAT DIVIDE/BEYOND GOD